IFAコラム

 
IFAとは

独立・起業したIFAが実践している新規顧客の獲得法

現在IFAとして活躍しているのは、証券会社や保険会社などの金融機関出身の方がほとんどです。独立しても会社員時代の顧客をそのまま引き継ぐことが一般的な欧米と異なり、日本の場合は会社を離れることで顧客との関係も切れてしまうのが通例です。そのため、独立して最初に行わなければいけないのが顧客の獲得になります。

先輩IFAの方々は、どのようにして顧客の信頼を得てきたのでしょうか。成功例を探ってみましょう。

顧客獲得の王道はセミナーの開催

多くのIFAが行っているのが、セミナーの開催です。メリットは、セミナーのテーマを絞ることによって、ターゲットとする層にリーチしやすいことです。たとえば、経営者層を狙いたい場合は「節税セミナー」、30~40代の資産形成層を狙いたい場合は「40代から始める資産運用」など、獲得したい顧客層に合わせたテーマ設定を行うことで、効率的に見込み顧客との接点を持つことが可能です。

セミナーは大人数を対象とした大規模なものである必要はありません。4~5人が参加できるような小規模なものを、週に1回か2週間に1回程度、開催していることが多いようです。また、複数回の連続セミナーにすると、より関係が構築しやすくなります。

開催場所ですが、セミナーのたびに外部の会場を手配するのは大変なので、事務所の一部にミニセミナーができるようなスペースを設けているケースが多いようです。業務提携している証券会社が、セミナー開催のサポートを行っているケースもあります。積極的に相談してみましょう。

あなたの代わりに“営業”してくれる書籍・記事

インターネット全盛の時代ですが、未だに書籍のインパクトは絶大です。独立・起業する方の中には、いち早く自著を出版して名刺代わりにされる方も少なくありません。自著があることで信頼性が上がったり、セミナー講師の声がかかったりすることもあります。

出版の有無にかかわらず、自社HPやブログなどでの情報発信も大切です。お金に関する相談先を探そうとしている方の多くは、最初にネット検索を行います。金融関係の時事ネタ、専門用語、自身の運用ポリシーなど、直接営業につながらない情報でも顧客の検索ワードにヒットすれば目に留まる機会が出てきます。書籍やネット上の記事の内容の評価が高ければ、雑誌や新聞などのメディアから取材の声がかかることもあるでしょう。メディアへの掲載は大きな広告効果を生みます。良い記事は先々まで営業ツールとして機能するでしょう。

紹介されるIFAでいるための努力が必要

昨今、注目を浴びているマーケティング指標の一つが、ネット・プロモーター・スコア(NPS)です。顧客ロイヤリティの向上を図るもので、「あなたは現在利用している商品・サービスを友人にすすめたいと思いますか」という質問の結果でスコアを算出します。IFAが最も大切にしているのが、この指標です。なぜなら、既存顧客が自身の大切な資産の運用を任せるに足る人物だと他の方に紹介してくれることが、見込み顧客獲得への大きな一歩になるからです。

そのためには、まず目の前の顧客に真摯に向き合うことが大切です。お客さまの課題を見つけ、共有し、適切な解決策を提示するというプロセスを丁寧に行うのが基本となります。そして、IFA自身のスキルアップも必要となります。業務提携している証券会社が主催する勉強会への参加や、提供される各種データも存分に活用していきましょう。

また、紹介は顧客からだけとは限りません。たとえば地方銀行や信用金庫、不動産会社などと提携し、彼らが扱うことができない金融商品の紹介などをIFAとして請け負うといった協業も可能です。顧客獲得はアイデア次第なので、視野を広く持ってチャレンジしていきましょう。

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