レポート・コラム

運用のスペシャリストの知見を結集! 匠ラップの定性戦略を決める、野村アセットマネジメントの「グローバルマクロ戦略委員会」に迫る!

運用のスペシャリストの知見を結集! 匠ラップの定性戦略を決める、野村アセットマネジメントの「グローバルマクロ戦略委員会」に迫る!

「SBIラップ 匠の運用コース(愛称:匠ラップ)」(以下、「匠ラップ」といいます)では、膨大なデータを分析し独自のモデルを用いて市場環境の判断を行なう定量戦略と、数値データには表れない情報を用いて、人間が市場環境の判断を行なう定性戦略を組み合わせた投資判断が活用されています。本コラムでは、人間の判断が中心となる定性戦略について、特に運用のスペシャリストが一堂に集結し議論を重ねる「グローバルマクロ戦略委員会」に焦点を当ててご紹介します。

匠ラップの運用に活用される投資判断

匠ラップの運用に活用される投資判断は、「オールウェザー・ファクターアロケーション戦略」の考えに基づいて行なわれます。これは、定量戦略と定性戦略の2つの独立した戦略を組み合わせ、最適化したポートフォリオの構築を目指すものです。昨今、AIを用いた投資やコンピュータープログラムを駆使した超高速取引(HFT)のように機械が投資判断や自動売買を行なうことが増えてきました。これらは過去のデータを分析し、素早く答えを導くことなどに優れています。しかし、過去のデータがなく、今までに経験をしたことがない投資環境の変化への対応に関しては、人間の臨機応変かつ柔軟な対応を組み合わせることで、双方の長所を活かすことができると考えています。そこで重要となる定性戦略における市場環境の判断は、野村アセットマネジメントの「グローバルマクロ戦略委員会」とよばれる組織で2日間に分けて議論されます。1日目は委員である運用担当チームのポートフォリオマネージャーを中心に、他領域の運用者や、エコノミスト、ストラテジスト、クオンツアナリストなどの外部出席者とともに様々な調査や分析の発表と、意見交換を行ないます。 2日目は1日目の意見を基に、委員のみで最終的な市場環境の判断を決定します。
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※「グローバルマクロ戦略委員会」での議論のイメージ

「グローバルマクロ戦略委員会」での議論の様子をご紹介

2023年7月の米国利上げ終了後から政策金利の据え置き局面の事例における「グローバルマクロ戦略委員会」での議論の様子を覗いてみましょう。米国景気の好調さが続いていたなかで、野村アセットマネジメント独自のモデルによる定量戦略では、株式の配分比率を増やすべきであるという示唆もありました。一方、定性戦略の分析を行なう「グローバルマクロ戦略委員会」では、コロナ禍での過剰貯蓄に減少が見られたことや、米国のクレジットカードローンの延滞率が高水準になりつつあることなどの調査結果、金融政策ごとに今後の経済指標データを予測するといった定量戦略では行なわれない分析など様々な観点から議論した結果、当時の好景気は長く継続しないという判断を行ないました。景気減速に備えるために定性戦略では債券への資産配分割合を維持する投資戦略をとり、最終的な匠ラップへの投資助言においては、株式と債券のバランスがとれたポートフォリオとする投資判断をしました。その後もこの景気減速に備えるポートフォリオとするという投資判断を継続していた結果、2024年8月初旬の株式市場の下落の影響を抑えることができました。またそれだけではなく、足元の金利低下を受けて債券等が比較的好パフォーマンスだったことから、匠ラップのパフォーマンスにプラスに寄与しました。

議論に使用された資料の例

金融政策と経済指標データの関係分析

過去1年間に利上げを行ない(※1)、その後米国の製造業景況感指数が50を下回った各年月の1年後の指数と金利の推移を分析。1年以内に指数が50を回復した事例は少なく、金利低下に伴う景気回復には時間がかかることを表す。
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※ 米製造業景況感指数:米ISM製造業景況感指数。50を景気の拡大・後退の分岐点とし、50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退を示す。

※ 短期金利:米3ヵ月国債利回り

※ 各年月は米製造業景況感指数が50を下回った時点。矢印の推移は、米製造業系共感指数と短期金利変動幅をそれぞれ3ヵ月平均し、1年後までの期間を掲載、各年月は一部抜粋。

※1 当該年月の短期金利の過去1年平均値よりも、米製造業景況感指数が50を下回った当該年月の短期金利のほうが高い場合を「過去1年間で利上げを行っていた場合」と定義。

出所:ブルームバーグ等のデータを基に野村アセットマネジメント作成

上記はグローバルマクロ戦略委員会で行われた投資判断の一例であり、匠ラップの投資判断について説明したものではありません。

上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。匠ラップの運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。

運用のスペシャリストの知見を活かした匠ラップで資産形成を

実例も交えて、人間の判断が中心となる定性戦略の肝である「グローバルマクロ戦略委員会」についてご説明してきました。今後もスペシャリストの力を結集した人間の判断が、先行き不透明な投資環境を乗り越えるために必要となる場面があると考えており、日々、投資判断の質の向上に努めて参ります。まさに「匠の運用」といえる運用のスペシャリストの知見を活かした匠ラップを皆さまの資産形成にご活用いただけますと幸いです。

※ 本コラムについて

  • 市場環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために野村アセットマネジメントの情報をもとにFOLIOが作成した資料です。そのため、上記のような投資判断を今後行うことを保証するものではございません。将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。

  • 記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

  • 信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。