石破首相誕生!「地方創生」&「防災」関連10銘柄

石破首相誕生!「地方創生」&「防災」関連10銘柄

投資情報部 鈴木 英之 栗本奈緒実

2024/10/02

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石破首相誕生!「地方創生」&「防災」関連10銘柄

東京株式市場では、値動きの激しい取引が続いています。日経平均株価は9/26(木)に前日比1,055円の大幅高。米国の大手メモリ・メーカーであるマイクロン・テクノロジーの強気見通しが好感され、東京市場でも半導体関連株が買われました。さらに、9/27(金)の日経平均株価は903円高し、4万円手前まで上昇。同日に行われていた自民党総裁選挙の1回目投票で、緩和的金融政策を主張する高市氏がトップを獲得し、円安が進み、それを好感して株価も大きく上昇しました。

しかし、東京株式市場の取引終了後に、自民党総裁選挙で石破氏の逆転勝利が決まり、高市氏の当選を当て込んだ取引が巻き戻され、外為市場で一転円高が進行し、日経平均先物が急落。9/30(月)の日経平均株価は前週末比1,910円安と急落しました。10/1(火)は自律反発し、732円高となりました。このように、東京株式市場全般が激しく動く中、中小型株市場もほぼつれた動きになりました。

さて、総裁選での逆転勝利を得て、10/1(火)に石破氏が第102代内閣総理大臣に選出されました。同氏の勝利後に当たる9/30(月)の日経平均株価が大幅下落となり、石破氏は市場の手荒い洗礼を受けたとみられます。しかし逆に考えれば、市場で注目されうる石破新首相関連銘柄は十分評価されていない可能性があり、投資チャンスになっている可能性もありそうです。

石破新首相の政策をキーワードで示せば「地方創生」「防災」「防衛」「再生エネルギー」等となるのではないでしょうか。今回の新興株ウィークリーでは、このうち「地方創生」と「防災」にスポットを当て、銘柄を抽出してみました。

(1)東証スタンダード市場、またはグロース市場上場銘柄

(2)SBI証券Webサイトの銘柄検索ウィンドウに「地方創生」または「防災」と入力し、出力される銘柄

(3)9/30(月)までの20営業日で1日当たり平均出来高2万株以上

(4)営業利益が前期黒字で、今期会社予想が増益予想

(5)直近四半期(3ヵ月)の営業利益が前年同期比で増益(黒字転換を含む)、または四半期累計営業利益の通期会社予想営業利益に対する進捗率が「標準」以上(例:3Q累計営業利益の進捗率の標準は75%)

(6)継続企業の前提に疑義が生じていない

(7)取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く

図表の銘柄は、上記(1)~(7)の条件をすべて満たしています。掲載は、コード番号順です。「投資テーマ」に沿った銘柄選択ですが、業績面での配慮も加えており、好業績が期待できる銘柄にもなっています。

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【参考】 日経平均株価と東証グロース市場指数の推移

【参考】 9/24(火)~10/1(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄

■図表 石破首相誕生!「地方創生」&「防災」関連10銘柄

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄名  株価
(10/1終値)
「地方創生」または「防災」との関連
1914 1914 1914 1914 日本基礎技術 698 地震、津波、台風・洪水、豪雪に対応した技術・ソリューション
4058 4058 4058 4058 トヨクモ 2,297 緊急時にすぐにつながる安否確認システム
4492 4492 4492 4492 ゼネテック 685 災害時位置情報共有スマートフォンアプリ「ココダヨ」を提供
4707 4707 4707 4707 キタック 421 自然災害の調査、発生メカニズムの解析。防災・防災工の計画・設計
5285 5285 5285 5285 ヤマックス 1,272 仮設トイレ、水処理システム他を備えた「防災公園」を提案
5386 5386 5386 5386 鶴弥 360 瓦メーカー最大手(同社資料より)。地震・台風に強い防災瓦を販売
6203 6203 6203 6203 豊和工業 917 浸水から地下鉄や地下街を守る防水板・防水扉・防水自動扉
6563 6563 6563 6563 みらいワークス 1,146 都市部の副業・兼業プロフェッショナルと地方企業をマッチング
7760 7760 7760 7760 IMV 706 地震計事業から総合防災企業へ。地震計やガス弁自動遮断用センサ
8929 8929 8929 8929 青山財産ネットワークス 1,382 自治体保有遊休地の活用を通じ、地域を活性化
  • ※各種資料、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
  • ※ 『「地方創生」または「防災」との関連』 に関する記述は、当該銘柄の業務概要全般を記載しているとは限りません。

一部掲載銘柄を詳細に解説!

■日本基礎技術 (1914)~地盤のスペシャリスト。高度成長期のインフラ更新需要が追い風

★日足チャート(1年)

  • ※データは2024/10/2(日足)12:45時点。
  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

★業績推移(百万円)

  • ※当社Webサイトの業績表示ツールをもとに、SBI証券が作成。

■特殊土木の専門会社

特殊土木の専門会社。地盤のスペシャリストが集い、建設基礎工事に特化しています。斜面が崩壊・落石しないよう、保護・強化を図る法面(のりめん)保護工事をはじめ、ダム基礎工事、アンカー工事のほか、建設コンサルタント及び地質調査も行っています。

昭和28年(1953年)、現在も本社を構える大阪で設立。連結子会社2社、関連会社2社を擁します(24.3末時点)。子会社のひとつは米国で現地法人で、24.3期時点の海外売上高比率は約12%です。

インフラ設備の耐用年数はおよそ50年と言われています。現在は高度成長期(1955~1973年近辺)に整備されたインフラの見直しの動きがあり、年々需要が高まっているもようです。また、豪雨や地震など自然災害の激化・頻発化で、防災対策への需要も高まっています。

国土交通省の調査(道路メンテナンス年報・令和4年度、2014~22年度の点検結果)によると、橋梁58%、トンネル97%が予防保全段階~緊急措置段階に該当している状態です。

■1Q決算好調で株価がストップ高するも、いまだPBRは割安?

25.3期1Q(4-6月期)業績は売上高71億円(前年同期比31%増)、営業利益7.2億円(同163%増)と大幅増収増益を達成。国内では一部で発注遅れ等が発生しましたが、工事収益の改善や米国での大型地盤改良工事が順調に進捗したことが押し上げ要因となりました。1Q実績数値の通期会社計画に対する進捗率は以下の通りです。

売上高25%、営業利益51%

会社計画の上方修正は行われませんでした。好調なスタートを切り、今後に期待を残した格好です。

8/13(火)の大引け後に、同決算が発表され、14日(水)の株価はストップ高をつけました。20日(火)時点の株価は、高い成長見通しが好感された今期(25.3期)会社計画を発表後の高値近辺に位置しています。

同じくインフラ補修工事を行うショーボンドホールディングス(1414)の時価総額は当社の15倍超ですが、PBRは2.86倍あります。それと比較すると、当社のPBRは0.61倍であるため、割安水準に位置しているといえそうです。

■みらいワークス(6563)~プロフェッショナル人材を地方とマッチングできる「地方創生」銘柄

★日足チャート(1年)

  • ※データは2024/10/2(日足)12:45時点。
  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

★業績推移(百万円)

  • ※当社Webサイトの業績表示ツールをもとに、SBI証券が作成。

■「日本のみらいの為に挑戦する人を増やす」がミッション

「日本のみらいの為に挑戦する人を増やす」ことをミッションとし、「プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステムを創造する」ことをビジョンに掲げ、働き方や、働く目的に縛られない挑戦の機会提供とその挑戦の支援を行う事業を展開しています。

主力事業はプロフェッショナル・エージェント事業で、売上構成比(23.9期)は92%に上ります。人の手を介した高度なマッチングにより、企業から業務委託契約や、正社員登用を獲得しています。クライアントの課題解決にコミットし、高度な経営課題解決に貢献できること、高単価な契約に特化していることが特徴です。

Webプラットフォーム事業(23.9期売上構成比6%)では、Webを活用して、プロフェッショナル人材を地方企業とマッチングしています。また、ソリューション事業(同2%)では、既存事業で蓄積したノウハウやビックデータを活用し、独自のソリューションを創出しています。

■今期は営業利益が95%増の見通し

24.9期3Q(8/14発表)の売上高78.1億円(前年同期比※27%増)、営業利益4.3億円(同296%増)、純損益6百万円の赤字(前年同期は5千1百万円の黒字)でした。本業部門では期初計画を上回る進捗になっているもようです。子会社の吸収合併で特別損失が2.9億円計上され、純損益は赤字になりました。

※当社は子会社を吸収合併し、24.9期3Q以降は非連結決算に移行しました。ここでは、連結業績の23.9期と非連結業績の24.9期を比較して増減をコメントしています。

期初計画を上回る本業部門の進捗を受け、会社側は通期の売上高・営業利益見通しを上方修正しました。なお、上記の特別損失計上で、純利益は下方修正されました。

  売上高  100億円→105億円(前期比25%増)

  営業利益 3.5億円→5.7億円(同95%増)

  純利益  1.9億円→0.2億円(同90%減)

■「地方創生」政策によるビジネスの活性化に期待

「地方創生」は石破首相の中核的政策課題のひとつに位置付けられています。当社は、プロフェッショナル人材を地方とマッチングする事業に展開しており、当社ビジネスが活性化される期待が高まりそうです。

株価は9/18に1,199円の高値を付けた後、一服状態にあります。出来高が少ない点は要注意ですが、地方創生関連銘柄としての認識が浸透してくれば、業績面での不安も少ないとみられるだけに、高値奪回のチャンスもありそうです。

■IMV(7760)~地震計事業から総合防災企業へ

★日足チャート(1年)

  • ※データは2024/10/2(日足)12:45時点。
  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

★業績推移(百万円)

  • ※当社Webサイトの業績表示ツールをもとに、SBI証券が作成。

■“振動”の耐久性テストや計測を行う

“振動”を中心とした環境試験・計測・解析事業を行う企業です。

主力セグメントの売上高構成比(23.9期)は、振動試験装置74%、テスト&ソリューションサービス18%、メジャリングシステム7%です(四捨五入の関係で合計100になりません)。

振動試験装置の販売シェアは国内トップ、世界シェアは2位を誇るグローバル企業です。海外売上高比率(23.9期)は4割にのぼっています。

■地震計事業から総合防災企業へ

地震計事業から総合防災企業への転換を図っています。22.9期より防災ビジネスユニットを新たに発足しました。官公庁やODA(海外開発援助)等へのアクセス拡大を掲げています。

23年9月、地震や火災の発生時にガスを遮断する「ガス弁自動遮断用センサ【SW-5033】」を200社超のガス会社向けに発売開始。地震報知用途に特化した業界最安値モデルで、他社比約4分の1の価格で提供しています(当社資料より)。

また、地震計のISO*世界規格化が24年に発行予定で、インドネシアなどアジア向けニーズの追い風となるとしています。

*国際標準化機構

■業績堅調。8月の連れ安後に好決算発表するが、半値戻し水準

3Q累計時点での業績は堅調。通期会社計画に対する進捗率は売上高が76%、営業利益が98%です。振動試験について欧米でEV向けの大型案件があったことや、防災関連の需要が堅調に推移したことなどが寄与しました。

株価は本年7月初旬に年初来高値を付け、8月初旬の市場全体の急落につれ大幅安となりました。8/9(金)の3Q決算発表後は株高となりましたが、年初来高値から半値戻し水準です(10/1時点)。

11月上旬に本決算を発表予定で、来期業績見通しに注目が集まると想定されます。また、24.9期は中計の最終年度のため、新計画にも期待感が募る格好です。

新着記事(2024/10/02)

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