独身女性がお一人様用マンションを買う前に、まずiDeCo(イデコ)

30代、40代の独身女性は、「収入も増えてきたし、そろそろ賃貸住まいをやめてローンを組んでマンションを買ったほうがいいかもしれない...」と考える人も多いかもしれません。実際、周囲には「マンションを借りて住み続けるより、将来の生活のことを考えれば買ってしまった方が良い」と言われることもあるでしょう。

でもちょっと待ってください。お一人様用マンションにはデメリットもあります。賃貸物件に住んで老後資金を積み立てるか、今のうちにマンションを買って老後の住居費を浮かせるべきか、どちらが良いのか考えていきましょう。

老後が不安だから、独身女性がお一人様マンションを買う

独身女性がお一人様用のマンションを買うことは、少なくありません。実際、2016年首都圏新築マンション契約者動向調査(株式会社リクルート住まいカンパニー)によると、マンション契約者のうち5.8%が独身女性だというデータがあります。

マンションを買うことの一番のメリットは、老後に家賃を払わなくて済むということでしょう。ローンを組んで若いうちに払いきってしまえば、退職した後に住居費が浮き、老後の生活が楽になります。また、マンションを買うことは、賃貸と違ってインテリアも自由にできるというメリットもあり、女性にとっては自分の城を持ったようで、精神的にも充実します。

でも待って!老後の資産形成なら先にiDeCo(イデコ)を!

マンションを買うことは、このように良いことづくめに思えるかもしれません。しかし、当然デメリットもあります。

実は購入してからの負担はローンだけではありません。賃貸の時には払う必要のなかった管理費や修繕積立金も自分の負担になります。保有不動産には固定資産税という税金もかかってきます。また、将来は何があるかわかりません。仕事や実家の都合で住む場所を替えなければならない時もあります。

あるいは、結婚してライフプランが代わり、引っ越すことになるかもしれません。そうなればせっかく買った家には住み続けられませんし、いざ売る、あるいは賃貸に出すといったときに買い手や借り手が付くかどうかもわかりません。これではせっかく買ったマンションが逆に人生のお荷物になってしまいます。不動産をもつという事自体、大きな出費と同時にこのような大きなリスクを背負うことを意味するのです。

以上のことを考えた上で、本来の目的に立ち返ってみましょう。マンションを買う目的が「老後の生活を楽にする」ということであれば、老後に向けて自分で資金を積み立てていくという選択肢もあるのではないでしょうか。

iDeCoを使えば、老後の資金を積み立てることができますし、運用によって資金が増える可能性もあります。節税効果も期待できます。また老後の賃貸費用も、iDeCoで積み立てたお金で払うことができれば、マンションを買うことで付随するデメリットも受けずに済みます。

iDeCo(イデコ)を積み立てていこう

確かに老後の住まいのことを考えれば、マンションを買うということも選択肢の一つに十分入ります。しかし、業者さんのセールストークに惑わされすぎるのもよくありません。

将来は何があるかわかりませんし、ローンを抱える事は借金を抱えることです。もしものことがあって収入が減ってしまった際にはそれに対応できないこともあります。本来の目的が「老後の生活を楽にする」ということであれば、iDeCoを利用することでその目的を達成することができます。

もし「老後のためにマンションを買ってみよう」と考えていたら今一度、自分がなぜマンションを買おうとしているのか見直してみてはどうでしょうか。

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