各コースの特徴
SBIラップ両コースとも、あらゆる相場局面に対応することを目指して、毎月1回投資配分の変更を行う点は共通していますが、その投資戦略の決定方法や投資対象等が異なります。「AI投資コース」は、資産運用にAIを活用し、市場動向を先読みしてあらゆる相場局面に対応することで、人を凌駕するパフォーマンスを目指します。一方で、「匠の運用コース」は、野村アセットマネジメント独自の投資戦略を活用し、想定リスク年率10%程度で、投資環境に左右されにくい安定した収益の獲得を目指します。投資戦略以外にも、投資対象が「AI投資コース」はインデックスファンド、「匠の運用コース」はアクティブファンドであり、実質的な投資対象資産についても、「AI投資コース」には金が含まれる、「匠の運用コース」では国内資産を独立した資産として扱っているなど違いがあります。バックテストにおける過去事例:コロナ・ショック前後での対応
ここからはバックテストの結果を用いて、両コースが2020年のコロナ・ショック前後においてどのように対応したかを確認しながら、それぞれのコースの特徴を具体的にご説明します。まず、以下は「AI投資コース」と「匠の運用コース」の2020年1月~2022年12月末までの3年間の投資配分の推移です。実質的な投資対象資産の違いはありますが、どちらも市場動向等にあわせて投資配分を変更していることが見て取れます。また、その中でも「AI投資コース」はより大胆に市場の変化に対応する一方で、「匠の運用コース」は大きな流れを捉えて市場の変化に対応していることが視覚的に確認できます。※1「AI投資コース」の投資配分の推移は、2020年1月~2022年3月までは「AI投資コース」の運用戦略を用いて運用を行ったと仮定したバックテストの結果、2022年4月~12月までは実際の「AI投資コース」(SBIラップとして運用)の運用実績を合わせて表示したものであり、将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。
※2「匠の運用コース」の投資配分の推移は、2019年12月末~2022年12月末まで「匠の運用コース」の運用戦略を用いて運用を行ったと仮定したバックテストの結果を表示したものであり、将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。
ここで、コロナ・ショックによる株価暴落が顕在化する直前の2020年2月から実際に暴落した3月の投資配分を見てみると、両コースともそれ以前と比べて相対的に安定資産とされる債券の配分を増やす「守り」の配分としていました。各コースの投資配分をもう少し詳細に確認すると、「AI投資コース」では債券のほかにも比較的不景気への耐性が高いとされる金も増やしていました。その一方で3月には、早くも債券を減らして、株式の投資配分を増やし始めており、相場の反発への対応を行っていたのも特徴的でした。対する「匠の運用コース」も、3月には株式の中でも比較的景気に左右されやすい世界株式(グロース)を減らし、相対的に不景気への耐性が高いとされる世界株式(バリュー)を増やす判断をし、必要以上に株式全体の保有比率を減らすことなく、冷静にコロナ・ショックで動揺する市場に対応していました。※3「AI投資コース」のバックテストは、実質的な投資対象とするETFの価格(経費率が考慮されています)を用いて、信託報酬として0.1606%(年率/税込)を差し引いて計算したシミュレーション結果であり、運用実績ではありません。手数料については、0.66%(年率/税込)を徴収したものとして計算しています。分配金は投資の拠出金に自動的に組み入れたものとし、手数料等にかかる消費税率は時期により適用する税率を変更して計算しています。計算において、リバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。
※4「匠の運用コース」のバックテストは、2019年12月末から2020年12月末までの過去データを用いたシミュレーション結果であり、「匠の運用コース」の運用実績ではありません。「匠の運用コース」の将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。運用にかかる費用については、手数料および信託報酬として運用資産額の年1.46%(年率/税込)を控除しています。分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。詳しくはWebページ「シミュレーションの前提条件について」をご参照ください。
※5 TOPIXは、Bloomberg社が提供するTOPIX(配当込み)のデータを基に2019年12月末時点の数値を0として計算しています。
結果として、2020年3月末時点の2019年12月末と比較した下落幅は「AI投資コース」が-13.41%とTOPIXの-17.45%と比較して下落を抑えられており、「匠の運用コース」では更に小さく-10.31%と、下落局面に対して強い結果となりました。またその後、相場の反発を捉えた投資配分変更が奏功したことで、2020年12月末には「AI投資コース」が+13.88%、「匠の運用コース」が+11.35%と、上昇幅でもTOPIXの+7.38%を上回る結果となりました。「併せ持ち」の効果
SBIラップでは、このように特色がある2つのコースを同時に組み合わせて保有いただける「併せ持ち」をすることが可能ですが、「併せ持ち」は運用にどのような効果をもたらすのでしょうか。その効果を試算したのが以下の図表です。ここでは各コースのバックテストの結果を用いて、2012年12月末に「AI投資コース」と「匠の運用コース」を5:5の保有比率で運用を開始して、以降は年1回、5:5の保有比率に戻すリバランスを行うような「併せ持ち」を考えています。各コースを単独で保有したときと比べて「併せ持ち」をしたときの方が、年率リスクに対する年率リターンの比率で、投資効率の尺度の一つであるシャープレシオは改善する結果となりました。さらに、同様にリバランスを行う「併せ持ち」の、コロナ・ショック時の動向を確認すると、その値動きが滑らかになったことが確認できます。※6 上記グラフと表は、2012年12月末~2022年12月末の期間における年率リスク・年率リターンの値を示すもの(シミュレーションを含む)であり、将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。シャープレシオの計算における無リスク資産のリターンは0としています。表内の数値は小数点第3位を切り捨てて表示しています。
※7「AI投資コース」のパフォーマンスは、バックテスト期間(2012年12月28日~2022年4月6日)のパフォーマンスと、2022年4月7日(サービスリリースした2022年3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)~2022年12月30日までの運用実績を繋ぎ合わせて計算しています。
運用実績は、投資対象ファンドの基準価額を用いて計算しているため、信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて投資するETFの経費率や分配金が考慮されています。手数料0.66%(年率/税込)を徴収して計算しています。
バックテストの運用シミュレーションは実質的な投資対象とするETFの価格(経費率が考慮されています)を用いて、信託報酬として0.1606%(年率/税込)を差し引いて計算しています。手数料については0.66%(年率/税込)を徴収したものとして計算しています。分配金は投資の拠出金に自動的に組み入れたものとし、手数料等にかかる消費税率は時期により適用する税率を変更して計算しています。
すべての計算において、リバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。
※8「匠の運用コース」のパフォーマンスは、2012年12月末から2022年12月末までの過去データを用いたシミュレーション結果であり、「匠の運用コース」の運用実績ではありません。「匠の運用コース」の将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。運用にかかる費用については、手数料および信託報酬として運用資産額の年1.46%(年率/税込)を控除しています。分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。詳しくはWebページ「シミュレーションの前提条件について」をご参照ください。
※9「併せ持ち」のパフォーマンスは、計算期間開始日に「AI投資コース」と「匠の運用コース」に同額の投資を行ったと仮定し、以降1年が経過する毎に、投資比率が同額に戻るようにリバランスを行った場合の結果を示しています。
「併せ持ち」状況を確認するには
「併せ持ち」をしている際には、ラップサマリーページで以下のように両コース合計の資産残高や損益等をご確認いただけます。「併せ持ち」に期待できること
上述の通り、SBIラップでは、特色ある2つの運用コースをご用意しており、「AI」と「匠」それぞれの強みを活かし、どちらにも市場動向に合わせた投資配分変更による効率的な運用が期待できます。ご興味や目的に応じてどちらかの運用戦略を選ぶこともできますが、もしどちらのコースにも期待していただけるのであれば、投資効率の改善も期待できる「併せ持ち」もぜひご検討ください。※本コラムについて
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記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
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