レポート・コラム

<SBIラップ 匠の運用コース 2024年9月の実績>

<SBIラップ 匠の運用コース 2024年9月の実績>

2024年9月の実績、投資配分、寄与度

「SBIラップ 匠の運用コース(愛称:匠ラップ)」(以下、「匠ラップ」といいます)は、野村アセットマネジメント独自の投資戦略と、同社が厳選したアクティブファンドを活用することで、リスクを抑えながら効率的にリターンを追求することを目指す「おまかせ運用」サービスです。2023年7月15日より提供を開始し、2023年7月19日に運用を開始しています(※1)。2024年9月の世界の株式市場を振り返ると、上旬は米国半導体企業の株価下落が各国に波及し主要国の株式指数は軟調に推移しました中旬には米国のFRB(連邦準備制度理事会)が利下げを決定し、その幅が想定の0.25%を超える0.50%となったことが景気後退に対し先手を打ったと評価され、米国を中心に株式市場は上昇しました。一方、月末には、日本では事実上の次期首相を選出する自民党総裁選が行われ、相対的に日銀の利上げに寛容と見られている石破氏が勝利したことを受け円高・株安となりました。また根強い景気減速不安が続いた中国では当局の大規模な景気刺激策が好感され、下旬にかけて株式市場は急激に上昇しました為替は、米国のFRBの利下げを織り込む中で米国長期金利が低下して円高・ドル安となりましたが、実際に利下げが行われた後には長期金利が反発したことで円安・ドル高に切り替わりました。しかし月末には日本の自民党総裁選の影響で再度円高・ドル安が進みました。以下は、そのような環境下における2024年9月の約1ヵ月間の匠ラップのパフォーマンスと各投資対象ファンドの騰落率(円建て)、および匠ラップの投資配分です。(※1,5,7)
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2024年9月のパフォーマンスの振り返り

2024年9月の匠ラップは、以下のような投資環境を想定し、株式、REIT、米国ハイ・イールド債券という比較的リスクが高い資産への投資比率を前月比2.5ポイント引き上げ63.5%として、匠ラップの運用戦略において参考とする株式60%、債券40%と比べてやや高めのリスク水準で運用を行いました。
  • 9月から米国が継続的に利下げを実施する場合(*)は、これまで金融引き締めと強くない需要を理由に警戒を続けてきた米国の大幅な景気減速を回避できる可能性が高まる一方で、現時点では経済を再び大きく成長させる要因も乏しいことから、経済見通しに対しては中立の姿勢
    • (*)米国の雇用やISM製造業景況指数などの経済指標が市場予想を下回ったことから8月上旬に世界的な株式市場の下落と外国債券市場の利下げ織り込みが急激に進み、8月末までに株式はある程度回復したものの、債券市場においては依然として大幅な利下げが織り込まれたままとなっていることが背景
  • 金融資産全般に関しては、米国の緩和方向への政策転換をきっかけとして株価や債券価格が上昇しやすい環境になると想定(**)する一方で、日本は欧米の金融政策循環に遅れてこれから引き締め局面が始まると見られることから、国内債券に対しては慎重な投資姿勢で臨むべきだとの考えを維持
    • (**)米国以外の多くの先進国が利下げを開始し、グローバルな金融緩和サイクルが始まりつつあるところ、米国においても物価の先行指標の続落が確認されるなか、金融当局の関心はもはやインフレから労働市場へと重心がシフトしつつあると考えられ、また、金融市場で注目されていたジャクソンホールにおけるパウエルFRB議長の講演でも、近い将来の利下げが示唆されたことからも、近い将来に予防的な利下げが実施される確度が高まったとの想定
 月間では、「J-REIT」が唯一下落したものの、その他の投資対象ファンドはすべて円ベースで上昇しました。特に、米国の景気不安の後退とともに米国を中心に各国の株式が上昇したこと等の恩恵を受けた「世界株(グロース)」「世界株(バリュー)」や、円高・ドル安の影響を受けなかった「外国債券(国債型)」がプラスに寄与し、9月のパフォーマンスは+0.77%となりました。(※1,6) 以下のグラフは、匠ラップのリターンに対する各資産の寄与度(どの資産がどのくらい匠ラップの騰落に影響を与えているか)です。(※7)
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リリース来の実績

以下の折れ線グラフは「匠ラップ(※1)(赤色線)」「合成指数(※2)(青色線)」の比較グラフで、開始点は2023年7月19日です。運用開始日の2023年7月19日から2024年9月30日の期間で、匠ラップの運用実績は+12.32%(※1,3)となり、参考とする合成指数(※2,3)との比較では-4.22%(※4)となりました。
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 また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年および匠ラップのリリース来のパフォーマンスです。(※6)
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*合成指数の値は運用にかかる費用等を考慮していません。

・運用実績は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・匠ラップは、オールウェザー戦略の考えを取り入れ、株式60%、債券40%の資産配分を参考としながら、事前想定リスク年率10%程度でリターンの最大化を目指し、資産配分を決定します。本グラフでは、匠ラップの運用戦略に基づく資産配分の決定がどれだけパフォーマンスに寄与しているかを示すために、前述の資産配分の参考値に基づきFOLIOが作成した合成指数(※2)を用いて、パフォーマンスの比較を行っています。

※1 匠ラップの運用実績について

2023年7月19日(サービスリリースした7月15日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの最初の買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、匠ラップに投資していた場合の運用実績です。 投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用が考慮されており、分配金は当該ファンドに再投資したものと仮定しています。)をもとに、「(計算期間終了日基準価額/計算期間開始日基準価額)-1」で計算したものを%表示しています。リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定し、運用手数料を年率0.77%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。(※3)

※2 合成指数の推移について

「合成指数」のシミュレーションにあたっては、匠ラップが参考とする資産配分である株式60%、債券40%の割合でMSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)とFTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジあり・円換算ベース)を合成して計算しています。投資対象ファンドの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、合成指数の計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。(※3)

※3 運用実績および合成指数のシミュレーションについて

本文およびグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。

※4 表示期間における、匠ラップの運用実績と合成指数のシミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。

※5 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。

※6 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前およびN年前の資産の評価額と2024年9月30日における評価額に基づいて計算しています。匠ラップリリース来のパフォーマンスは、2023年7月19日の資産評価額と2024年9月30日における評価額をもとに計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※7 騰落率グラフは2024年8月30日の基準価額を基準として、2024年9月30日における各投資対象ファンドおよび、匠ラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2024年9月30日時点の基準価額/2024年8月30日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、匠ラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、匠ラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。投資対象ファンド毎に約定に要する日数が異なる点や計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。匠ラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

運用会社FOLIOからのメッセージ

匠ラップでは、「匠」の戦略が詰まったアクティブファンド(≠インデックスファンド)を活用し、市場平均を上回るリターンの獲得を目指しています。2024年9月におけるアクティブファンドの活用の例として、「日本株」とその参考指数である「TOPIX(配当込み)」を比較してみると、TOPIXは月間で-1.53%と下落した一方で「日本株(バリュー)」は月間で+0.63%と参考指数を2.16%上回りました(※8)。2024年9月の日本株の組み入れ比率は相対的に高くなかったことから、リターンへの寄与は限定的であったものの、特に下落からの回復局面では参照指数より大きく上昇しています。
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 今後も「匠」ならではの運用によって、投資環境に左右されにくい安定した収益の獲得を目指します。

※8 グラフ等について

・将来の傾向や投資収益等を示唆又は保証するものではありません。

・「日本株」は野村アセットマネジメント社から提供された「ラップ専用・日本株式アクティブ(セレクト・オポチュニティ)」の分配金再投資基準価額データ(信託報酬等の費用考慮後)を用い、またBloombergが提供する「TOPIX(配当込み)」のデータを参考指数として用いて、2024年8月30日を基準としてFOLIOにて計算し作成したものです。小数第3位以下を切り捨てて表示しています。

・「ラップ専用・日本株式アクティブ(セレクト・オポチュニティ)」と「TOPIX(配当込み)」の2024年9月の月間騰落率である-1.53%と+0.63%との比較が+2.16%です。小数点以下第3位を切り捨てて計算している箇所があるため、小数点以下第2位の数値が必ずしも一致しない場合があります。

・信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。

2024年9月のマーケットを振り返る

ここで2024年9月のマーケットを振り返ります。

【米国市場概況】

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米国株式市場の指標であるS&P500は上旬に、強弱入り混じる経済指標の発表が続き、景気の方向感を見定められず懸念が高まる中で、半導体企業の株価が下落し、軟調に推移しました。 中旬に、FRBが9月18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)にて0.50%の利下げを実施したことで、雇用や物価に配慮した金融政策運営による景気の軟着陸等が想起され、上昇基調となりました。 0.25%と予想されていた9月の利下げ幅が拡大した上に、FRB当局者による年末金利見通し平均値も引き下げられ、市場はさらなる利下げ期待を高めました。そのような市場環境の中、下旬も連日最高値を更新しながらの上昇が続き、最終的に前月比+2.01%となりました。

【先進国市場概況】

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日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬に、米国の株安や円高・ドル安等の影響で下落しました。中旬に、米国景気懸念の後退による米国株高や為替が円安・ドル高に転じたこと等で上昇基調となりました。月末には、自民党総裁選が行われ、相対的に日銀の利上げに寛容と見られている石破氏の勝利を受けて再び円高・ドル安が進むとともに、TOPIXは急落し、最終的には前月比-2.45%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は上旬に、米国株安等で下落しましたが、中旬は米国株式市場の回復やECB(欧州中央銀行)による利下げ実施等を受けて上昇しました。下旬は中国の株高等が好感され上昇しましたが、欧州の景気減速懸念が重石となり、最終的には前月比-0.41%となりました。

【新興国市場概況】

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中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬から、国内の根強い景気不安および米国半導体企業の株安やEV(電気自動車)を巡る欧米との対立激化等により軟調に推移しました。しかし下旬に、当局の預金準備率の引き下げや不動産支援施策(ローン金利切り下げや購入規制の緩和)をはじめとする景気刺激策等が好感され、金融・不動産株を中心に上昇しました。特に月末にかけては急騰して、最終的に前月比では+17.39%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬、米国や中国の景気懸念等の影響を受けて小幅に下落しましたが、中旬からは、米国の株高、インドの利下げ期待や中国の株高等が好感されて上昇に転じて、最終的に前月比+2.34%となりました。

【為替・その他】

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ドル/円為替相場は上旬に、日銀の年内追加利上げ見通しが高まり、米国では利下げの織り込みが進んだことで日米金利差が縮小し、円高・ドル安が進みました。中旬にFRBが利下げを決定すると米国金利の反転や米景気軟着陸期待が生じ、また日銀の9月利上げ見送り等からも日米金利差が拡大に転じ、円安・ドル高となりました。月末に日本の自民党総裁選で、相対的に利上げに寛容とされる石破氏が勝利すると急激な円高・ドル安となり、最終的に前月比で1.73%の円高・ドル安となりました。米国10年債利回りは、米国利下げの織り込みに伴い低下しましたが、利下げ決定後は反転し、最終的に3.78%付近で9月を終えました。金は米国をはじめとした主要国の相次ぐ利下げ等から相対的な投資妙味を高め、前月に続き上昇しました。

各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。

最新の投資配分の確認方法最新の投資配分が気になる方は、匠ラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでも匠ラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。

■本資料について

・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、匠ラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

■株式会社SBI証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会

■株式会社FOLIO

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会