好決算を発表し、活躍期待の中小型株8選

好決算を発表し、活躍期待の中小型株8選

投資情報部 鈴木 英之 栗本奈緒実

2023/10/18

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好決算を発表し、活躍期待の中小型株8選

東京株式市場は一時に比べ、落ち着きを取り戻しています。日経平均は10/4(水)に30,487円の安値を付けた後は反発に転じ、10/13(金)には32,533円まで戻りました。

日本株は、米10年国債利回りの動きに振り回されています。米10年債利回りがはじめに4.8%台に乗せたのが10/3(火)ですが、その日に米主要株価指数が大きく下げ、それを嫌気する形で日経平均株価も10/4(水)に急落して冒頭の安値を付けました。その後、同利回りが一旦低下すると株価も盛り返す展開になっています。

一方、特に金利上昇に弱いとされる東証グロース市場指数は10/4(水)に年初来安値を更新した後、多少値を戻したものの、10/16(月)に再び安値を更新。中小型株市場は、世界的なリスクオフ局面でいっそう下がりやすい傾向がありますが、足元ではイスラエル・パレスチナ問題も影響したのかもしれません。東証マザーズ市場指数は、チャート的にも、昨年9月以降の安値水準を下回り、中短期的には、底値を試す展開が警戒されます。

また、同じ中小型株市場の東証スタンダード市場指数は年初来で上昇を維持しています。金利上昇に強い低PBR株も多く、バリュー株買いの波には乗りやすくなっています。ただ、世界的なリスクオフ局面でいっそう下がりやすい中小型株が多いのは、東証グロース市場と同様であり、大型株市場(日経平均等)に対し劣後するパフォーマンスとなっています。

今後はどうなるのでしょうか。足元では、複数の米地区連銀首脳の間から、さらなる利上げに消極的な見方をする声も聞かれるようになりました。米国等の金利上昇局面は、今がピークに近いのかもしれません。逆に、いったん米長期金利が低下に転じた場合、もっとも反発力が期待されるのがグロース銘柄や中小型株等とみられます。

そうした中、決算発表が「2月、8月決算銘柄中心」から「3月、9月決算銘柄中心」となってきました。10/13(金)頃までで、前者の発表はおおむね一巡したと思われます。ただし、これまで述べてきた通り、中小型株市場の雰囲気が悪かったため、好業績を発表しながらも、あまり株価が上がっていない銘柄があるかもしれません。

今回の「新興株ウィークリー」では、先週までに決算発表が終わった2月決算、8月決算銘柄の中から、好業績銘柄を抽出すべく、以下のようなスクリーニングを行なってみました。

(1)東証スタンダード市場、またはグロース市場に上場

(2)10/16(月)までの20営業日で1日当たり平均出来高が2万株超

(3)2月・8月決算銘柄

(4)時価総額100億円以上1,000億円未満

(5)23.6-8期(2月決算銘柄の2Q、8月決算銘柄の4Q)営業利益が前年同期比10%超の営業増益

(6)2月決算銘柄の場合、24.2期2Q(累計)営業利益が、24.2通期予想営業利益に対し、進捗率50%超

  ※8月決算銘柄の場合、発表された四半期が4Qのため、進捗率は計算しません。

(7)8月決算銘柄の場合、新しく発表された24.8期会社予想営業利益が前期比10%超の増益

  ※2月決算銘柄の場合、24.2通期の会社予想営業増益率はスクリーニング条件にしていません。

(8)信用取引上の日々公表銘柄、注意喚起銘柄、貸株規制銘柄等に指定されていないこと

図表の銘柄は、上記のすべての条件を満たしています。掲載の順番は(5)の営業増益率順となっています。

【参考】 日経平均株価と東証グロース市場指数の推移

【参考】 10/10(火)~17(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄

■図表 好決算を発表し、活躍期待の中小型株8選

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄名  株価
(10/17・終値)
23.6-8期営業増益率 進捗率※ 今期会社予想営業増益率
6255 6255 6255 6255 エヌ・ピー・シー(8) 782 363.1% - 62.1%
2354 2354 2354 2354 YE DIGITAL 770 206.4% 59.7% 31.9%
2927 2927 2927 2927 AFC-HDアムスライフサイエンス(8) 780 77.4% - 10.1%
4413 4413 4413 4413 ボードルア 4,840 70.7% 51.6% 30.2%
3479 3479 3479 3479 ティーケーピー 2,153 41.8% 51.1% 51.0%
7352 7352 7352 7352 TWOSTONE&Sons(8) 1,687 40.4% - 40.5%
6086 6086 6086 6086 シンメンテホールディングス 1,694 30.0% 67.7% 5.5%
5982 5982 5982 5982 マルゼン 2,202 19.9% 63.7% 7.6%
  • ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成
  • ※銘柄名右横に(8)と記載のある銘柄は8月決算銘柄で、他の同記載のない銘柄は2月決算銘柄
  • ※「進捗率」は2月決算銘柄のみ計算し、23.6-8期の営業利益を通期(24.2期)会社予想営業利益で割って計算しています。8月決算銘柄は「-」で表示しました

一部掲載銘柄を詳細に解説!

■YE DIGITAL(2354)~安川電機の情報処理部門が源流。製造業の経営強化に貢献。今期すでに2度の上方修正

★日足チャート(6ヵ月)

  • ※データは2023/10/17(日足)15:00時点。
  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

★四半期業績推移(百万円)

  • ※当社Webサイトの業績表示ツールをもとに、SBI証券が作成。

■AI技術と製造現場の経験が融合

工場の自動化(FA)に取り組む安川電機(23.2末の持株比率は38%)の情報処理部門が源流で、1978年に分離独立しました。

ビジネスソリューション(23.2期売上構成比74%)では、世界水準のDX推進力をベースに、データの一元管理等により、企業の経営を強化しています。また、IoTソリューション(同26%)では、AIやデータ分析技術を用い、あらゆるビジネスの現場に良い変化をもたらそうとしています。

同社のAIは「Paradigm」と呼ばれ、AI技術と安川電機由来の製造現場における経験が融合したものです。装置の故障を予知したり、機器の異常を感知したり、製品の良/不良品を判定したり、熟練者のノウハウを継承することが可能です。このため、製造現場における労働不足の解消や、コスト削減、生産性向上、顧客満足度向上、従業員満足度向上、安全性向上等の効果を得ることが可能になっています。

なお、安川電機への売上比率が40%、富士通が12%と高めになっています(23.2期)。

■今期はすでに2度の上方修正

6/27発表の24.2期1Qは好調な結果となり、8/25には通期会社予想営業利益が10億円から11億円に上方修正されました。

9/29発表の24.2期2Q(3ヵ月)は売上高53億円(前年同期比37%増)、営業利益5.3億円(同208%増)と業績拡大ペースが1Qからさらに加速。会社側は決算発表と同時に通期会社予想営業利益を11億円から12億円に2度目となる上方修正しています。

興味深いのは、企業のシステムが老朽化してDXに支障が生じる「2025年の崖」や、スマートシティ構想、2024年問題等が商材になっている点です。中期計画において24年度の営業利益は15億円(上方修正後営業利益に対し25%増)と予想されています。その実現に向けて着実に歩んでいるといえそうです。

株価は決算発表日9/29終値699円から10/10高値876円まで上昇した後の一服場面で、25日移動平均も接近しています。好業績が期待できるうえ、スマートシティ、2025年の崖、2024年問題(物流DX)等の投資テーマにも絡んでおり、押し目買い増加も期待できそうです。

■ボードルア(4413)~IT業界の専門分野で活躍。業績順調&株式分割実施を発表

★日足チャート(6ヵ月)

  • ※データは2023/10/17(日足)15:00時点。
  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

★業績推移(百万円)

  • ※当社Webサイトの業績表示ツールをもとに、SBI証券が作成。

■ITインフラストラクチャに特化。専門性の高さがウリ

iPhone誕生と同じ、2007年に創業。ITサービスが複雑化・高度化してゆく中、専門性の高さをウリに業績拡大中の企業です。

アプリや通信工事は行いません。IT業界の中でも専門性が高い“ITインフラストラクチャ”分野に特化することで、競争優位性の高いポジションを確保しています。いわば、ITサービスの縁の下の力持ちのような役割を担っています。

ソフトバンク、KDDI、NTTグループ会社等の大手通信事業者が主要な取引先で、全売上高の66%を占めています(23.2期)。

業績は安定的で、創業時から一貫して黒字が継続。また、13.2期より11期連続で増収を達成しています。専門性の高さなどを背景に、売上高営業利益率も年々右肩上がりです(17.3期:7%▹20.2期:12%、23.2期:17%)。

■好業績&株式分割実施を発表

前期(23.2期)2Qは営業利益進捗率が34%であったのに対し、今期(24.2期)2Qは同51%でした。案件の検収等から下期偏重の業績傾向を鑑みると好調といえるでしょう。単体のみならず、子会社での収益増も寄与した形です。

また、2Q決算と同時に10月末を基準日とした1:2の株式分割実施を発表。2024年の新NISA導入を見据えた投資家層の拡大や、プライム市場移行に向けての流動性の確保という大きな2つの要因を背景として挙ています。

2021年の上場来、順調な業績に連れ、株価も右肩上がりでした。個別の悪材料はないものの、新興グロース市場への逆風からか、今年の7月半ば以降は調整が入った模様です。

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