チャートも業績も好転?~中小型半導体株7選
![チャートも業績も好転?~中小型半導体株7選](https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/media/media_report_dom_em_weekly_240612_tmb.png)
投資情報部 鈴木 英之 栗本奈緒実
2024/06/12
![](https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/media/g_media_movie_dom_em_weekly_yymmdd_tmb.png)
当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証グロース市場・スタンダード市場の中小型株を中心に、好業績が期待される銘柄や、投資家の皆様が気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
新興株ウィークリー
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チャートも業績も好転?~中小型半導体株7選
日経平均株価が「三角保ち合い(もちあい)」を上に抜けようとしています。
日経平均株価は4/19(金)を安値に5/20(月)まで上昇基調を辿りました。この時期は上場企業の決算発表シーズンに相当し、株主還元強化を打ち出す企業が増え、それが株価を押し上げました。その後、同株価は上値の重い展開になりました。株主還元に関する材料が出尽くしたことや、日米金融政策に対する不透明感が上値を抑えました。ただ、投資家の押し目買い意欲も強く、6月第1週まで総じて揉み合う「保ち合い」相場になりました。
そうした中、6月第2週(6/10~6/14)の日経平均は続伸してスタート。前週までの「保ち合い」相場を上に抜ける兆しをみせています。相場格言において「保ち合い相場は放れた方に付け」と言われます。教科書通りであれば、日経平均は本格的上昇前夜と言えるかもしれません。ただ、6月第2週は日米で金融政策を決める会合が行われる上、米国では消費者&生産者物価指数の発表が予定されています。いまだ、波乱の余地は残っているのかもしれません。
そうした中、東証グロース市場指数に底入れの兆しがみえています。6/11(火)終値は3月以来の25日移動平均回復となりました。東証スタンダード市場指数も5月末を安値に6月は反発基調です。そろそろ、中小型株の本格的な反転にも期待したいところです。
そこで、今回の「新興株ウィークリー」では、中小型株市場の反発も視野に入れ、主力テーマ株の中から株価上昇を期待できる銘柄を抽出すべく、半導体関連株を再吟味してみました。スクリーニング条件は以下の通りです。
(1)東証グロース市場、または同スタンダード市場に上場
(2)SBI証券の銘柄検索ウィンドウに「半導体」と入力し、出力される銘柄
(3)直近四半期営業利益(3ヵ月)が1億円以上の黒字、かつ前四半期比で増益、または黒字転換
(4)6/7(金)まで20営業日の1日当たり平均出来高が2万株以上
(5)6/11(火)終値が25日移動平均線を上回っていること
(6)取引所または日証金による信用規制・注意喚起銘柄を除く
図表の銘柄は、上記(1)~(6)の条件をすべて満たしています。なお、今回は(5)にあるように、テクニカル的な分析も加味してみました。(5)を満たすことで、テクニカル的にはすでに「強気」局面とみることも可能であり、仮に中小型株の上昇が本格化した場合も、相場に追随しやすいとみられます。掲載は、年初来騰落率が高い順です。
なお、(1)~(6)をすべて満たしているものの、決算発表を週内に控えており、掲載を見送った銘柄が1銘柄ありました。
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【参考】 日経平均株価と東証グロース市場指数の推移
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【参考】 6/4(火)~6/11(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄
![](https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/media/2024/market_report_dom_em_weekly_240612_01.gif)
■図表 チャートも業績も好転?~中小型半導体株7選
取引 | チャート | ポートフォリオ | コード | 銘柄名 | 株価 (6/11終値) |
年初来騰落率 |
直近Q営業 増益率(前Q比) |
4992 | 4992 | 4992 | 4992 | 北興化学工業 | 1,586 | 47.7% | 黒字転換 |
7711 | 7711 | 7711 | 7711 | 助川電気工業 | 1,668 | 41.8% | 78.5% |
3374 | 3374 | 3374 | 3374 | 内外テック | 3,330 | 38.3% | 38.7% |
4238 | 4238 | 4238 | 4238 | ミライアル | 1,552 | 8.2% | 136.8% |
3878 | 3878 | 3878 | 3878 | 巴川コーポレーション | 991 | 0.8% | 94.5% |
6337 | 6337 | 6337 | 6337 | テセック | 2,363 | -2.4% | 15.8% |
6668 | 6668 | 6668 | 6668 | アドテック・プラズマ・テクノロジー | 1,398 | -23.6% | 6.3% |
- ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成
- ※営業増益率は前四半期との比較
一部掲載銘柄を詳細に解説!
■助川電気工業(7711)~原発再稼動や核融合発電、半導体回復が追い風に
★日足チャート(6ヵ月)
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- ※データは2024/6/12 (日足)10:00時点。
- ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。
- ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
★業績推移(百万円)
![](https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/media/2024/market_report_dom_em_weekly_240612_03.gif)
- ※当社Webサイトの業績表示ツールをもとに、SBI証券が作成。
■「熱と温度計測」に特化
熱と温度計測の分野に特化した企業です。23.9期の売上構成比(※四捨五入の関係で、合計100%になっていません)と業務内容は以下の通りです。
(1)エネルギー関連(36%)
研究機関の安全性確証試験装置等、原子力・火力発電所の温度制御関連装置等に使われる製品(核融合関連)
(2)産業システム関連(60%)
半導体、FPD、自動車鉄鋼等の製造装置の「熱と計測」に関する部分の製品
(3)その他(3%)飲食店経営など
主要取引先としては日立製作所、三菱重工業、日本原子力研究開発機構、主要電力会社等となっています。
株式市場では、原発(再稼動)関連銘柄、核融合発電関連銘柄、または半導体関連銘柄として話題になることが多いようです。
■24.9期はすでに業績予想を2回上方修正
昨年11月に公表された24.9期の業績見通しでは、営業利益が5.1億円(前期比12.9%減)でした。
しかし、会社側は2/8に早くも通期業績見通しの上方修正を行い、営業利益見通しは6.1億円に改められました。さらに5/9の2Q決算発表時には、通期予想営業利益が7.25億円への上方修正されました。
ちなみに24.9期2Q(累計)の売上高は26.4億円(前期比13.5%増)、営業利益6.1億円(同98%増)と大幅増収増益でした。営業利益の通期会社計画(修正後)に対する進捗率はすでに84%に達しています。さらなる上方修正が実現する可能性も大きそうです。
なお、当初は回復遅れが継続するとみられていた半導体関連を含む産業システム関連ですが、24.9期1Q(3ヵ月)から2Q(同)にかけ、受注高は74%増となっています。
好業績を反映し、株価は順調に推移しています。足元は5月下旬の高値1,845円から調整中ですが、25日移動平均線が下値支持ラインとして機能しているようです。
投資の注意点としては、会社発の情報発信やニュースが少なく、市場への認知度がその分低いことかもしれません。
■内外テック (3374)~半導体関連装置などの技術系専門商社。年度後半から業績回復見通し
★日足チャート(6ヵ月)
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- ※データは2024/6/12 (日足)10:00時点。
- ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。
- ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
★業績推移(百万円)
![](https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/media/2024/market_report_dom_em_weekly_240612_05.gif)
- ※当社Webサイトの業績表示ツールをもとに、SBI証券が作成。
■製造装置などを扱う技術系専門商社。東エレクが主要顧客
技術系専門商社。半導体関連装置を中心に、空気圧機器などの機器や機械部品を取り扱っています。
東京エレクトロン(8035)が売上高の70%以上を占める主要顧客です。その他は、ローム(6963)や村田製作所(6981)など日本を代表する半導体・電子部品企業に販売を行っています。
GPUを使用した生成AIを含むAI市場の拡大等に伴い、半導体市場の成長が見込まれます。2030年に1兆ドル超市場となる見通しです(同社資料より)。市場成長に伴い設備投資が拡大すれば、同社事業にとって追い風となります。
■25.3期は後半から回復加速。PBRやPERも過熱感なし
前期(24.3期)は半導体メーカーの在庫調整と設備投資延期により減収減益でした。しかし、25.3期は、生成AI関連投資の増加などによる、半導体製造装置の需要拡大を背景に、売上高438億円(前期比12%増)、営業利益15億円(同26%増)の増収増益が会社計画です。また、業績回復の本格化は年度後半となる見通しを掲げています。
株価は、3月半ばに年初来高値を付けた後、5月半ばの前期(24.3期)本決算発表まで失速気味に下落。しかし、同決算発表後、見直し買いが入り再び右肩上がりとなってきました。6/10(月)時点でのPBRは1.01倍、PER11.3倍で、他半導体関連銘柄と比較しても、過度な過熱感は帯びていないといえる水準です。また、配当方針の変更を行い、新たに連結配当性向30%以上かつ連結株主資本配当率(DOE)3%以上を目標に掲げています。予想配当利回りも約3%と一定以上の水準を確保しているといえるでしょう。
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