隠れた割安株を探る PERでは測れないバリュエーション

隠れた割安株を探る PERでは測れないバリュエーション

投資情報部 髙田航輝

2026/10/07

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隠れた割安株を探る PERでは測れないバリュエーション

今回のテーマは割安株です。

株式のバリュエーションを測る指標でポピュラーなものにPER(株価収益率)があります。

市場平均と比較する場合、日経平均株価の予想PERが17.75倍(10月6日時点、QUICKデータより)なので、この数値より高い銘柄は、やや割高感が意識されます。

しかし、バリュエーションを測る指標はPERだけではありません。

今回はPEGレシオという指標を利用します。
PEGレシオはPERをEPS(1株当たり利益)成長率で割ることで求められます。企業の成長率を加味して株価水準を測る指標で、数値が1以下なら割安な水準と言われています。

PEGレシオを利用することで、PERは割安とは言えないが、利益成長率を加味すると実は割安感がありそうな銘柄を探っていきます。

【銘柄一覧】隠れた割安株を探る PERでは測れないバリュエーション

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄名 株価
【10/6・円】
予想PEGレシオ(倍) 予想PER(倍)
4480 4480 4480 4480 メドレー 2,294 0.48 30.95
4023 4023 4023 4023 クレハ 3,955 0.50 22.52
6407 6407 6407 6407 CKD 6,020 0.78 18.19
8410 8410 8410 8410 セブン銀行 340.4 0.81 19.54
7780 7780 7780 7780 メニコン 1,800 0.82 19.14
2175 2175 2175 2175 エス・エム・エス 2,613 0.94 33.72
  • ※会社公表資料、Bloombergデータ、QUICKデータをもとにSBI証券が作成(2026年10月6日)。
  • ※PEGレシオが小さい順に掲載。

    ★スクリーニング条件
    1.時価総額5,000億円未満
    2.Bloomberg予想PEGレシオが1倍未満(Bloomberg予想長期成長率と予想PERによって算出)
    3.Bloomberg予想PERが18倍以上
    4.Bloombergの純利益の今期予想数が2以上
    5.取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く

一部掲載銘柄を詳細に解説!

メドレー(4480)

★日足チャート(6か月)

★業績推移(百万円)

◎人材・医療システムでヘルスケアの現場を支える

東証プライム市場に上場しており、時価総額は729億円です(10月6日時点)。

医療領域の求人サイトや医療システムの運営・提供などを手掛けています。

主力の「人材プラットフォーム事業」では医療ヘルスケア向けの求人・転職サイト「ジョブメドレー」などを運営しています。ジョブメドレーは成果報酬型のビジネスモデルを採用しており、求職者が病院などの転職先に入職した時点で、顧客事業所に費用が発生します。一般的な求人サイトとの差別化ポイントとして、人的コストの削減が挙げられます。紹介事業者が最初に面談などで求職者の希望をヒアリングして、求人事業者を紹介する形式とは異なり、ジョブメドレーでは求職者が求人情報をもとに関心がある病院などを自ら絞り込みます。続いて、関心がある病院などに直接応募できるなど、サイト内で紹介事業者を介さず、求人事業者と直接やり取りするように設計されています。この点で、人的コストを抑え、低コストを実現していることが強みとなっています。

他にもクラウド診療支援システム「CLINICS」などを提供する「医療プラットフォーム事業」や中長期的な成長に向けた新規事業開発を行う「新規開発事業」を手掛けています。

2026年12月期第2四半期累計のセグメント別売上高は人材プラットフォーム事業が全体の73.5%を占めています。

◎第2四半期累計の業績は増収増益

8月13日に発表された2026年12月期第2四半期累計の業績は、売上高が226億8,300万円(前年同期比22.8%増)、営業利益が24億4,600万円(同67.4%増)で増収増益でした。2026年12月期通期の会社予想売上高は464億円(前期比26.1%増)、予想営業利益は29億5,000万円(同37.2%増)です。売上高の通期目標に対する第2四半期時点での進捗は約49%でした。なお、同社は先述した成果報酬型の求人サイトを運営しているため、入職者が増加する4月に売上高が偏重します。そのため、第2四半期の売上高が第1四半期と比較して大きく伸びる傾向がありますが、事業成長とは分けて考える必要がある点に注意が必要です。

◎株主還元策をアップデート、初の配当実施予定

同社の株主還元策は非定常の自己株式取得が中心でしたが、還元方針を変更し、配当の実施が新たに追加されました。無配予定としていた2026年12月期末の配当予想を1株当たり18円に修正することが8月13日に発表されました。10月6日時点での予想配当利回りは0.78%です。配当利回りは高い水準とはいえませんが、上場後、初の配当を実施する予定となり、同社の株式を長期保有するインセンティブになりそうです。

メニコン(7780)

★日足チャート(6か月)

★業績推移(百万円)

◎日本で初めて角膜コンタクトレンズを開発
東証プライム市場に上場しており、時価総額は1,381億円です(10月6日時点)。

コンタクトレンズなどの製造・販売を主な事業としています。1951年に創業者の田中恭一さんが日本で初めて角膜コンタクトレンズを開発しました。1952年には前身の日本コンタクトレンズ研究所を開業しています。

メインの「ビジョンケア事業」では、コンタクトレンズとケア用品の製造・販売などを手掛けています。「その他」の事業では新たな事業領域の育成に向けて、食品分野や動物医療分野などに展開を進めています。2027年3月期第1四半期の全体の売上高のうち、ビジョンケア事業が93.3%を占めています。

◎第1四半期は増収増益
8月7日に発表した2027年3月期第1四半期の業績は、売上高が323億7,600万円(前年同期比7%増)、営業利益34億2,900万円(同74.9%増)であり、増収増益でした。2027年3月期の通期の会社予想は売上高が1,330億円(前期比5.9%増)、営業利益が110億円(同7.5%増)の計画です。1DAYコンタクトレンズの販売拡大により、増収効果で営業利益も伸びました。年間の1株当たり配当金の会社予想は28円で、10月6日時点の予想配当利回りは1.56%です。

◎ディフェンシブ銘柄として
同社はコンタクトレンズの製造・販売を中心とした事業を展開しており、AI・半導体関連銘柄が上昇をけん引する相場では、スポットが当たりにくい銘柄であると思われます。東証の業種分類では精密機器に分類されていますが、コンタクトレンズを取り扱う会社のため、医薬品などと同様、ディフェンシブ銘柄の性質を持つといえます。2026年の前半は半導体関連銘柄が相場の主役といえましたが、利益確定の売りなどが重なり、大きく株価が下落した銘柄もありました。半導体、ハイテク関連銘柄をポートフォリオの中心に据えている投資家には、同社のようなディフェンシブな性質を持つと考えられる銘柄を組み入れることで、資産全体のバランスが取れるのではないかと考えられます。



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