IFAインタビュー

株式会社アセットマネジメントあさくら 代表取締役 経済アナリスト 朝倉 慶 「経済予測の『超プロ』が資産運用をアドバイス」

IFAの中には、経済アナリストとしても高い評価を受けている資産運用のプロフェッショナルがいます。恐らく金融業界で朝倉慶という名前を知らない人はいないでしょう。金融・経済に関する著書が多数あり、ベストセラーとなったものも少なくありません。個人投資家でなくても、金融・経済に関心のあるビジネスマンなら、一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

今回は、著名な経済アナリストであり、アセットマネジメントあさくらの代表でもある朝倉慶氏にこれまでの活動や、現在のような相場における資産運用のあり方などについてお話を伺いました。

入社後わずか3年で独立

どうして金融仲介業を始めたのですか?

朝倉氏

私は大学卒業後、某準大手の証券会社に入りました。自分で言うのもなんですが、結構優秀な証券マンだったんじゃないかなと思います(笑)。しかし、証券会社の営業は「今回は、『これ』を売らせて、『あれ』を買わせる」というような「手数料主義」みたいなことをしなければならないし、絶えずノルマがあって、当時の証券会社には、お客さまに儲けさせようとすると、「非国民」みたいな雰囲気があって、すごく苦労しました。そして、そのうちに顧客の利益を無視した会社の方針に従って営業するのがとても嫌になったのです。

私は上司に言われたものを売買させるのではなく、自分が良いと思ったものを販売したかったのです。お客さまに儲けてもらいたいという気持ちがすごく強かったので、「それなら独立してやろう」と思い、入社3年目でしたが思い切って独立して歩合でセールスを始めました。当時、全国で一番若い歩合外務員だったと思います。今で言うところのIFA、金融仲介業者になりました。

独立されて何か変化はありましたか?

朝倉氏

精神的に本当に楽になりました。ノルマが無くなり、自分の自由にできるようになりました。自分で言うのは変かもしれませんが、株が好きで売買も上手だったので、「株だけやっていれば、何でも出来ちゃうな」と思うぐらいに自信がありました。もちろん、成功も失敗もありましたが、独立した当時は、お客さんも付いていましたし、「儲かってしょうがない」という感じでした。

ところが、結婚して新婚旅行から帰ってきたら、大暴落に遭いましてね(笑)。いわゆる「仕手筋」が仕掛けた相場で大暴落に遭い、良いお客さんに大損をさせてしまった結果、すべてを失いました。結局、ゼロからやり直すことになりました。

入社3年目で独立ですか?

朝倉氏

その後、何度も当時のことを思い出しましたが、自分でも「良くやったな」と思います(笑)。

今だから話せるようなことですが、証券会社を辞める少し前に、「三ツ星ベルト」という会社の株は間違いなく上がる、きっと2倍以上になると予想していて、自分のお客さんに「この株を買って下さい」と勧めたのです。その時に、「もしこの株が上がったら、私に一生付いてきて下さいね。でも、もしも上がらなかったら、以後付き合ってくれなくていいですよ」ということで、若かったということもあると思いますが、勝負するみたいな営業をしました。儲けさせるという自信もありました。ところが、その株が4ヵ月間もまったく動かなくなると同時に、私もまったく身動きが取れなくなり、その4ヵ月間は数字が上がらず上司に毎日怒られました(笑)。

会社でもトップセールスでしたから、それまでできていたことが急にできなくなったわけで、上司は「なんでやらないんだ」とものすごい勢いで怒りだすし、嫌がらせも受けてその時は本当につらかった(笑)。ところが、4ヵ月目に動き出して、280円だった株価は1ヵ月で倍になりました。その株を全部売却して独立しました。

経済予測の超プロ「K氏」

現在の会社設立まではどのような活動を?

朝倉氏

今の会社は2012年に設立しました。金融商品仲介業者の仕事は、基本的にこれまでの仕事の延長線上にあると思います。私自身が相場好きで、これまで私は自分の力で資産運用し、荒波を乗り切れるような人たちを増やしたいという気持ちで活動してきました。

ご存じかもしれませんが、日経平均の最高値は1989年12月29日に付けた3万8,915円です。その後1990年にバブル崩壊が始まり、私は一貫して株式を<売りだ>と思いましたのでその後が売りばかり勧めていましたね。売ることで利益を得るという営業を相当やってきました。

実は2007年の段階で、間違いなく2008年に株が暴落するという確信が私の頭の中にありました。アメリカのサブプライムローンの問題の深刻さをわかっていましたし、当時米国の金融大手が実質倒産状態にあることをつかんでいました、そして世界中が大パニックするような暴落が2008年に起こると確信していたのです。それを船井グループのトップである船井幸雄先生に話したところ、「リポートを書いてほしい」と言われたので、その時は、名前を出さず「経済予測の超プロK氏」ということで、「今、アメリカではこういうことが起きている。世界的に株が暴落する」ということを指摘し、その理由をリポートに書いていたのですが、その情報を船井幸雄先生が世の中に広く発信していったのです。2008年9月、私の予想通りリーマン・ショックが起きて本当に世界中で株が大暴落しました。船井幸雄先生に今までの流れを編集して一冊の本にしたらどうか、と勧められ、結局「朝倉慶」というペンネームで「大恐慌入門」という本を初めて書きました。ありがたいことにそれがベストセラーとなり、世の中に名前が知られるようになりました。

どうして朝倉慶ではなく、「経済予測の超プロK氏」だったのですか?

朝倉氏

当時の私の立場もあり、船井幸雄先生の意向もあって名前はしばらく公表しませんでした。その後朝倉慶として船井メディアや船井総研が主催する講演会で講演するようになりました。当時は株式市場も投資するには難しい局面でしたから、主に投資対象は金相場ということで話していました。私が世間で株の話をするようになったのは、2012年の春からです。

株の話をするようになったきっかけは?

朝倉氏

株式市場が歴史的な上昇を始めたと確信したからです。それを「株式投資に答えがある」という名前の本にして世に出しました。2012年、私は「株式相場は確実に底を打った」と判断し、現在の会社を設立。2012年11月から、「金ではなく株だ」ということで、株式を勧めています。当時私が推奨した銘柄の中には、5倍、10倍になったものがたくさんあります。トヨタとか、キヤノンとかではなく、むしろ中型株でしたが、「株の時代が来たな」と言う感覚はありました。

ただし、これまでの証券会社のやり方ではダメだという感覚がありましたので、現在の相場は簡単ではありませんが、私の考え、ノウハウをできる限り伝えて、多くの人たちにそれを使ってもらい、この激動期を自分の力で乗り切ってもらいたいと思っています。

このマイナス金利の時代に、まだ多くの人たちがお金を銀行に預金しています。その一方で4~5%の配当が付く株式は山ほどあります。投資に怯え過ぎている人が多いので、それを変えたいと思っています。

銀行預金だけではリスクヘッジにならない

日本人は投資に後ろ向きですか?

朝倉氏

バブル崩壊後の20年間に株式投資で損をしたという失敗体験が染みついているのではないでしょうか。私は株だけが良くて、銀行預金が悪いと言っているのではありません。株が良い時、預金が良い時、不動産が良い時、時代とともに持つべき資産は移り変わるのです。違う流れが来た時に、それを掴みきれないと時代の勝者にはなれません。

違う流れはいつ頃来るのでしょうか?

朝倉氏

もう来ているかもしれません。永遠に一つの流れが続くことはないのです。円相場は1971年のニクソン・ショックを経て、1973年には変動相場制になりました。わずか40年前の話です。1ドル360円が1ドル75円になるなんて、その時は誰も思いませんでした。その流れが変わるきっかけがアベノミクスではないかと私は思っています。

日銀は毎月10兆円以上国債を買っています。その一方でお札をどんどん刷っています。日本の税収は概ね毎年50兆円です。それにも関わらず、政府は100兆円規模の財政を組み、残りの50兆円を国債の発行で賄っています(今年は税収増で35兆円の発行)。老齢化はさらに進み、社会保障費は上昇の一途です。このままでは財政破綻するかもしれないというのが、日本国民の共通認識でしょう。しかも、日本政府は一生懸命にインフレにしようとしていますが、一向にインフレになっていません。いずれ大きな変化がきます。その変化は相当激しいのではないでしょうか。

変化に備えるために何をしたら良いでしょうか?

朝倉氏

今はNISAが使えます。4人家族なら480万円が無税で投資できます。それが10年間ですから、4,800万円が無税で資産運用できるのです。損した経験から、皆さんの頭の中にあるのは暴落の恐怖です。しかし、政府はインフレにアクセルを踏もうとしているわけで、もしかすると、暴落ではなく暴騰する可能性があります。考え方や発想を変えないと生き残れません。将来のインフレリスクに備えるべきなのです。

資源の動向に注目しよう

インフレはお金の価値を下げます

朝倉氏

現金だけのポートフォリオが安全ではないということを理解するべきです。例えば、マイナス金利の今、不動産は良い資産だと思います。マイナス金利が実施されてから上昇しているのはREITです。銀行のお金がREITに入っているということはありますが、REITがどんどん上昇しているのに対して不動産株が出遅れているという感覚があります。そちらも狙い目かもしれません。もしもあなたが確実性を求めるならば、配当の取れる株を買うことです。

このままデフレが続く事はありません。若い人たちはデフレ時代の経験しかないので、株式相場が下がる局面しか知りません。今が底値だとも思わないので、今すぐに株を買うべきだとまでは言いませんが、原油などの資源の動向に注目しておくことをお勧めします。

2007年には150ドルだった原油価格も40ドル台です。シェール・ガスなどの発見もあり、原油価格が下落する材料はありますが、東南アジアなどの国々では生活レベルが今後一層良くなり、資源に対する需要は高まります。私は資源全般の動向から経済がデフレからインフレになる転換点が見えると思うので、将来のインフレに備えるために、資源動向に注目しておくと良いでしょう。

このような経済アナリストとしての私の考えも含め、当社には良いスタッフが揃っていますし、皆さんからの様々な相談に十分に応えられると思います。ぜひ一度、気軽に訪ねてみてください。

本日はどうもありがとうございました。

朝倉氏

こちらこそありがとうございました。

株式会社アセットマネジメントあさくら

関東財務局長 金融仲介業第605号
〒100-6323 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号丸の内ビルディング23階
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