「家事、育児、お金...動画を通じてママたちの課題を解決したい」MAMADAYS編集長 宮下ゆりか【前編】

株式会社エブリーが運営するママ向け動画メディア「MAMADAYS」編集長の宮下ゆりかさん。早稲田大学在学中は、雑誌、広告、CMなどのモデルとして活動するとともに、調理師の専門学校にも通っていたそうです。

大学卒業後、インターンを経てエブリーに入社した宮下さんは、どのような想いでベンチャー企業に飛び込み、ママ向け動画メディアを立ち上げたのでしょうか。

----現在のお仕事、これまでのキャリアを教えていただけますか。

宮下氏:新卒でエブリーに入社して現在2年目です。入社してすぐに、ママ向け動画メディア「MAMADAYS」を立ち上げて以来、編集長としてメディア運営に携わっています。

大学在学時から、ママ向けの事業に携わりたいという想いがありました。かつ、いつしか自分が母として家庭を持った時には、家事、育児、仕事を充実させ、こなせなくてならないと思っていました。特に、家族の命を支える「料理」は最重要項目であると考えていたので、積極的に「食」について学んでおり、大学に通いながら調理師の専門学校に通っていました。

エブリーとの出会いのきっかけは、エブリー設立間もない頃、エブリーの女性向けメディアの出演者として呼んでもらったことです。その際、ママ向けサービスを立ち上げたいという話をしたところ、モデルとしてだけではなくインターンとしての入社を勧めてもらいました。2ヵ月のインターンを経て、正式に新卒社員としてジョインしました。

----エブリーの設立は2015年9月ですから、比較的若い会社ですよね。

宮下氏:いわゆるベンチャー企業ですね。エブリーのメンバーに出会ったのは、創業して間もないときで、オフィスはマンションの一室、社員は創業メンバーのみでした。

当時、IT大手企業に内定をいただいていて、ママ向けのメディア、ファミリー向けのメディア、もしくは料理向けのメディアに携わりたい意向を出していました。

専門学校に通い大学を休学していた私は、同期よりも遅れをとっていたことに劣等感に感じていました。そういったなかで、裁量をもって任せてもらえる環境、スピード感を持って成長できる環境はどこだ、と自問自答したところ、「自分を圧倒的に早く成長させたい」と思っていた私には最適な環境だと思い、エブリーに決めました。

----どういった方々に、どういったことを届けたいメディアなのでしょうか

宮下氏:「ママの課題を解決する」ことを目的に、メディア運営をしています。メインターゲットは「未就学児のママ」です。初めての子育てに悩み、問題を抱えているママに、課題を気づかせ解決策に出会うきっかけをつくる情報をお届けしています。もちろん小学生のお子様を持つママ、もっと大きなお子様を持つママにも魅力的なメディアにしたいと思っています。

厚生労働省の調査(2016年)によると、仕事を持つママの割合は67.2%で、2001年比で14%以上も増加しています。年々ママのライフスタイルは変化し、抱える課題も変化しています。時代を捉えながらも、ママが抱える課題を解決できるメディアでありたいですね。

----大学時代から「ママ向けメディアを立ち上げたい」と考えていた理由は何かあるのでしょうか。

宮下氏:ファミリー向けの事業を立ち上げたい、ママ向けの事業を立ち上げたいと思ったきっかけは幼少期の原体験からです。

母親の家事育児にまつわる課題を解決することで家庭の幸せを生み出すことができたという経験があったことです。私の母は、家事育児が苦手で、かつ自分の母親、つまり私の祖母とも物理的に離れた場所に住んでいました。地元ではない場所だったので、周りに頼れる友人もいなかったんです。今のようにインターネットもないですし、1人で孤独感を持ちながら家事や育児をやりくりしていました。

そのような環境ですから、父親ともうまくいかず、家庭環境があまり良くない方向に向かいました。なんで母親は家事や育児が苦手なんだろう、なんでそれが喧嘩の原因になるんだろうと、幼心にずっと考えていたんです。

ひとつのヒントを与えてくれたのが、当時人気だった、家事に関する裏技を紹介するテレビ番組です。料理はこうすると科学的にこうだから美味しくなるよ、この汚れは油でできてるからこれで落とすといいんだよ、みたいなことが紹介されていて「あ、これだな」と思ったんです。

なので、私は積極的にそのような情報を調べて伝えました。そうすると、母親の家事育児にまつわる苦手意識が薄れてストレスがどんどん軽減されていったんですね。料理も段々と上手に作れるようになって。そうすると父親の表情も少しずつ柔らかくなっていきました。

----家庭の雰囲気が良い方向に回り始めたわけですね。

宮下氏:すごく良くなったと思います。でも、小さな知識、経験の積み重ねで、家事育児に抱える課題は減っていきますし、そうすると精神的にだんだんリラックスしてくるんですね。ストレスがどんどん抜けていくというか。

もちろん父親も重要ですが、母親の精神状態が「家庭の暖かさ」に繋がってくることを実感しました。しかし、ママたちの課題に対する知識を得る場所や、克服する手段が世に多く存在するわけではありません。

私の家庭のような課題を抱える家庭って世の中に意外と多いんじゃないかと思っています。そのような家庭の役に立てることがないかなと思い、学生時代から日本中のママ向けに役立つ情報を発信する仕事ができればと考えていました。

私自身はまだ子どもはいないのですが、母親としての知見を積み重ねていって、それを日本中のママたちに発信し、課題解決を通してママたちの幸せを実現したいと思っています。



宮下ゆりか
株式会社エブリー(https://corp.every.tv/)が運営するママ向け動画メディア「MAMADAYS」編集長。早稲田大学在学中、調理製菓専門学校に通い、調理師免許ならびに食育・ライフスタイル関連資格を多数取得。2015年12月エブリー入社、2016年2月「MAMADAYS」編集長に就任し、幼少期より掲げていた『ママの幸せ』を実現するべく、ファミリー&ライフスタイル動画メディア立ち上げに従事。

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