「米中合意」で株価大幅高、その先は?
投資情報部 鈴木 英之
2025/05/13
5/12(月)の米国株式市場では、主要株価指数が大幅高となり、S&P500指数は3月初旬以来の高値水準を回復しました。
米国が中国からの輸入にかかる関税145%のうち、91%は撤廃、24%は90日間停止し、当面は30%に引き下げると発表。中国も米国からの輸入にかかる関税125%を当面10%に引き下げることで合意しました。米国は日常品や、玩具、電子機器、機械等多くの物品を中国から輸入しており、中国への関税は、物価高を通し、米国企業、消費者に悪影響が大きいと懸念されてきました。今回の合意で、そうした懸念が後退し、米国株の大幅高につながりました。
5/12の米株高を好感し、5/13(火)の東京株式市場も大きく買いが先行しています。日経平均株価の寄り付きは、前日比505円高の38,149円となり、本年3月下旬以来の高値水準を回復しています。
市場のムードは大きく改善し、当面は強気な見方も増えてきそうです。ただ、日経平均株価は昨年秋以降本年2月下旬まで続いたボックス相場(おおよそ38,000円~40,000円)の水準は過去の累積出来高も多く、今後は戻り売りの増加に要注意です。テクニカル的には、中長期的な相場の方向感に影響する200日移動平均線(5/12時点で37,915円)に届いてきたことで、目標達成感も醸成しやすいとみられます。
米国では、トランプ大統領が薬価引き下げにかかる大統領令に署名するなど、新たな動きも出ています。鉄鋼・アルミや自動車にかかる関税や世界に広く課された10%の関税も依然賦課された状態が続いています。当面は再び株価乱高下の可能性が膨らむ可能性に要注意であるとみられます。
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