NISAで人気の国内株式!? 好成績+高レーティング 国内株式ファンド 8選

NISAで人気の国内株式!? 好成績+高レーティング 国内株式ファンド 8選

投資情報部 川上雅人

2024/06/10

新NISAでの個別株投資 9割以上が国内株式へ

2024年5月29日に日本証券業協会よりNISA口座の開設・利用状況(証券会社10社・2024年4月末時点)が公表されました。この資料は、2024年の3月(2月末データ)から公表されており、月1回ペースで証券会社10社(大手証券5社とネット証券5社)の新NISAに関するデータがまとめられたものです。資料によると4月末時点で10社合計のNISA口座数は1,476万口座となっています。
その1,476万口座を対象にNISAにおける買付の傾向の1つであるNISA買付の内訳を示したものが図表1となります。

図表1 NISAにおける買付の傾向 NISA買付額の内訳 (2024年1月~4月累計) 

  • ※日本証券業協会作成の「NISA口座の開設・利用状況(証券会社10社・2024年4月末時点)」より抜粋
  • ※大手証券5社は野村、大和、SMBC日興、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー/ネット証券5社はSBI、楽天、マネックス、松井、auカブコム

成長投資枠とつみたて投資枠の買付金額は81:19の比率となっています。年間の非課税枠は成長投資枠が240万円、つみたて投資枠が120万円のため、その比率は2:1となりますが、成長投資枠では一括投資が可能なため、4月末時点では成長投資枠の比率が高くなっています。一方、つみたて投資枠は月1回などの定期的な買付を前提としているため、枠の消化が日数の経過とともに増えていくことが予想されます。
成長投資枠では株式(ETFとREITを含む)と投資信託の比率は60:40となっています。株式においては国内株と外国株の比率は93:7となっており、ほとんどが国内株となっています。なお、国内株は配当利回りの高い株式が選好されています。
これらの結果、NISA全体の買付金額のうち国内株・外国株・投資信託の比率は45:4:51となっています。つみたて投資枠はほぼ投資信託となるため全体では投資信託が多いことが予想されていましたが、次に多いのが国内株の45%となっており、意外と個別株投資による国内株の割合が高くなりました。
投資信託については、業界全体の資金流入動向から推計すると、NISA買付金額の8割程度が主に外国株を投資対象とする投資信託と予想され、国内株のみを投資対象とする投資信託の買付金額は1割程度と見込まれます。
よってNISAにおいては、個別株では国内株が圧倒的に多く、投資信託では外国株が圧倒的に多いという構図となっています。

しかし今後は、投資信託においては少額から複数銘柄への分散投資が容易にでき、その結果、個別株投資よりもリスクが抑えられるというメリットが知られることで、投資信託経由での国内株投資は、徐々にシェアを高めていくのではないかと予想します。
このような背景から今回はNISAで買える好成績の国内株式ファンドをご紹介します。相対的に高い運用効率のファンドといえるファンドレーティングが4ツ星以上で、2023年夏からの上昇局面でインデックス比較での優位性を発揮した1年リターン上位ファンドは図表2となります。

図表2 NISAで買える 好成績+高レーテイング 国内株式ファンド一覧

順位 ファンド名 特徴
(投資対象)
1年
リターン
3年
リターン
(年率)
5年
リターン
(年率)
ファンド
レーティング
新NISA
対象
1 日経平均高配当利回り株ファンド 日経平均採用銘柄の中から予想配当利回りの上位30銘柄に投資 57.22% 32.81% 21.69% ★★★★ 成長+つみたて
2 DIAM割安日本株ファンド(年1回決算型) 予想配当利回りが高い銘柄を中心に、成長性、割安性等に着目し銘柄を選定 46.71% 21.99% 20.88% ★★★★ 成長
3 ニュー配当利回り株オープン(愛称:配当物語) 予想配当利回りが市場平均と比較して高いと判断される銘柄を中心に投資 44.80% 22.42% 18.76% ★★★★★ 成長
4 大和住銀DC国内株式ファンド ファンダメンタル価値比割安性を重視し、収益性・成長性を勘案し銘柄を選定 44.38% 22.07% 20.43% ★★★★★ つみたて
5 三井住友DS日本バリュー株ファンド(愛称:黒潮) 割安と判断される銘柄を重視しファンダメンタルズ分析により、投資銘柄を選定 42.36% 20.73% 19.55% ★★★★ 成長
6 新経済成長ジャパン 業績動向、財務内容、バリュエーション、業種別比率等を勘案して銘柄を選定 42.35% 19.21% 18.19% ★★★★★ 成長
7 ダイワ好配当日本株投信(季節点描) 予想配当利回りが高いと判断される銘柄を中心に、成長性、割安性等に着目 42.34% 19.64% 17.43% ★★★★ 成長
8 スパークス・新・国際優良日本株ファンド(愛称:厳選投資) 高い技術力やブランド力があり、今後グローバルでの活躍が期待出来る日本企業 42.12% 13.91% 14.83% ★★★★ 成長
参考 eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) TOPIXインデックスファンド 32.96% 15.61% 15.49% ★★★★ 成長+つみたて
参考 eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) 日経平均インデックスファンド 26.73% 12.09% 15.36% ★★★ 成長+つみたて
  • ※NISAで買えるSBI証券取り扱いの国内株式ファンドでファンドレーティング4ツ星以上を1年リターン順に表示(2024年5月末基準)
  • ※参考として国内株式のインデックスファンド(TOPIX、日経平均)を表示
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

好成績+高レーテイング 国内株式ファンドの特徴は?

1年リターンで1位の日経平均高配当利回り株ファンドは、日経平均採用銘柄の中から予想配当利回りの上位30銘柄に投資しており、上位組入銘柄は三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、本田技研工業、三菱商事などとなっています(※)。NISA対象ファンドの3年リターンでトップの実績で、成長投資枠とつみたて投資枠の両方で購入できるファンドのため、使い勝手の良い高配当株ファンドといえます。

2位のDIAM割安日本株ファンド(年1回決算型)は、予想配当利回りが高い銘柄を中心に、成長性、割安性等に着目し銘柄を選定しており、上位組入銘柄は三菱UFJフィナンシャル・グループ、日立製作所、東京海上ホールディングス、三菱商事などとなっており、組入銘柄数は71銘柄です(※)。3年・5年のリターンでもバランス良く実績を上げているファンドです。

3位のニュー配当利回り株オープン(愛称:配当物語)は、予想配当利回りが市場平均と比較して高いと判断される銘柄を中心に投資しており、上位組入銘柄は三菱UFJフィナンシャル・グループ、トヨタ自動車、ソフトバンク、三井住友フィナンシャルグループなどとなっており、組入銘柄数は66銘柄です(※)。

4位の大和住銀DC国内株式ファンドは、ファンダメンタル価値比割安性を重視し、収益性・成長性を勘案し銘柄を選定しており、上位組入銘柄は三菱UFJフィナンシャル・グループ、トヨタ自動車、ソフトバンクグループ、日本電信電話などとなっており、組入銘柄数は77銘柄です(※)。成長投資枠の対象ファンドではなく、つみたて投資枠のみで投資できるファンドで、3年・5年のリターンでもバランス良く実績を上げています。

5位の三井住友DS日本バリュー株ファンド(愛称:黒潮)は、割安と判断される銘柄を重視しファンダメンタルズ分析により、投資銘柄を選定しており、上位組入銘柄は三菱UFJフィナンシャル・グループ、トヨタ自動車、豊田自動織機、日本電信電話などとなっており、組入銘柄数は106銘柄です(※)。

6位の新経済成長ジャパンは、業績動向、財務内容、バリュエーション、業種別比率等を勘案して銘柄を選定しており、組入上位銘柄は日立製作所、トヨタ自動車、三菱商事、三菱重工業などとなっており、組入銘柄数は41銘柄です(※)。

7位のダイワ好配当日本株投信(季節点描)は、予想配当利回りが高いと判断される銘柄を中心に、成長性、割安性等に着目して投資しており、上位組入銘柄は東京海上ホールディングス、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三菱商事、小松製作所などとなっており、組入銘柄数は99銘柄です(※)。

8位のスパークス・新・国際優良日本株ファンド(愛称:厳選投資)は、高い技術力やブランド力があり、今後グローバルでの活躍が期待出来る日本企業に投資しており、上位組入銘柄はセブン&アイ・ホールディングス、日立製作所、オリックス、三菱商事などとなっており、組入銘柄数は22銘柄です(※)。

これらの8ファンドは、1年リターンではTOPIXや日経平均のインデックスファンドを大幅に上回る実績となっており、長期の5年リターンでも「厳選投資」を除いた7ファンドは、2つのインデックスファンドを大きく上回っています。

好成績+高レーテイングの国内株式ファンドをNISA口座における国内株式の分散投資ツールとして有効活用することが、中長期のパフォーマンス向上と安定化に寄与すると考えます。

(※)個別銘柄の取引を推奨するものではありません。組入銘柄の情報は2024年4月末基準。

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