レポート・コラム

<SBIラップ 匠の運用コース 2024年3月の実績>

<SBIラップ 匠の運用コース 2024年3月の実績>

2024年3月の実績、投資配分、寄与度

「SBIラップ 匠の運用コース(愛称:匠ラップ)」(以下、「匠ラップ」といいます)は、野村アセットマネジメント独自の投資戦略と、同社が厳選したアクティブファンドを活用することで、リスクを抑えながら効率的にリターンを追求することを目指す「おまかせ運用」サービスです。2023年7月15日より提供を開始し、2023年7月19日に運用を開始しています(※1)。2024年3月の世界の株式市場を振り返ると、米国ハイテク企業の業績への期待の高まりや、欧米の中央銀行の金融政策が利下げに向かうとの観測が好感されたことなどで、欧米を中心に上昇基調となり、欧米などの株価指数が繰り返し最高値を更新する展開となりました。為替は、上旬から中旬にかけて日銀によるマイナス金利の解除観測から円高になる局面がありましたが、月末にかけて米国長期金利が上昇したことなどで再び円安・ドル高傾向となりました。以下は、そのような環境下における2024年3月の約1ヵ月間の匠ラップのパフォーマンスと各投資対象ファンドの騰落率(円建て)、および匠ラップの投資配分です。(※1,5,7)
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2024年3月のパフォーマンスの振り返り

2024年3月の匠ラップは、以下のような投資環境を想定し、短中期的なリスクオフ局面への警戒感から株式、REIT、米国ハイ・イールド債券という比較的リスクが高い資産への投資比率を57.0%として、匠ラップの運用戦略において参考とする株式60%、債券40%よりもやや低めのリスク水準で運用を行いました。
  • 先進国の経済指標にみる景気循環は経済の底打ちを示唆しつつあるが、これまで経済指標が悪化したにも関わらずリスク資産価格が安定的に推移してきたことや、遅行指標である雇用指標が堅調さを保っていることは今後の景気拡大や株価の更なる高値更新の支援材料とはなりにくいと想定
  • 市場では景気のソフトランディング(軟着陸)が広く予想されており、その可能性も高いと考える一方、消費者ローンや米商業用ローンの延滞率の急上昇など、これまで顕在化しなかった金利上昇の影響が現れつつある中で、景気の腰折れやリスク資産価格急落の可能性についても警戒
  • 欧米において現在のインフレ率は中央銀行が目標とする水準まで依然として距離があるものの、次の政策変更としては利下げの可能性が高く、 FRB(米連邦準備制度理事会)が市場が金融緩和を織り込むことを許容する姿勢に態度を変化させていることは債券市場にとって追い風となると想定
月間では、ハイテク企業への業績期待や、経済のソフトランディングへの期待等を背景に相対的に高いリターンとなった「世界株(グロース)」などを比較的多く保有していたことなどで、同月のパフォーマンスは+2.57%となりました。(※1,6) 以下のグラフは、匠ラップのリターンに対する各資産の寄与度(どの資産がどのくらい匠ラップの騰落に影響を与えているか)です。(※7)
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リリース来の実績

以下の折れ線グラフは「匠ラップ(※1)(赤色線)」「合成指数(※2)(青色線)」の比較グラフで、開始点は2023年7月19日です。運用開始日の2023年7月19日から2024年3月29日の期間で、匠ラップの運用実績は+11.65%(※1,3)となり、参考とする合成指数(※2,3)との比較では-2.08%(※4)となりました。
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また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月および匠ラップのリリース来のパフォーマンスです。(※6)
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*合成指数の値は運用にかかる費用等を考慮していません。

・運用実績は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・匠ラップは、オールウェザー戦略の考えを取り入れ、株式60%、債券40%の資産配分を参考としながら、事前想定リスク年率10%程度でリターンの最大化を目指し、資産配分を決定します。本グラフでは、匠ラップの運用戦略に基づく資産配分の決定がどれだけパフォーマンスに寄与しているかを示すために、前述の資産配分の参考値に基づきFOLIOが作成した合成指数(※2)を用いて、パフォーマンスの比較を行っています。

※1 匠ラップの運用実績について 2023年7月19日(サービスリリースした7月15日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの最初の買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、匠ラップに投資していた場合の運用実績です。 投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用が考慮されており、分配金は当該ファンドに再投資したものと仮定しています。)をもとに、「(計算期間終了日基準価額/計算期間開始日基準価額)-1」で計算したものを%表示しています。リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定し、運用手数料を年率0.77%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。(※3)

※2 合成指数の推移について 「合成指数」のシミュレーションにあたっては、匠ラップが参考とする資産配分である株式60%、債券40%の割合でMSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)とFTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジあり・円換算ベース)を合成して計算しています。投資対象ファンドの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、合成指数の計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。(※3)

※3 運用実績および合成指数のシミュレーションについて 本文およびグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。

※4 表示期間における、匠ラップの運用実績と合成指数のシミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。

※5 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。

※6 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前の資産の評価額と2024年3月29日における評価額を元に計算しています。匠ラップリリース来のパフォーマンスは、2023年7月19日の資産評価額と2024年3月29日における評価額をもとに計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※7 騰落率グラフは2024年2月29日の基準価額を基準として、2024年3月29日における各投資対象ファンドおよび、匠ラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2024年3月29日時点の基準価額/2024年2月29日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、匠ラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、匠ラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。投資対象ファンド毎に約定に要する日数が異なる点や計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。匠ラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

2024年3月のマーケットを振り返る

ここで2024年3月のマーケットを振り返ります。

【米国市場概況】

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米国株式市場の指標であるS&P500は上旬、ハイテク株の上昇や米経済のソフトランディング(軟着陸)期待から上昇する局面もありましたが、中国経済の減速や米中関係への懸念などから小幅な推移となりました。 中旬も一時的に上昇する局面はあったものの、根強いインフレ懸念で長期金利が上昇したことなどが重石となり、一進一退の推移となりました。 下旬には、FOMC(米連邦公開市場委員会)で年末に向けた利下げ姿勢が維持されたことや経済成長見通しが上方修正されたことなどが好感されて上昇し、連日最高値を更新しました。四半期末を控え、高値への警戒感などから持ち高調整の売りが優勢となり下落する局面もありましたが、最終的に前月比+3.10%となりました。

【先進国市場概況】

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日本株式市場の指標であるTOPIXは、米ハイテク株高などを受け上昇しましたが、日銀による金融政策の正常化観測が強まり、上旬から中旬にかけて一進一退の推移でした。その後日銀はマイナス金利解除を決定するも、緩和的な金融環境が当面続くとの見方が広がったことなどから上昇、約34年ぶりの高値を記録しました。しかし月末にかけて米株安などが重石となり反落し、最終的に前月比+3.47%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は、ECB(欧州中央銀行)の政策金利据え置きなどが好材料となり、上旬から中旬にかけて上昇基調となりました。その後一時的に下落しましたが、FOMCの結果が好感されるなどで上昇して最高値を更新、最終的に前月比+3.65%となりました。

【新興国市場概況】

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中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬、米中関係の悪化懸念が嫌気される局面はありましたが、当局の経済支援策への期待から堅調に推移しました。中旬に入っても景気対策への期待が下支えしましたが、利益確定売りなどもあり、一進一退の動きでした。下旬は、米中対立や当局による規制強化懸念が重石となりましたが、月末に景気対策期待などで反発し、最終的に前月比+0.86%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬、内需拡大や経済成長への期待から上昇基調となりました。中旬から下旬にかけては、経済指標の悪化などの影響で軟調に推移しましたが、月末には再び経済成長への期待が高まり小幅に上昇し、最終的に前月比+1.58%となりました。

【為替・その他】

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ドル・円為替相場は、上旬から中旬にかけて米長期金利低下に伴う日米金利差の縮小や、日銀がマイナス金利を解除するとの観測から円高・ドル安になりました。その後月末にかけては円安・ドル高傾向となり、最終的に前月比で0.91%円安・ドル高が進みました。米国10年債利回りは上旬、米国の経済指標が市場予想を下回ったことなどから低下しました。しかし中旬には2月の米消費者物価上昇率が市場予想を上回り、FRB(米連邦準備制度理事会)による利下げ期待が後退し上昇しました。下旬はやや低下傾向となり、前月比では僅かに低下して終えました。また米国金利の低下期待が持続したことから、金利がつかない金の相対的な投資妙味が高まり金価格は大きく上昇しました。

各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。

運用会社FOLIOからのメッセージ

2022年3月31日より提供を開始した「SBIラップ」は、2024年3月末で2周年を迎えることができました。日頃より、多くのお客さまにご利用いただいておりますこと心より感謝申し上げます。サービス面では、「匠ラップ」が2023年7月に加わり、開始当初から提供している「SBIラップ AI投資コース(愛称:AIラップ)」と合わせて、特色ある運用コースが集まった唯一無二のラップサービスとなりました。以下コラムでは、このようにお客さまとともに進化を続けてきた「SBIラップ」の2年間を振り返りつつ、注目を集めている新NISA制度と「SBIラップ」の組み合わせについても説明しておりますので、是非ご一読いただければ幸いです。 最新の投資配分の確認方法最新の投資配分が気になる方は、匠ラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでも匠ラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。

■本資料について

・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、匠ラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

■株式会社SBI証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会

■株式会社FOLIO

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会