決算発表終了!四半期大幅増益・今期大幅増益予想11銘柄

投資情報部 鈴木英之
2026/02/13

当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証プライム市場を中心に好業績が期待される銘柄・株主優待特集など、気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
日本株投資戦略
※YouTubeに遷移します。
決算発表終了!四半期大幅増益・今期大幅増益予想11銘柄
東京株式市場が上値を追う展開になっています。日経平均株価は2/12(木)に一時58,015円の過去最高値(取引時間中ベース)まで上昇し、同日終値の年初来株価上昇率は14.5%に達しました。2/8(日)に投開票日を迎えた第51回衆議院選挙において、高市首相率いる自由民主党が定数の3分の2を超える議席を確保し、政治の安定や積極財政を好感する買いが優勢となり株価上昇が加速しました。強気マインドが市場を覆う中で、日経平均株価の予想PERは上昇(昨年末19.0倍→2/12:20.9倍)しました。
ただ、株価上昇に貢献したのは強気マインドにとどまりません。1月下旬から本格化した2025年10~12月期の上場企業四半期決算では、収益が事前予想を上回る企業が増えました。それを反映し、日経平均株価の予想EPS(1株利益)は昨年末2,650円から2/10(火)には2,767円の過去最高水準まで上昇しました。好調な企業業績も株価上昇の主要エンジンであったと考えられます。
ただ、そんな決算発表シーズンも2/13(金)を最大のヤマ場としてほぼ一巡します。今後は、発表された実績数字と会社やアナリスト等が予想する業績見通しを参考に、個々の企業の成長力を比較し、投資対象を精査することになりそうです。
そこで今回の「日本株投資戦略」では、業績が実績・見通しとも良好で、今後の春相場で活躍が期待される銘柄を抽出すべく以下のスクリーニングを行ってみました。
(1)東証プライム市場上場
(2)時価総額1,000億円以上
(3)3月決算銘柄
(4)2026/2/9(月)までに四半期決算発表を終了
(5)予想EPS(1株利益)を公表しているアナリストが3名以上
(6)広義の金融を除く
(7)2026年3月期第3四半期(2025年10~12月期)の損益が以下の条件を満たしている
・純利益が事前の市場予想を上回る
・純利益が前年同期比で黒字転換、または30%超の増益
(8)2026年3月期第3四半期累計(2025年4~12月期)の損益が以下の条件を満たしている
・純利益が前年同期比で黒字転換、または30%超の増益
・営業利益(未公表の場合は経常利益)が前年同期比で黒字転換、または増益
(9)2026年3月期(通期)会社予想純利益について
・事前の会社予想純利益に対して現状維持、または上方修正
・前年同期比で黒字転換、または30%超の増益
(10)2026年3月期および2027年3月期の市場予想(Bloombergコンセンサス)純利益が前期比10%超の増益予想
(11)信用規制・注意喚起銘柄を除外
図表の銘柄は、上記の条件をすべて満たしています。
掲載は2026年3月期第3四半期累計(2025年4~12月期)純増益率が大きい順(ただし黒字転換を優先)です。
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【銘柄一覧】決算発表終了!四半期大幅増益・今期大幅増益予想11銘柄
| 取引 | チャート | ポートフォリオ | コード | 銘柄名 | 株価(2/12) | 2025年4~12月期純増益率 | 2026年3月期会社予想純増益率 |
| 4503 | 4503 | 4503 | 4503 | アステラス製薬 | 2,470 | 黒字転換 | 392.6% |
| 3101 | 3101 | 3101 | 3101 | 東洋紡 | 1,575 | 986.2% | 324.3% |
| 5713 | 5713 | 5713 | 5713 | 住友金属鉱山 | 10,795 | 265.3% | 749.2% |
| 6952 | 6952 | 6952 | 6952 | カシオ計算機 | 1,633 | 261.6% | 110.8% |
| 6471 | 6471 | 6471 | 6471 | 日本精工 | 1,296.5 | 244.5% | 87.8% |
| 4005 | 4005 | 4005 | 4005 | 住友化学 | 570.4 | 205.7% | 42.5% |
| 8086 | 8086 | 8086 | 8086 | ニプロ | 1,518.5 | 153.0% | 153.3% |
| 5801 | 5801 | 5801 | 5801 | 古河電気工業 | 22,145 | 117.0% | 61.8% |
| 6857 | 6857 | 6857 | 6857 | アドバンテスト | 26,810 | 105.0% | 103.8% |
| 5803 | 5803 | 5803 | 5803 | フジクラ | 23,050 | 89.4% | 64.6% |
| 6976 | 6976 | 6976 | 6976 | 太陽誘電 | 4,129 | 54.6% | 458.4% |
- ※会社公表データ、QuickデータをもとにSBI証券が作成。2025年4~12月期純増益率は前年同期比、2026年3月期会社予想純増益率は前期比増減率
一部掲載銘柄を解説!
■日本精工(6471)〜"フィジカルAI"時代のロボティクス基盤部品企業。円安も追い風
ベアリング大手で精密機械部品の製造・販売を行う企業です。自動車部品や産業機械向け製品を提供し、世界中で事業展開しています。
「ベアリング(転がり軸受)」は機械の軸を支え、摩擦を低減して円滑に回転させる部品です。自動車1台あたり100〜150個程度使用され、自動車、産業機械、航空・宇宙など幅広い用途があります。当社は国内トップ、世界第3位のシェア(2025年3月31日時点)を誇り、国内のライバルはNTN(6472)、ジェイテクト(6473)などです。
売上構成比(2025年3月期)は「自動車事業」51%、「産業機器事業」38%で、地域別内訳は日本33%、中国22%、米州19%、その他アジア14%、欧州12%と、グローバル展開が進んでいます。
昨年10/30にはAIロボティクス企業「アールティ」へ戦略的出資を実施。ロボット事業強化を本格化させる方針です。フィジカルAI領域での技術連携が期待されます。
昨年11/4発表の2026年3月期第2四半期(2025年4〜9月期)決算に合わせ、2026年3月期の業績予想を上方修正。予想営業利益は220億円→300億円(前期比5.4%増)となりました。さらに、本年2/4の同第3四半期(2025年4〜12月期)決算に合わせ、2026年3月期の予想営業利益は300億円→370億円(前期比30%増)に修正されました。通期の前提為替レートが円安方向に修正され60億円の修正要因となりました。2026年1~3月期の前提為替レートは1ドル150円、1ユーロ180円、1人民元21円となっており現状では実勢よりやや円高方向です。
配当は安定還元を基本方針とし、配当性向30%〜50%、DOE下限2.5%を目標としています。会社計画では2026年3月期の年間配当は前期同額の34円を予定しています。
■アドバンテスト(6857)~AI向けで圧倒的なシェア。業績予想を再度上方修正
半導体テスタのトップ企業です。テスタは半導体製造工程で複数回、製品に欠陥がないか否か検査を行う装置です。これまで、米テラダイン(TER)と市場のシェアを二分してきました。半導体テスタ市場の当社世界シェアは、2017年の36%から、2024年には58%と拡大傾向で、当社の存在感が増しています。
AI(人工知能)向け半導体のテスタ市場では圧倒的なシェアを有しています。AI半導体最大手であるエヌビディア(NVDA)は、GPUに台湾TSMCのパッケージ技術を採用していますが、同技術の半導体テスタ市場ではシェア8割と推測されています。
AI向け半導体は複雑かつ高価であり、歩留まりや信頼性を上げるために、多くのテストが行われるようになっているようです。複数機能を1つのチップに集約したSoC(システム・オン・チップ)向けが、半導体の複雑化を背景に旺盛な需要が見込まれます。HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)・AI向け半導体の数量増加・複雑化を受け、半導体テスト需要は好調に推移しています。
本年1/28に発表された2026年3月期第3四半期(2025年10月~12月期)決算では、純利益が787億円(同51.8%増)と好調持続。同四半期の上振れを背景に、2026年3月期通期の会社予想純利益は2,750億円→3,285億円(前期比103.8%増)に上方修正されました。
2025年10月に自社株買い計画を発表。2026年1月末時点の進捗率は以下の通りです。
・取得可能株数 1,800万株(発行済株数の2.5%)に対して7.93%
・取得価額上限 1,500億円に対して同19.62%
・取得予定期間 2025年11月から1年間
2/9時点でのBloombergコンセンサスでは、2027年3月期の純利益は4,262億円が予想されています。
■太陽誘電(6976)〜AIサーバー向け市場の拡大に期待。2026年3月期第3四半期(2025年10~12月期)は受注が好転
積層セラミックコンデンサを中心とする電子部品メーカーです。
売上高の68%は、電気を一時的に蓄え、ノイズ除去に使用される「コンデンサ」です。製品は通信機器(販売先別構成比24%)、自動車(30%)、情報インフラ・産業機器(20%)、民生機器(8%)など幅広い分野で採用されており、情報インフラにはサーバーも含まれます。地域別売上は中国32%、香港13%、欧州8%、北米7%、日本7%で、海外比率93%に達するグローバル企業です(2025年3月期)。
主力製品は積層セラミックコンデンサ(MLCC)です。絶縁層と電極層を交互に積層する構造で、大容量かつ小型化が可能です。スマートフォン、電気自動車、AIサーバーなどに不可欠です。世界シェア(2021年度・出荷金額・経産省調べ)は村田製作所39%、韓国SEMCO19%に次ぎ、同社は第3位です。スマホ1台に約1,500個、EV1台に約10,000個、AIサーバーには最大2万個搭載とされ、AI普及が市場拡大を後押ししそうです。
会社側は2/6、2026年3月期第3四半期(2025年10~12月期)決算を発表し、同時に2026年3月期(通期)会社予想営業利益は180億円→210億円(前期比100.8%増)と上方修正されました。前提為替レートが円安方向に修正されたことが要因です。2026年3月期の受注高は上半期は前年同期比で減っていましたが、第3四半期(2025年10~12月期)に増加に転じました。1月も増加は続いているようで活況に近づいている模様です。
AIサーバー市場の拡大や半導体技術革新に伴いMLCC需要は増加基調です。グローバルインフォメーション(4171)の予想では2023〜2033年の年率成長率5%超が見込まれています。9月にはサーバー基盤向けの小型・大容量MLCCを発売し、技術力も維持。予想純利益は2025年3月期23億円→2026年3月期127億円→2027年3月期221億円(Bloomberg集計の市場コンセンサス)と成長期待が高まります。
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