投資信託でエヌビディアに投資するなら 好成績ファンド10選! 2024年4月版
投資情報部 川上雅人
2024/05/27
好決算のエヌビディア ファンドで投資するなら?
5月22日、2024年の米国株上昇相場の主役となっている米半導体大手エヌビディアの決算が発表されました。2-4月期決算では売上高が前年同期比3.6倍の260億4,400万ドルとなり、市場予想(246億ドル程度)を大きく上回りました。同期間の純利益は前年同期比で7.3倍の148億8,100ドルとなり、こちらも市場予想(131億ドル程度)を大きく上回りました。5-7月期の売上高見通しについても中心が280億ドルと市場予想(266億ドル程度)を超えました。シェアが8割に達する人工知能(AI)向け半導体は需要が供給を上回る状況が続いていることに加えて、AI開発用のソフトウエアを含め経済圏を築いていることで他社の追随を許さず、高収益につながっているようです。
これを受けてエヌビディアの株価は5月23日の終値で1,000ドルの大台を超え、1,037.99ドルとなりました(図表1)。
エヌビディアの決算速報レポートはこちらをご覧ください。
こうした環境から今回はエヌビディアに投資している投資信託(ファンド)をご紹介します。
インデックスファンドでエヌビディアの組入比率を確認すると、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・S&P500)ではエヌビディアの構成比は5.05%(2024年4月末)となっており、<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドではエヌビディアの構成比は6.3%(同)となっています。
S&P500やNASDAQ100のインデックスファンドに投資することにより、エヌビディアの株価上昇の恩恵を一定程度享受することが期待できますが、今回は1年リターンがS&P500やNASDAQ100のインデックスファンドよりも良好で、エヌビディアを一定程度組入れているファンドに注目します。SBI証券取り扱いの国際株式カテゴリーにおいて、マンスリーレポートでエヌビディアの組入比率が確認できるファンドを1年リターン順に表示したものが図表2となります。
エヌビディアは2024年4月末までの1年間で株価が3.11倍となりましたが、その株価上昇の恩恵を受けることができた1年好成績ファンド10選といえます。それぞれのファンドについてコメントします。
図表1 エヌビディアの株価チャート(日足、6ヵ月)
- ※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成
図表2 エヌビディアを組入れた1年好成績ファンド10選 2024年4月版
順位 | ファンド名 | 特徴 (資産構成) |
エヌビディア 組入比率 |
1年 リターン |
3年 リターン (年率) |
1年 標準偏差 |
1 | レバレッジ・ドラッカー研究所米国株ファンド | 米国株式の中から企業の無形資産価値の高さに着目してポートフォリオを構築、信託財産の純資産総額の2倍相当額を投資 | 17.8% | 129.21% | - | 34.26 |
2 | 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) | 世界各国の半導体関連企業の株式を主要投資対象 | 29.6% | 118.76% | 39.05% | 33.77 |
3 | iFreeNEXT FANG+インデックス | NYSE FANG+指数(配当込み、円ベース)の動きに連動した投資成果をめざす | 9.0% | 89.99% | 26.65% | 26.10 |
4 | <購入・換金手数料なし>ニッセイSOX指数インデックスファンド 米国半導体株 | PHLX SEMICONDUCTOR SECTOR指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざす | 13.2% | 89.01% | - | 29.73 |
5 | ニッセイAI関連株式ファンド(為替ヘッジなし)(愛称:AI革命(為替ヘッジなし)) | 日本を含む世界各国の株式の中から、主にAI(人工知能)関連企業の株式に投資 | 6.7% | 75.69% | 15.18% | 23.68 |
6 | イノベーション・インデックス・AI | 世界各国の企業の中から、AI関連企業の株式に投資するインデックスファンド | 8.3% | 75.35% | 23.32% | 22.71 |
7 | 米国NASDAQオープン Bコース | 成長性、収益性、安定性等を総合的に勘案して選択した米国NASDAQ上場株式に投資 | 10.8% | 75.33% | 21.43% | 21.04 |
8 | 次世代通信関連世界株式戦略ファンド(愛称:THE 5G) | 日本を含む世界各国の金融商品取引所等に上場している次世代通信関連企業の株式に投資 | 4.8% | 74.33% | 8.80% | 23.54 |
9 | グローバル・スマート・イノベーション・オープン(年1回決算型)(愛称:iシフト) | 情報技術およびその派生分野に関連する企業のうち、革新的技術等によって今後の成長が期待される企業の株式等に投資 | 9.1% | 71.84% | 3.55% | 26.84 |
10 | netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし) | 主にテクノロジーの発展により恩恵を受ける米国企業の株式に投資 | 7.7% | 67.21% | 17.09% | 21.66 |
参考 | <購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | NASDAQ100インデックスファンド | 6.3% | 58.89% | - | 17.04 |
参考 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・S&P500) | S&P500インデックスファンド | 5.05% | 46.41% | 21.91% | 13.17 |
- ※SBI証券取り扱いの国際株式カテゴリーにおいてマンスリーレポートでエヌビディアの組入比率が確認できるファンドを1年リターン順に表示(2024年4月末基準)
- ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません
エヌビディアを組入れた1年好成績ファンドの特徴は?
1位のレバレッジ・ドラッカー研究所米国株ファンドは、米国株式の中から企業の無形資産価値の高さに着目してポートフォリオを構築、信託財産の純資産総額の2倍相当額を投資するファンドです。実質株式組入比率が2倍相当額となるため、値動きの振れ幅を示す標準偏差(1年)が34.26と高くなっています。エヌビディアの組入比率は17.8%で、マイクロソフト(19.0%)、アップル(18.4%)の組入れも高くなっています(※)。大きな値動きが許容できるブルベア投資経験者向けのファンドです。
2位の野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)は、世界各国の半導体関連企業の株式に投資するファンドです。エヌビディアの組入比率が29.6%とかなり高くなっており、ブロードコム(12.7%)、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(7.7%)などが上位です(※)。半導体株という業種に集中投資となっているため標準偏差が高くなっており、個別株投資経験者向きのファンドといえます。
3位のiFreeNEXT FANG+インデックスは、アルファベット、テスラ、ブロードコム、アマゾン・ドット・コム、アップルなど米国IT企業10銘柄に集中投資するファンドです。10銘柄の均等投資に近いため、エヌビディアの組入比率は9.0%となっています(※)。
4位の<購入・換金手数料なし>ニッセイSOX指数インデックスファンド 米国半導体株は、米国の半導体株指数への連動をめざすファンドです。組入上位銘柄はエヌビディア(13.2%)、ブロードコム(10.2%)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(6.6%)などとなっています(※)。
5位のニッセイAI関連株式ファンド(為替ヘッジなし)(愛称:AI革命(為替ヘッジなし))は、日本を含む世界各国の株式の中から、主にAI(人工知能)関連企業の株式に投資するファンドです。組入上位銘柄はエヌビディア(6.7%)、メタ・プラットフォームズ(5.9%)、アマゾン・ドット・コム(5.4%)などとなっています(※)。
6位のイノベーション・インデックス・AIは、世界各国のAI関連企業の株式に投資するインデックスファンドです。組入上位銘柄はアルファベット(10.8%)、マイクロソフト(8.6%)、エヌビディア(8.3%)などとなっています(※)。
7位の米国NASDAQオープン Bコースは、成長性、収益性、安定性等を総合的に勘案して選択した米国NASDAQ上場株式に投資するファンドです。組入上位銘柄はマイクロソフト(11.4%)、エヌビディア(10.8%)、アルファベット(8.4%)などとなっています(※)。
8位の次世代通信関連世界株式戦略ファンド(愛称:THE 5G)は、日本を含む世界各国の次世代通信関連企業の株式に投資するファンドです。組入上位銘柄はエヌビディア(4.8%)、アマゾン・ドット・コム(4.7%)、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(4.5%)などとなっています(※)。エヌビディアの組入比率はS&P500インデックスファンドよりも低くなっていますが、好調だったデータセンター関連銘柄の組入れなどにより好パフォーマンスを上げています。
9位のグローバル・スマート・イノベーション・オープン(年1回決算型)(愛称:iシフト)は、情報技術およびその派生分野に関連する企業のうち、革新的技術等によって今後の成長が期待される企業の株式等に投資するファンドです。組入上位銘柄はエヌビディア(9.1%)、アップル(9.0%)、マイクロソフト(8.6%)などとなっており、半導体株が約4割となっています(※)。
10位のnetWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)は、主にテクノロジーの発展により恩恵を受ける米国企業の株式に投資するファンドです。組入上位銘柄はアルファベット(9.5%)、マイクロソフト(9.1%)、アマゾン・ドット・コム(8.3%)、エヌビディア(7.7%)などとなっています(※)。
これらの好成績ファンドの選び方の例としては、リスク(値動きの振れ幅)が高いもののエヌビディアの組入比率が高いファンドを選ぶこと、または組入銘柄の分散を考慮してエヌビディアの組入比率がインデックスファンドと比較して同程度または低いファンドを選ぶことなどが考えられます。
なお、ファンドにおいては組入銘柄の構成比は変動します。特にアクティブファンドは運用方針などにより組入比率の変動が大きくなる場合があります。
こうしたポイントをおさえて、好成績ファンドを活用して、エヌビディアを含めた分散投資を検討してみてはいかがでしょうか。
ファンドを通じた分散投資は、結果的にエヌビディアに続く将来の主役となる銘柄にもアプローチすることが期待されます。
(※)個別銘柄の取引を推奨するものではありません。組入銘柄の情報は2024年4月末基準。
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