「イラン戦争」で下げた今こそ?四半期増益の半導体関連株

投資情報部 鈴木 英之
2026/03/25

当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証グロース市場・スタンダード市場の中小型株を中心に、好業績が期待される銘柄や、投資家の皆様が気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
新興株ウィークリー
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「イラン戦争」で下げた今こそ?四半期増益の半導体関連株
東京株式市場は不安定な状態が続いています。日経平均株価は2/27(金)に過去最高値58,850円を付けましたが、3/23(月)には一時51,000円を割り込み、終値は51,515円となりました。2/28(土)に米国とイスラエルが、イランの最高指導者であるハメネイ師を殺害し、両陣営が戦争状態になっていることが大きな要因です。
いまだ戦争終結につながる確固たる動きは出ていません。しかしながら、一部では事態打開を図るような動きも見られ始めているようです。今回の問題は、イスラエルの存立にかかわる歴史的な問題や、中東地域の複雑な宗教問題、米国の世界戦略等が関わっており、根本的な解決に導くことは困難であるとみられます。しかし、混乱の長期化は、エネルギー価格の高騰につながり、世界各国で政治の不安定化につながりかねないことから、停戦を望む動きも次第に強まると思われます。
このように、中東情勢の混迷が続く一方で、AI(人工知能)を中心とする技術革新や社会の変化は続いているとみられます。AIの発展を支える半導体市場も、データセンター向け需要が盛り上がり、メモリーなどは歴史的な品不足になっています。ただ、AIや半導体に関連する銘柄も、イラン情勢の悪化を受けて株価が下がっている銘柄が多いようです。典型的な「連れ安」とみられ、押し目は買い場になっている銘柄もありそうです。
今回の「新興株ウィークリー」では「半導体」に関連する銘柄で、足元の業績も好調であるにもかかわらず、株価が下落している銘柄を抽出すべく、以下のようなスクリーニングを行ってみました。
(1)東証スタンダード市場、または同グロース市場に上場
(2)SBI証券WEBサイトの株式検索ウィンドウに「半導体」と入力すると出力される銘柄
(3)3/23(月)終値が前月末終値に対して下落
(4)3/23(月)まで20営業日の1日当たり平均出来高が5万株以上
(5)直近四半期(3ヵ月)の営業利益および純利益が前年同期比で増益
(6)信用規制・注意喚起銘柄を除外
図表に掲載した銘柄は、上記条件をすべて満たしています。掲載順は(3)における株価下落率が大きい順です。
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【銘柄一覧】「イラン戦争」で下げた今こそ?四半期増益の半導体関連株
| 取引 | チャ┃ト | ポ┃トフォリオ | コード | 銘柄名 | 株価 【3/23・円】 |
株価騰落率(2/27~) | 直近四半期営業 増益率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 6862 | 6862 | 6862 | 6862 | ミナトホールディングス | 2,067 | -22.4% | 743.1% |
| 3321 | 3321 | 3321 | 3321 | ミタチ産業 | 1,920 | -21.3% | 24.3% |
| 4970 | 4970 | 4970 | 4970 | 東洋合成工業 | 9,200 | -20.3% | 27.6% |
| 6627 | 6627 | 6627 | 6627 | テラプローブ | 7,990 | -18.4% | 100.3% |
| 7711 | 7711 | 7711 | 7711 | 助川電気工業 | 6,630 | -10.3% | 8.1% |
| 6890 | 6890 | 6890 | 6890 | フェローテック | 5,740 | -9.6% | 37.9% |
- ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
- ※株価騰落率は、2026/3/23終値を同2/27終値と比較して計算
- ※直近四半期は3ヵ月ベース。増益率は前年同期比増減率
一部掲載銘柄を詳細に解説!
■東洋合成(4970)~フォトレジスト用感光材で世界シェア・トップ
◎日本企業がほぼ独占する半導体フォトレジスト向けに感光材を提供
半導体製造工程において、シリコンウエハ表面上に電子回路を焼き付けるため、光に反応して性質を変える薬剤「フォトレジスト(感光性材料)」を塗布します。同社は、フォトレジストの原料となる「感光材」で、世界シェア・トップを誇る企業です。「グローバルニッチトップ企業 100 選」に選定された経歴も有します。
売上高構成比(2025年3月期)は感光材が62%で、化成品が38%です。また、営業利益構成比(同)は前者が48%、後者が52%です。同社が感光材を提供するフォトレジストは、東京応化工業、JSR、信越化学工業、住友化学、富士フイルムホールディングスといった企業が合計シェア約90%を有する日本が強い分野です。同社はこれらのフォトレジストメーカー、特に信越化学工業等を主要取引先にしています。
◎大型設備投資が終わり回収期に
2026年3月期上半期(2025年4~9月期)は売上高193億円(前年同期比3.2%増)、営業利益9.3億円(同57%減)と増収減益でした。先端半導体向け材料に対応した新設備への投資が完了し、減価償却費や人員増強等で前年同期比12.1億円のコスト増が響きました。前向きな投資の結果であり、今後はその刈り取りが期待されます。
2026年3月期第3四半期(2025年10~12月期)は売上高110.5億円(前年同期比7.1%増)、営業利益11.3億円(同27.6%増)と増収増益に転じました。AI用途の強い需要が継続し感光材が増加しました。新設備稼働に伴うコスト増も吸収され、感光材の営業損益が前年同期比で黒字に転換し、化成品も増益となりました。2026年3月期は売上高415億円(前年同期比7.3%増)、営業利益29億円(同31.8%減)が会社計画です。
フォトレジスト市場は2024年~2030年に年平均6%前後での成長が予想され、うち先端分野であるEUV(極端紫外線)向けは年25%前後での成長が予想(会社資料)されています。中期的には、先端分野でのシェア拡大が成長の鍵を握りそうです。
2027年3月期は売上高461億円(前期比11.5%増)、営業利益54.5億円(同77.1%増)が市場コンセンサス(QUICKコンセンサス)です。株価は2/25(水)・2/26(木)に付けた当面の高値12,000円からは23.3%下落した水準(3/23時点)です。
■テラプローブ(6627)~半導体の「テスト」に特化。2026年は順調なスタート
◎半導体の「テスト」に特化
半導体製造工程における「ウエハテスト」と「ファイナルテスト」を受託する企業です。
一般的に半導体の製造工程は、ウエハ(※1)上にチップを作り込む「前工程」と、半導体チップを組み立ててパッケージングする「後工程」に分けられます。
「前工程」において、ダイシング(切り離し)前のウエハ状態で、ウエハ上の半導体チップの良品・不良品を判断することを「ウエハテスト」といいます。また、「後工程」において組立て終了後のパッケージ状態で設計通りに機能するか、外観はどうか検査することを「ファイナルテスト」といいます。同社はその双方に対応できる企業です。
強みは、(1)国内最大級のテストハウス、最新のテスタラインナップを有している、(2)豊富なテスト装置を有し、各種半導体に対応可能、(3)テストサービス専業として、豊富な経験と技術を有する、となっています。
車載向けに強いルネサスエレクトロニクス(6723)向けの売上高が全体の36.0%(24.12期)を占めています。
※ウエハ~シリコンウエハ:単結晶シリコンの塊(インゴット)から薄く円盤状に切り出した後、表面を研磨した薄い板で、半導体チップを製造するための直接材料
◎月次売上は大幅増が継続も株価は押し目を形成
2/10(火)に発表された2025年12月期第4四半期(2025年10~12月期)の売上高は119億円(前年同期比32.6%増)、営業利益29.3億円(同100.3%増)となりました。2025年12月期の四半期別増収率(前年同期比)は第1四半期3.4%増、第2四半期1.6%減から、第3四半期17.0%増、第4四半期32.6%増と尻上がりに回復しています。特に第4四半期はEV向けロジック製品の好調に加え、サーバー向けやAI関連製品も好調でした。2025年12月期(通期)については、売上高417億円(前期比12.5%増)、営業利益88億円(同28%増)、経常利益87億円(同24.9%増)と、売上高、営業利益、経常利益が過去最高を記録しました。
会社側は上半期までの業績予想を公表しています。2026年12月期上半期(2026年1月~6月期)は売上高250億円(前年同期比31.4%増)、営業利益56億円(同50.5%増)の予想です。3/16(月)に発表された2月の月次売上高は前年同月比36.7%増で、1月の同34.3%に続き大幅増となっています。上半期の目標達成に向けて順調なスタートを切っていると見受けられます。株価は2/13(金)高値10,890円から3/23(月)終値まで26.6%下落しています。
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