再び株価急落の東京株式市場、トレンドは変わるのか?

投資情報部 鈴木 英之

2026/03/19

再び株価急落の東京株式市場、トレンドは変わるのか?

3月19日(木)の東京株式市場では、日経平均株価が大幅安で始まっています。現地時間3月18日(水)の米国株が大幅に下落したほか、日経平均先物も急落したことが影響しています。時間外取引で原油先物価格が上昇したことや、決算発表直後の米マイクロン・テクノロジー株が時間外取引で下落したことも影響しているとみられます。

米国株下落の要因としては、同国での利下げ観測の後退が挙げられます。現地時間3月18日に結果が公表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)では、金融政策の据え置き自体は予想通りでしたが、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長のスタンスが「利下げに慎重」と受け止められました。このため、年内の利下げ観測が後退し、株価下落につながりました。

米国とイスラエルによる対イラン戦争が長期化の様相を見せ、原油価格に上昇圧力がかかる中、市場ではインフレ期待が強まっています。これが、FRBによる利下げ判断を一段と困難なものにしています。米金融政策の織り込み状況を示す「フェドウォッチ」では、年内に米政策金利が据え置かれる確率は、1ヵ月前には4.9%にとどまっていましたが、日本時間3月19日(木)時点では47.1%まで高まっています。

すでに3月6日(金)に発表された2月の米雇用統計は、雇用者数の減少や失業率の上昇が確認される弱い内容でした。ただし、悪天候の影響も指摘されており、これだけで景気判断につなげるのは難しい内容でした。

もっとも、3月19日(木)午前の取引を見る限り、前営業日の大幅高(前日比1,539円高)に対する反動安の範囲にとどまっており、新たな下落トレンドが始まったわけではなさそうです。市場では、紛争の長期化と短期収束の両シナリオを意識せざるを得ない状況が続いており、日経平均株価は方向感が出にくくなっているようにみられます。当面は一進一退の展開が続きそうです。

なお、マイクロン株の下落については、決算発表前に期待先行で上昇していた反動の側面が強く、メモリー市況の転換を示唆するものではないとみられます。過度に懸念する必要はないと考えられます。

一方、外為市場の急変動には引き続き注意が必要です。ドル・円相場は2月中旬以降、円安・ドル高基調が進んでいます。これまで「日銀は利上げ方向、米国は利下げ方向」という日米金利差縮小観測があったにもかかわらず、円高・ドル安はあまり進みませんでした。日本の財政拡張に対する懸念や対米投資の増加観測が、金利差縮小観測を相殺してきたためです。

しかし、今回のFOMCを経て金利差縮小観測は後退しました。さらに、原油価格の高騰が長期化すれば、日本の経常収支悪化につながりやすい状況となります。外為市場では、1ドル160円を超えて円安・ドル高が進む可能性もあり、今後の動向には十分な注意が必要です。

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

新着記事(2026/03/19)

免責事項・注意事項

・レポートおよびコラムの配信は、状況により遅延や中止、または中断させていただくことがございます。あらかじめご了承ください。

・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなさるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製または販売等を行うことは固く禁じます。

【手数料及びリスク情報等】

SBI証券で取り扱っている商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります(信用取引、先物・オプション取引、商品先物取引、外国為替保証金取引、取引所CFD(くりっく株365)、 店頭CFD取引(SBI CFD)では差し入れた保証金・証拠金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります)。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示または契約締結前交付書面等をご確認ください。