【アメリカNOW!】先週の好決算銘柄:スターバックス、ニューコア、ハンチントン インゴール インダストリーズ、クアンタ サービシーズ、シャーウィン ウィリアムズ

投資情報部 榮 聡
2026/08/03
先週の米国株式市場は、週前半はテクノロジー大手の決算発表を控えて軟調でしたが、週後半はマイクロソフト、アマゾンの決算が好感されてテクノロジー株主導で反発しました。今週の株価材料として、4-6月期決算発表、7月雇用統計、中東情勢が注目されます。
今回は先週に好決算を発表した銘柄から、スターバックス(SBUX)、ニューコア(NUE)、ハンチントン インゴール インダストリーズ(HII)、クアンタ サービシーズ(PWR)、シャーウィン ウィリアムズ(SHW)を選んでご紹介いたします。
図表1 S&P500指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)
FOMCの結果が発表された7/29(水)に一旦「雲」の中に沈みましたが、テクノロジー株の反発によりすかさず「雲」の上に浮上しました。
※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成
図表2 業種別指数騰落率・個別銘柄騰落率
| S&P500業種指数騰落 | 5日 | 1ヵ月 | 3ヵ月 |
| 一般消費財・サービス | 8.3% | 0.8% | -2.1% |
| コミュニケーションサービス | 5.4% | -1.3% | -8.2% |
| 生活必需品 | 1.1% | -0.1% | -1.2% |
| S&P500 | 1.0% | 0.1% | 3.6% |
| 金融 | 1.0% | 2.2% | 9.6% |
| ヘルスケア | 0.0% | -1.0% | 11.9% |
| 情報技術 | -0.1% | -0.2% | 6.7% |
| エネルギー | -0.2% | 12.2% | 1.6% |
| 資本財・サービス | -1.6% | -2.3% | 3.9% |
| 素材 | -1.7% | -4.0% | -2.4% |
| 不動産 | -2.2% | 1.0% | 1.7% |
| 公益事業 | -4.2% | -3.2% | -4.8% |
| 騰落率上位(5日) | 騰落率 |
| マイクロソフト | 21.8% |
| アマゾン・ドット・コム | 17.0% |
| オラクル | 12.9% |
| アクセンチュア | 12.9% |
| サービスナウ | 12.6% |
| 騰落率下位(5日) | 騰落率 |
| クアルコム | -11.6% |
| マイクロン・テクノロジー | -10.6% |
| ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS) | -9.2% |
| アドバンスト・マイクロ・デバイセズ | -8.8% |
| キャタピラー | -8.3% |
注:個別銘柄の騰落率上位、下位はS&P100指数が母集団です。銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
先週の米国株式市場
S&P500指数は週間で1.0%、ダウ平均は1.0%、ナスダック指数は1.6%の上昇でした。
週前半はハイパースケーラーの決算発表を控えて軟調に推移し、7/29(水)にはFOMCの結果発表(政策金利は予想通り据え置かれました)後に長期金利が上昇したことを受けて急落しました。
しかし、7/30(木)にマイクロソフトの決算が好感されて大幅高になったことやハイパースケーラーの決算発表ではAI投資に関して特にネガティブなコメントも出なかったことから、反発に転じました。
テクノロジー大手の決算では、マイクロソフトとアマゾンはクラウドサービスの売上好調が好感されて株価が上昇、メタはAI投資に係る費用増加などで減益となったこと、アップルは半導体不足の影響で7-9月期の売上見通しが市場予想を下回ったことが嫌気されて、決算発表を受けて株価は下落しました。
業種指数では、アマゾンが上昇した一般消費財・サービス、アルファベットが上昇したコミュニケーションサービスが大幅に上昇しました。一方、下落率が大きい公益事業と不動産は配当利回りに注目して保有されることも多いことから、米長期金利の上昇がマイナスに影響したと見られます。個別で騰落率トップのマイクロソフト(MSFT)と2位のアマゾン ドットコム(AMZN)は、クラウドサービスの売上の伸びが好調で、AI投資の成果が出ていることが好感されました。
今週の米国株式市場
注目を集めたハイパースケーラーの設備投資額は、明確にレンジを引き上げたアルファベット以外の3社は通期投資額のレンジ上限を維持しました。AIデータセンターの過剰投資懸念を和らげて、ハイパースケーラーの株価には全般的にポジティブだったと考えられます。
AIインフラ投資関連銘柄についても、ハイパースケーラーが半導体メモリー不足を理由に投資のペースを落とすなど決定的にネガティブなコメントはなく、安心感が広がったと見られます。ただ、昨年から続いた投資額引き上げの流れが弱まったと捉えることもでき、株価を大きく押し上げる力もないと見られます。
今週の株価材料として、4-6月期決算発表、7月雇用統計、中東情勢が注目されます。
4-6月期決算発表は先週のピーク週を越えて、4週目に入ります。AI関連のAMD、パランティアテクノロジーズ、サンディスク、ウエスタンデジタル、その他ではファイザー、イオンキュー、ウォルトディズニー、イーライリリィなどが予定されています。
また、新規上場したスペース エクスプロレーション テクノ A(SPCX)(以下、「スペースX」)が8/4(火)に上場後初めての四半期決算を発表し、8/6(木)には最初のロックアップ解除を迎えます。同社は公募価格の135.00ドルに対して7/31(金)終値は108.37ドルまで大幅な下落となっており、市場の注目が集まっています。
7月雇用統計の非農業部門雇用者数は前月比8.0万人増の予想です。予想並みの数字なら、雇用の増勢はやや弱まりつつあるとの判断になりそうです。
中東情勢では、米国軍は7/29(水)に6日ぶりにイランへの攻撃を再開し、イランも反撃して両国の緊張が継続しています。一方、8/2(日)にトランプ大統領はイランとの協議を8/3(月)に実施すると明らかにして、緊張緩和に向かう期待も生じています。
経済指標では、8/3(月)に米国の7月ISM製造業景気指数(前月の53.3から53.9に改善の予想)、8/5(水)に米国の7月ADP雇用統計(前月比6.5万人増の予想)、7月ISM非製造業景気指数(前月の54.0から54.5に改善の予想)などの発表が予定されています。
今週の5銘柄
今回は先週の好決算銘柄を図表3に抽出のうえ、ここからスターバックス(SBUX)、ニューコア(NUE)、ハンチントン インゴール インダストリーズ(HII)、クアンタ サービシーズ(PWR)、シャーウィン ウィリアムズ(SHW)を選んでご紹介いたします。
好決算銘柄を抽出するにあたっては、ある程度株価の反応も考慮に入れています。
図表3 先週の好決算銘柄の決算概要(S&P500指数採用銘柄対象)
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
図表4 今週の5銘柄の投資指標
注:予想PERは今期予想EPSに基づいて計算しています。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
今週の注目銘柄
| 取引 | チャート | 銘柄 | 株価 (7/31) |
予想PER (倍) |
ポイント |
| 買付 | スターバックス(SBUX) | 105.25ドル | 33.6 | 【既存店売上の回復が続く】 ・4-6月期の既存店売上高が7.9%増と4四半期連続で増加と好調で、2026年9月通期の既存店売上高の見通しを6%強の増加に引き上げた。従来予想は5%増だった。 ・ニコルCEOが進める人員増強、従業員教育の充実、店舗改装の取り組みが成果を上げている可能性がある。同社の既存店売上は2年連続で低下してきたため、高い既存店売上の伸びが意外に長く続く可能性があり、注目される。 | |
| 買付 | ニューコア(NUE) | 257.29ドル | 14.2 | 【能力拡大投資の成果発現へ】 ・米国最大の鉄鋼メーカー。鉄スクラップを熱で溶かしてリサイクルする電炉で世界最大級です。2024年、2025年と続いた能力拡大投資が終わりに近づき、収益の改善が期待されます。 ・4-6月期に売上が前年同期比23%増となったうち、出荷数量は12%ポイントを占めました。米国の建設需要が堅調に推移しているうえ、鉄鋼製品の輸入規制の恩恵も受けて業績は好調です。 | |
| 買付 | ハンチントン インゴール インダストリーズ(HII) | 326.45ドル | 18.2 | 【米海軍の再軍備から恩恵】 ・米国最大の軍用船建造メーカーです。原子力空母、原子力潜水艦、強襲揚陸艦などに強みをもちます。米国海軍は中国への対抗を意識して戦闘艦艇の強化を進めていることから、中期的に建造量は堅調に推移することが期待されます。 ・4-6月期決算は、造船事業の売上、営業利益率とも好調だったことから、通期造船売上と営業利益率のガイダンスを引き上げました。造船の受注残が570億ドルと高水準に積みあがっていることから、造船売上にはさらなる上振れも期待されています。 | |
| 買付 | クアンタ サービシーズ(PWR) | 667.36ドル | 42.0 | 【電力設備投資から恩恵が期待される】 ・電力・通信向け送配電ネットワーク設備工事の北米最大手です。石油・天然ガスのパイプライン敷設工事も手掛けます。2025年12月期の売上構成比は電力が81%、アンダーグラウンド&インフラストラクチャ(石油・天然ガス)が19%を占めます。 ・4-6月決算は、売上が前年同期比41%増と1-3月期の同26%増から大幅に加速、EPSは市場予想を31%も上回りました。2026年12月期のガイダンスについて、売上と調整後EPSのレンジ中央値をそれぞれ13%、20%引き上げました。 | |
| 買付 | シャーウィン ウィリアムズ(SHW) | 340.85ドル | 28.3 | 【塗料・コーティング剤の老舗】 ・塗料・コーティング剤の老舗。5,400超の小売店でSherwin-Williamsブランドの製品を販売するほか、他ブランドの製品はホームセンターなどで販売し、建築、船舶、自動車向けなど産業向け製品を120ヵ国超で展開します。47年連続増配の会社です。 ・小売店のPaint Stores Groupの既存店売上は前年同期比4.2%増でした。物価高や金利上昇を受けて米国の住宅市場が低調で、事業環境は厳しめとなっていますが、原油価格の上昇が一服して、マクロ環境の厳しさは緩和しつつあると考えられます。 |
注:予想PERはBloomberg集計のコンセンサス予想EPSによります。使用した予想EPSの決算期は、スターバックスが2027年9月期、その他はいずれも2026年12月期です。
※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成
主要イベントの予定
| 経済指標・イベント | 企業決算・イベント | |
| 8月 3(月) |
・米ISM製造業景気指数(7月) | パランティアテクノロジーズ、エコペトロル |
| 4(火) | ・米製造業受注(6月) ・米求人労働異動調査(6月) |
スペースX、AMD、ファイザー、マクドナルド キャタピラー、メルク |
| 5(水) | ・米ADP雇用統計(7月) ・米ISM非製造業景気指数(7月) |
イオンキュー、ウォルトディズニー、クラフトハインツ ジョビーアビエーション、イーライリリィ ウエスタンデジタル、アップラビン、サンディスク |
| 6(木) | ・米チャレンジャー人員削減数(7月) ・米新規失業保険申請件数(8月1日に終わる週) |
・スペースXの最初のロックアップ解除 リゲッティコンピューティング、Dウェーブクオンタム ワーナーブラザーズディスカバリー |
| 7(金) | ・米雇用統計(7月) ・NY連銀1年インフレ期待(7月) ・米消費者信用残高(6月) ・リッチモンド連銀バーキン総裁が講演 |
ネビウスグループ |
| 10(月) | ロケットラボ | |
| 11(火) | ・米NFIB中小企業楽観指数(7月) ・米中古住宅販売件数(7月) ・米3年国債入札 |
オクロ(E)、ルメンタムホールディングス |
| 12(水) | ・米消費者物価指数(7月) ・米10年国債入札 |
コアウィーブ(E)、コヒレント |
| 13(木) | ・米新規失業保険申請件数(8月8日に終わる週) ・米生産者物価指数(7月) ・米30年国債入札 ・リッチモンド連銀バーキン総裁の講演 |
アプライドマテリアルズ、シスコシステムズ |
| 14(金) | ・ユーロ圏実質GDP(4-6月期、改定値) ・米小売売上高(7月) ・米ミシガン大学消費者信頼感(8月、速報値) |
注:日付は現地時間によります。(E)はBloombergによる予想を示します。企業決算の赤字でのハイライトは、当社顧客保有人数の1~30位、青字のハイライトは31~50位を示します。
※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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