こどもNISAと贈与税を解説|110万円の基礎控除と注意点

こどもNISAと贈与税を解説|110万円の基礎控除と注意点

投資情報部 植田 雄也

2026/06/04

こどもNISAと贈与税を解説|110万円の基礎控除と注意点

「子どもには、お金で苦労してほしくない」そう考える親御さんや祖父母世代の方は多いのではないでしょうか。教育費の上昇やインフレが続くなか、子どもの将来に向けた資金準備の重要性はますます高まっています。そんな中、2027年1月に開始予定の「こどもNISA」は、子どもの将来に向けて長期で資産形成を行うための新たな選択肢として注目されています。

ただし、こどもNISAを活用する際に知っておきたいのが「贈与」の考え方です。親・祖父母が資金を拠出するケースでは、贈与税や相続税、名義預金などのルールを理解しておくことが大切になります。

そこで今回は、こどもNISAと贈与の基本的な考え方や活用のポイント、注意点についてわかりやすく解説します。

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こどもNISAの制度に関しては、

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■結論

贈与を活用する際は、

・贈与税のルールを理解する

・誰の財産なのかを明確にする

・資金の流れを把握する

この3つを意識しておきましょう。

親・祖父母からの資金をこどもNISAの原資とすること自体は可能です。ただし、贈与税と名義管理には注意が必要です。
こどもNISAだから贈与税がかからないというわけではありません。贈与税は、1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額110万円を差し引いて計算されます。そのため、親・祖父母などから複数の贈与がある場合は合計されるので、それぞれ110万円なら贈与税はないと考えるのは誤りです。また、子ども名義の口座であっても、実質的に親や祖父母が管理している場合には、税務上の取扱いに注意が必要になるケースもあります。


■子どもの未来に向けた資産形成という選択肢

ここまで、贈与税や名義管理について確認してきました。
これらのルールを理解したうえで活用すれば、こどもNISAは子どもの将来に向けた資産形成を後押しする有効な選択肢になり得ます。


①長期運用できる

資産運用では、運用期間が長いほど複利の効果を活かしやすくなります。子どもが小さいうちから積立を始めれば、10年、20年という長い時間を味方につけることができます。「今すぐ大きなお金を準備する」のではなく、「時間をかけて育てる」という考え方です。


②NISAは運用益が非課税

通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。しかし、こどもNISA口座では運用益が非課税になります。長期積立投資では、この税金がかからないメリットが将来的な差につながる可能性があります。


③年110万円の贈与税の基礎控除額

個人が1年間(11日~1231日)に受けた贈与の合計額が110万円以下であれば、原則として贈与税はかかりません。そのため、「祖父母が孫の将来のために資金を渡したい」「親・祖父母が子どもの資産形成を支援したい」と考える場合に活用できます。

※詳細は国税庁「No.4402 贈与税がかかる場合」国税庁「贈与税の申告等」をご参照ください。


■親が運用するより、先に贈与して運用した方が有利なケースも

ここで一つ考えてみましょう。

親が毎年60万円ずつ、10年間にわたって子どもの将来のために運用を行うとします。

合計の元本は600万円です。

仮にその600万円が長期運用によって2倍の1,200万円になった場合、誰の口座で運用していたかによって手元に残る金額が変わる可能性があります。


ケース① 親名義で運用してから相続する場合

600万円を親名義で運用し、1,200万円になったとします。
運用益600万円には通常約20%の税金がかかるため、

・元本:600万円

・運用益:600万円

・税金:約120万円

となり、手元に残るのは約1,080万円です。
さらに、その後に相続が発生した場合には、相続財産として相続税の対象となります。


ケース② 先に贈与して、こどもNISAで運用した場合

毎年の贈与額が110万円以下で、贈与税の対象とならない範囲で資金を移転し、その資金をこどもNISAで長期運用したとします。同じように600万円が1,200万円になった場合でも、こどもNISA口座内の運用益は非課税のため、

・元本:600万円

・運用益:600万円

・税金:0円

となり、1,200万円をそのまま子どもの資産として育てられる可能性があります。
なお、生前贈与加算の対象期間(現在は段階的に7年へ延長)や個別の相続税の状況によって取り扱いは異なります。


「増えてから渡す」のではなく、「先に渡してから増やす」という発想は、こどもNISAを考えるうえで重要なポイントです。

贈与を活用する際に押さえておきたい税務上のポイント

■「子ども名義だから安心」とは限らない

子どもや孫の名義で口座を開設し、積立投資を行う場合でも、税務上は「誰の財産なのか」が重要なポイントとなります。


例えば、口座名義は子どもや孫であっても、

・投資判断や資金の引き出しを親や祖父母が自由に行っている

・子どもや孫本人が資産の存在を認識していない

といった状況では、税務上「名義預金」と判断される可能性があります。

つまり、重要なのは「誰の名義か」だけではなく、実質的に誰が管理し、誰に帰属する財産なのかという点です。


将来の相続や税務調査の際のトラブルを防ぐためにも、資金を移転する場合は、必要に応じて贈与契約書を作成し、資金移動の記録を残しておくことが望ましいでしょう。


※詳細は国税庁「相続税の申告書作成時の誤りやすい事例集 事例⑥ 申告書第11表の付表3関係 被相続人以外の名義の財産(預貯金)」をご参照ください。


■生前贈与と相続税の関係にも注意

また、生前贈与を活用する際は、相続税のルールについても理解しておく必要があります。相続開始前に相続人等へ行われた贈与については一定の場合、相続税の計算上、相続財産に加算されます(生前贈与加算)。加算対象期間は従来、相続開始前3年以内(死亡の日から遡って3年前の日から死亡の日までの間)でしたが、税制改正により、相続開始前7年以内(死亡の日から遡って7年前の日から死亡の日までの間)へ段階的に延長されており、適用時期によって対象期間が異なります。


この加算の対象には、

年間110万円の基礎控除の範囲内で行われた贈与

・亡くなった年に行われた贈与

も含まれます。

そのため、

「年間110万円以下だから相続税とは無関係」

「贈与税がかからないから完全な相続対策になる」

とは限らない点に注意が必要です。


生前贈与を活用した資産承継を検討する際は、贈与税だけでなく、将来の相続税への影響も含めて考えることが大切です。


※詳細は国税庁「No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)」をご参照ください。

SBI証券で資産運用を始めるメリット

SBI証券は、低コスト運用・豊富な商品ラインナップ・積立設定の柔軟性に強みがあります。さらに特徴的なのは、子ども名義でポイントを貯めて使える仕組み。お菓子や日用品をポイントで購入できる体験は、「貯める・使う」という基本的な金融行動を自然に学べる貴重な機会になります。
また、SBI証券では、こども口座(未成年口座)の開設や積立設定をオンラインでスムーズに行えるほか、金融教育に役立つ動画やコラムも充実しています。親子で一緒に「なぜ投資するのか」「どう増えるのか」を学べる環境が整っています。

未来への準備は今日から!まずは、こども口座の開設で資産づくりの一歩を踏み出しましょう

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年間投資枠と非課税保有限度額が設定されます。

年間投資枠は成長投資枠が240万円、つみたて投資枠が120万円までとなり、非課税保有限度額は成長投資枠とつみたて投資枠合わせて1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円までとなります。非課税保有限度額は、NISA口座内上場株式等を売却した場合、売却した上場株式等が費消していた非課税保有限度額の分だけ減少し、その翌年以降の年間投資枠の範囲内で再利用することができます。 投資信託における分配金のうち特別分配金(元本払戻金)は、非課税でありNISAにおいては制度上のメリットは享受できません。

損失は税務上ないものとされます。

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