「投資は未来を信じる力」、
未来を信じる力を一緒に
育みましょう

コモンズ投信株式会社
代表取締役社長兼最高運用責任者
伊井 哲朗 氏

30年先を見据えた長期投資、「コモンズ30ファンド」の未来を
切り拓く投資とは

 コモンズ投信が設定・運用する「コモンズ30ファンド」の運用について、創業者でもある代表取締役社長兼最高運用責任者の伊井哲朗氏に聞いた。

「コモンズ30ファンド」の特徴は?

 ちょうどリーマン・ショックの2008年8月に登録申請を行い、2009年1月からこのファンドの運用を開始しました。リーマン・ショック直後で株式市場は凍てつく感じのマーケットでした。当初設定額は1億1,800万円でした。想定していた10億円には遠く及ばなかったのですが、長期で個人の資産形成に貢献したいという想い一つで事業を立ち上げました。

 創業時に考えていたのは、経営者に「30年という長期的な視点での経営」についての質問をぶつけて議論するような企業調査をしたいということでした。そして、日本に本当の意味での長期投資を根付かせたいという強い想いがありました。この私たちの想いは、当時、創業にあたって相談に伺った日本の名だたる経営者の方々から、「会社を長い目線で見て、意見を言ってくれる長期投資家は、経営者にとって良きカウンターパート(対等な立場にある相手)になる」と歓迎されました。

 実際に、ファンドの運用開始後2カ月くらいで実施した第1回の投資先企業の対話セミナーには、エーザイのIR部署の方が担当役員はじめ全員参加していただいて、私たちのファンドの受益者のために、企業のビジョンや今後の展望について話をしてくださいました。当時の純資産残高は2億円程度で、30銘柄に投資していますから、1社あたりの持ち株は数千株です。個人投資家と変わらないくらいの持ち分なのですが、それでも会社をあげて、快くこの取り組みに協力していただきました。この創業の想いや、創業当時の経験が、今も続く「コモンズ30ファンド」の根幹にあります。

 ファンドの運用方針は、30年目線で成長が見込まれる国内の約30社の企業に厳選し長期で投資するということです。ちょうど今年は、日経平均が30年ぶりに3万円を超えたのですが、平成の30年間を振り返ると、平成元年の日経平均は3万200円台ぐらいで、平成の終わりは2万2,600円でした。平成元年に既に東証に上場していて平成の終わりまで上場を続けていた会社は1,287社あるのですが、その中で時価総額を最も増やした会社は、日本電産で約70倍です。そして、キーエンスが60倍、ピジョンが50倍近くになっています。この1,287社の中で、平成の30年間に時価総額を増やすことができたのは39%です。過半数の企業が時価総額を目減りさせてしまいました。一方、約5%にあたる64社は、時価総額が5倍以上になりました。このような企業をしっかり見つけることができれば、パフォーマンスが出せるはずです。

 実際に、ファンドは設定から13年を経過しようとしていますが、現在投資している30社のうち、約半数の企業は設定当初から継続して買い増し保有を続けています。日本は駄目だ駄目だと言われますが、長期間でちゃんと結果を出す企業は、一定の数はあります。そこをしっかり見つけて、長期で寄り添うということがすごく大事だと思っています。

他に絶対負けないという部分は?

 企業の経営者の方々とお話をすると、やっぱり独立系の運用会社で、長期投資をやる会社がもっと増えてほしいと言われます。こうした企業は、海外の長期投資家が株主になっていて、長期投資家と話をしているとものすごく参考になる話が聞けるといいます。経営者の方々は、独立系の長期投資をする運用会社を良いカウンターパートとして活用していることがわかります。

 例えば、大手の金融機関の系列運用会社だと、異動で担当者が変わることがあります。社長が親会社から来るようなこともあります。独立系とは文化が違います。さらに言うと、独立系の運用会社は、私どものように起業しています。起業して経営をして苦労もしていますので、経営者の気持ちが本当にわかるのです。経営の孤独感とか、あるいは夢を語るみたいなところとか、これは経験した者でないと通じ合えない部分です。ウォーレン・バフェットさんがだいぶ前に、パフォーマンスが優れている理由を問われて「私は投資家だけど、経営者だから」と答えていました。やはり、経営者視点は経営者にならないと理解できない部分があるのではないかと思います。

 運用チームのアナリストのメンバーが、企業のIR、あるいは、財務担当CFO、また、経営者と対話をして企業分析を重ねるのですが、そこに、私や会長の渋澤など、創業経営者が、経営者視点で意見をぶつけていくのです。これは他の運用会社にはない特徴だと思います。

 また、独立系の中でも、コモンズは創業の時から、それぞれのファンドで直接販売した部分などからの収入の約1%程度を寄付しています。寄付先を選ぶときに、お客様の声も聞いて社員全員も加わって議論しています。昨今、ESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGs(持続可能な開発目標)などが運用会社に必要とされているといわれますが、私は、コモンズ投信は世界で一番ソーシャルのことを理解している会社だと自負しています。

運用を通じて、何を社会に還元しようとしているのでしょう?

 私たちは、「一人ひとりの未来を信じる力を合わせて、次の時代を共に拓く」というミッションを掲げています。「コモンズ」という名前自体が「コモングラウンド(共有地)」という、人々が集う場を意味しています。ファンドを保有していただいている受益者の方々、あるいは、関心のある生活者、それから、投資先の企業、寄付先、そして、我々と同じように長期での資産形成をやりたいといっていただけるパートナーの皆さんが集まる良い「場」でありたいと思っています。

 コモングラウンドには学びや気づきがあって、そこで明日への希望に出会ってほしい。私は「投資は未来を信じる力」ということをずっと言っていまして、コモングラウンドに集まる多くの方々をエンパワーメントしたい(力づけたい)と思っています。

 最近あったニュースで非常に嬉しかったのが、今年の6月末時点で、つみたてNISA対象の国内株ファンドの中でコモンズ30ファンドの含み益が最も大きくなった、というものです。これは素晴らしい投資先と、そこに積立を継続してくださったお仲間と、まさに「一人ひとりの未来を信じる力」でなしえたことだと思います。

 コモンズのロゴマークは、親子が手をつないでいる様子を表しています。これは30個の丸でできています。30年目線で、30社に投資するファンドをやろうということで、30個の丸を使ったマークを、いろいろとアイデアがあったのですが、一番いいなと思って決めたのが、親子のマークでした。持続可能な社会を作ろうという想いが、このマークにもはっきり表れていると思います。

コモンズ30ファンド

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カテゴリ:国内株式

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