決算発表後も株価上昇に期待 好業績中小型株10選

投資情報部 鈴木 英之
2026/01/28

当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証グロース市場・スタンダード市場の中小型株を中心に、好業績が期待される銘柄や、投資家の皆様が気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
新興株ウィークリー
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決算発表後も株価上昇に期待 好業績中小型株10選
東京株式市場では決算発表シーズンが始まっています。1月下旬から2月中旬にかけて、3月決算企業を中心に、6月、9月、12月を決算期末とする企業も決算を発表します。
決算発表トレードはハイリスクではあるものの、成功すれば大きなリターンを狙える取引手法です。決算発表日前に買い付け、対象銘柄が市場予想を上回る業績を上げたり、業績予想を上方修正したりすれば、短期間で高いリターンを期待できる可能性があります。半面、投資した銘柄が市場予想を下回る業績にとどまったり、業績予想を下方修正したりすれば、短期間で大きな損失を被る可能性があります。
いずれにしても、決算発表シーズンである1月下旬から2月中旬にかけては、投資家やメディアの関心は3月、6月、9月、12月を決算期末とする決算発表実施(予定)企業に集まることになります。
そうした中、「人の行く道の裏を行く」方法もあります。決算発表が終わった直後の銘柄を投資対象として検討する方法です。
「仮に好決算であっても、株価にはすでに織り込み済みなのではないか」と考える投資家も少なくないでしょう。しかし、投資家やメディアの関心が3月、6月、9月、12月を決算期末とする決算発表実施(予定)企業に集まっているからこそ、十分な評価を得ていない好決算銘柄もあるのではないでしょうか。
今回の「新興株ウィークリー」では、昨年末から1月中旬にかけて決算発表を実施した2月決算銘柄を分析対象としました。無論、5月、8月、11月決算の銘柄もこの時期に発表されていますが、分析を簡易にするため、今回は2月決算銘柄に絞らせていただきました。
スクリーニング条件は以下の通りです。
・東証グロース市場またはスタンダード市場に上場
・2月決算銘柄
・2026年2月期第3四半期(2025年3月~11月期)営業利益が前年同期比で黒字転換、または10%以上の増益であり、その増益率が2026年2月期(通期)の会社予想営業利益の対前期比増益率を上回る
・2026年2月期(通期)の会社予想営業利益が対前期比で増益または黒字転換
・1月20日までの20営業日で、1営業日あたり平均出来高が5万株以上
・信用規制・注意喚起銘柄を除外
図表の銘柄は上記条件をすべて満たしています。掲載は「第3四半期営業増益率」の高い順(黒字転換を最優先)です。
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【銘柄一覧】決算発表後も株価上昇に期待 好業績中小型株10選
| 取引 | チャート | ポートフォリオ | コード | 銘柄名 | 株価 【1/26・円】 |
第3四半期営業増益率 | 通期予想営業増益率 |
| 3222 | 3222 | 3222 | 3222 | ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス | 958 | 黒字転換 | +84.0% |
| 6469 | 6469 | 6469 | 6469 | 放電精密加工研究所 | 3,115 | +173.0% | +16.1% |
| 7610 | 7610 | 7610 | 7610 | テイツー | 145 | +144.1% | +20.7% |
| 2341 | 2341 | 2341 | 2341 | アルバイトタイムス | 189 | +136.3% | +101.5% |
| 3935 | 3935 | 3935 | 3935 | エディア | 774 | +120.8% | +52.7% |
| 7608 | 7608 | 7608 | 7608 | エスケイジャパン | 1,556 | +44.1% | +38.3% |
| 1418 | 1418 | 1418 | 1418 | インタライフホールディングス | 612 | +40.3% | +25.7% |
| 2653 | 2653 | 2653 | 2653 | イオン九州 | 2,905 | +31.4% | +0.6% |
| 2354 | 2354 | 2354 | 2354 | YE DIGITAL | 818 | +29.6% | +13.6% |
| 3030 | 3030 | 3030 | 3030 | ハブ | 1,015 | +12.6% | +3.8% |
- ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
- ※「第3四半期営業増益率」は、2026年2月期第3四半期(2025年3月~11月期)営業利益の前年同期比増益率。
- ※「通期予想営業増益率」は、2026年2月期(通期)の会社予想営業利益の前期比増益率。
一部掲載銘柄を詳細に解説!
■放電精密加工研究所(6469)~三菱重工業が親会社。「防衛」関連で好業績
放電加工を含む特殊な金属加工技術による部品製造や金型製造、さらにプレス機を中心とした機械装置の製造販売等を行っています。セグメント別売上高構成比(2025年2月期)は、「放電加工・表面処理」が67%で、「金型」が26%、「機械装置等」(総合プレス業)が7%となっています。
社名およびセグメント名にもある「放電加工」は金属を加工する方法の一つです。金属加工は刃物を使う方法が一般的ですが、「放電加工」は電気エネルギーを使います。「放電加工・表面処理」セグメントは、「放電加工」技術を主体に、表面処理技術など特殊金属部品を加工するための様々な技術を駆使して受託加工を行っています。主な対象市場としては環境・エネルギー分野(ガスタービン部品)と航空・宇宙分野(航空機エンジン部品・防衛装備品)があります。
2024年1月に三菱重工業(7011)を割当先とする第三者割当増資を決議。2025年8月末時点で、三菱重工業が35.07%の株式を保有する親会社です。同社は技術指導先であると同時に、同社を経由した販路の拡大が可能となり、防衛装備品等の拡販が期待されます。
足元の業績は順調です。本年1月8日に発表された2026年2月期第3四半期(2025年3月~11月)決算では、売上高が105億円(前年同期比14.0%増)、営業利益が8.5億円(同173%増)となりました。主力の「放電加工・表面処理」セグメントでは、航空・宇宙分野が前年同期比で62%増と大きく伸び、業績のリード役となりました。営業利益は計画比で1.9億円上振れしました。2026年2月期(通期)は売上高141億円(前期比9.3%増)、営業利益8億円(同16.1%増)と従来予想に変更ありません。会社予想は保守的との印象を受けますが、会社側は「下期後半に一過性経費や先行投資費用が集中」との見通しを示しています。
■YE DIGITAL(2354)~AI(人工知能)を用いて故障を予知。物流等DX関連銘柄の側面も
工場の自動化(FA)に取り組む安川電機(2025年2月期末の持株比率は37.89%)の情報処理部門が源流です。
ビジネスソリューション(2025年2月期売上構成比79%)では、世界水準のDX推進力をベースに、データの一元管理等により、企業の経営を強化しています。また、IoTソリューション(同21%)では、AIやデータ分析技術を用い、あらゆるビジネスの現場に良い変化をもたらすことを狙います。
同社のAIは「Paradigm(パラダイム)」と呼ばれ、AI技術と安川電機由来の製造現場における経験が融合したものです。装置の故障を予知したり、機器の異常を感知したり、製品の良/不良品を判定したり、熟練者のノウハウを継承することが可能です。このため、製造現場における労働力不足の解消をはじめ、コスト削減や生産性向上、顧客満足度向上、従業員満足度向上、安全性の向上といった効果を得ることが可能になっています。
なお、安川電機への売上比率が45.2%、富士通が10.8%と高めになっています(2025年2月期)。
昨年12月23日に発表された2026年2月期第3四半期(2025年3月~11月期)決算では売上高149億円(前年同期比2.0%増)、営業利益12.3億円(同29.6%増)となりました。売上高・営業利益は第3四半期として過去最高となりました。主力のビジネスソリューションの増収効果に加え、生成AI活用による生産性向上や好採算案件の集中があり増益となりました。2026年2月期(通期)は売上高200億円(前期比0.3%増)、営業利益16億円(同13.6%増)が会社計画です。中期計画上の営業利益は2027年2月期22億円、2028年2月期30億円となっています。今期の業績を計画通りクリアできれば、中期計画で示された増益シナリオについて、市場からの信認が増すものと期待されます。
■ハブ(3030)~「スポーツイベント集中」前から業績が拡大傾向
1980年にダイエー創業者の中内氏がイギリスを訪れた際、英国のパブ文化に感動し、日本へ広めたいとの想いから同グループ内で創業したのが当社のルーツです。現在はスポーツや競馬などを観戦できるパブを展開しています。2025年8月末時点では、MIXI(2121)が20.0%、ロイヤルホールディングス(8179)が14.8%(いずれも発行済み株式数に対する保有比率)を保有する大株主です。
割引サービスを伴うメンバー会員は62万人(2025年8月末、前年同月比16万人増)と拡大しています。関東地方を中心に全国109店舗(2025年11月末時点)を展開中です。
本年1月14日に2026年2月期第3四半期(2025年3月~11月)決算を発表。売上高85億円(前年同期比5.2%増)、営業利益4.4億円(同12.6%増)でした。通期では売上高113億円(前期比6.3%増)、営業利益4.7億円(同3.7%増)を会社計画としています。
2026年2月期第3四半期(2025年3月~11月)営業利益の通期予想に対する進捗率は94%で、前年同期の87%を上回り順調です。また、既存店増収率(対前年同月比)は、2025年9~11月の月平均が2.8%増ですが、12月は同9.1%増と加速しました。業績上振れに向け、順調に推移しているようです。
なお、同社にとり重要なスポーツイベントの開催は、当社店舗への来店増につながりやすいとみられます。実際、2022年のFIFAワールドカップ開催時には、当社店舗でライブビューイングを実施した11月に株価が大きく上昇する局面がありました。現時点で把握されている2026年のスポーツイベントは以下の通り(記載は現地時間)です。
・2/6~2/22 ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック
・3/5~3/17 WBC(ワールドベースボールクラシック)2026
・6/11~7/19 FIFAワールドカップ26(米国・カナダ・メキシコ共同開催)
・9/19~10/4 アジア競技大会(名古屋)
・10/31~11/14 ダカール夏季ユースオリンピック(セネガル)
※予定は変更・修正される場合がありますのでご注意ください。
次期となる2027年2月期はスポーツイベントが目白押しであり、同社にとり追い風の強い年になりそうです。
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