バブル以降長らく続いた不況もあり、近年の日本人には節約志向が根付いていると言われています。
しかし女性はいつの時代も買い物が好きなものです。普段はプチプラのファストファッションで服飾代を節約していても、「バッグだけはいいものが欲しい」「あのブランドの時計を買うために仕事を頑張る」など、ラグジュアリーブランドへの信頼と憧れは、今も昔も変わらないのです。
あの狙っていたバッグが値下げしたのはなぜ?
ボーナスが出たときや誕生日がきたとき、頑張っている自分へのご褒美として、普段なかなか手が出せない海外ブランドのバッグを思い切って買おうと狙っている方もいるのではないでしょうか。
数ヵ月前からお気に入りのバッグに狙いを定めて、お店のショーケースを見たりウェブサイトをチェックしたりすることもあるでしょう。そんなある日、バッグの値段が値下げしているというような嬉しい驚きもあるかもしれません。
なぜバッグの値段が変わったのでしょうか。その理由には「為替」が関わっていることがあります。
経済のことがよくわからなくても、「円高」「円安」というワードはニュースで耳にするでしょう。円高とはドルなどの他国通貨に対して円の価値が高くなることを指し、円安はその逆、円の価値が低くなることをいいます。
例えば1ドル100円だったものが1ドル95円に下がると、「1ドルを買うのに100円かかったものが95円で買える」ので、円の価値が高い=円高ということになります。
円高のメリットはまず海外旅行がお得になること、そして輸入品が安くなることがあげられます。円高のときには輸入品を対象にした円高還元セールなどが行われるのも、よく見られる光景です。そのため、狙っていたバッグが値下げしているということがおこるのです。
2016年の1月には1ドル120円ほどだったものが、円高傾向になり、6月にイギリスのEU離脱の国民投票の結果を受けて一時は98円台という円高になりました。
これを受けて、2016年夏に、フランスのジュエリー・高級時計ブランドが、適正価格で商品提供をする判断をし、値下げに踏み切ったというニュースが入ってきました。原価高騰や円安の影響で値上げをすることもありますが、円高によって有名ブランドが値下げをする場合もあるということです。
例として、具体的な値段の違いを見てみましょう。
ある海外ブランドのバッグが現地通貨で1,000ドルだとします。1ドル112円(2017年7月現在)だと日本円では11万2,000円になります。それが円高で100円になると、10万円になります。差額は1万2,000円となり、かなりお得になることがわかります。
ラグジュアリーブランドを買うなら円高を狙え!
円高で海外ブランドが安く買えることは、私たち消費者からすると嬉しいことです。しかしもちろん円高にもデメリットはあります。
例えば、インバウンド(海外から日本に来る旅行者)が年々増加していますが、海外の人からすると円高になるほど日本に旅行する費用は高くなってしまい、足が遠のいてしまうことが考えられます。また、日本の商品全体が高くなるため、輸出企業にとっても不利になり経済に影響が出ることもあります。
同じ商品ならお安く買えるのは嬉しいことです。海外ブランド品の購入をする場合は円高の時期を狙うのがおすすめです。自分の生活にはあまり関係ないように感じる為替も、ときどきチェックしてお得にお買い物をしてはいかがでしょうか。
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