日経平均は遂に36,000円台に到達!上方修正期待銘柄は?
投資情報部 淺井一郎
2024/01/22
1/22(月)の東京株式市場は朝方から買いが先行し、日経平均は遂に34年ぶり高値である36,000円を維持する動きとなっています(前場終了時点)。2024年の日経平均は、大発会(4日)こそ、一時33,000円割れとなるなど、やや波乱の幕開けとなりましたが、その後は概ね順調に上値を伸ばしてきています。
日本株の上昇を支えているのは、主に海外投資家の買いと見られています。1/18(木)発表の投資部門別売買動向によると、1月第2週(1/9-12)において海外投資家は日本株を約1.44兆円(現物、先物の合計)買い越しました。これは昨年4月第2週(23/4/10-14)以来の買い越し規模となります。当時は米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が来日し、同氏が割安な日本株への投資拡大を検討していることが報じられ、海外投資家による日本株買いへの注目が高まった時期です。その後、海外投資家は4月から6月にかけて積極的に日本株を買い、株高へつながりました。今回も同様に、海外投資家による日本株買いが活発になることが期待されます。
その一方、投資部門別売買動向によると個人投資家は1月第2週に約1.21兆円売り越しました。相場に対し“逆張り”傾向のある個人投資家は、相場上昇局面で利益確定売りに動いたと見られます。更に、翌1月第3週(1/15-19)も、この動きが継続した可能性があります。この週の日経平均は、週間で3回ほど取引時間中に36,000円の大台を突破しました。しかし、その度、個人投資家の利益確定の売りとみられる動きに押され、終値で大台を維持することが出来ませんでした。ただ、こうした利益確定の売りはいつまでも続く訳ではありません。売りが一巡して買いが勝ってきたことで、日経平均は再び上値をトライする展開になったと考えられます。
年明けから大幅に上昇した日経平均ではありますが、Quick社が算出する12ヵ月先予想のPER(株価収益率)は1/19時点で15.3倍であり、過去のレンジ(12から16倍、異常値を除く)から見れば、レンジ上限に近いものの、割高ではないと言えるでしょう。また、PER算出の元となるEPS(1株あたり利益)は昨年秋頃から上昇傾向にあります。EPSが上昇する局面でPERはボックス圏の上限で推移することが多く、この点から見ても、現状の日経平均は割高ではないと考えられます。とは言え、現状のPERがレンジ上限に達している中、PERの更なる上昇がないのであれば、ここから先の日経平均は、いかにEPSが順調に伸びていくのか、が注目点になると考えられます。
そうした中、今回では今週からいよいよ23年10-12月期決算発表シーズンがスタートします。主要企業では、1/24のニデックなどが先陣を切り、そこから徐々に本格化する中、2月第2週(2/5-9)にピークを迎えます。ここで主要企業が好調な業績を示すとともに、業績拡大への期待が高まるようであれば、予想EPSの上昇を伴って、日経平均は一段と高値を目指すことが期待されるでしょう。なお、今回の決算発表シーズンにおいて、業績予想上方修正の期待が高い銘柄については、1/19日本株投資戦略『新NISA活用も!決算発表シーズンで業績上方修正が期待される銘柄7選』をご参照ください。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
新着記事(2024/01/22)

外国株式
相場先読み!米株特集
4月の米国株式市場を振り返ると、CPI(消費者物価指数)が市場予想を上振れる伸びとなり、米10年債利回りが上昇傾向だったことや、パウエルFRB議長が利下げを急がないとの認識を示したことからS&P500指数は一時100日線まで下げましたが、中...
投資情報部 齊木 良
2024/05/02

外国株式
株価乱高下の半導体は強気維持でよいのか?
3月上旬まで順調な上昇となっていた半導体株が乱高下となっています。半導体株に対する強気を維持してよいのか、検討してみましょう。
投資情報部 榮 聡
2024/05/01

国内株式
逆風を吹き飛ばせ!?深押し好業績新興株6選
波乱含みの4月相場が終わりました。日経平均株価は一時、3月末比8.0%超下落する場面がありましたが、下旬はやや反発傾向となり、結局月末終値は前月末比4.9%下落となりました。これに対し、東証スタンダード市場指数の月末終値は前月末比2.6%下...
投資情報部 鈴木英之/栗本奈緒実
2024/05/01
免責事項・注意事項
・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
【手数料及びリスク情報等】
SBI証券で取り扱っている商品等へのご投資には、各商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります(信用取引、先物・オプション取引、商品先物取引、外国為替保証金取引、取引所CFD(くりっく株365)では差し入れた保証金・証拠金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります)。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。