自民「大勝」全面高の中で注意すべきことは?
投資情報部 鈴木 英之
2026/02/09
自民「大勝」全面高の中で注意すべきことは?
2月8日(日)、第51回衆議院議員選挙(定数465議席)の投開票が行われました。高市首相率いる自由民主党は316議席を獲得しました。定数の過半数を確保するのみならず、参議院で否決された法案の再可決や憲法改正発議に必要な310議席(定数の3分の2)超も確保。さらに日本維新の会の獲得議席を含めると、定数の4分の3を占め、自民党・与党にとっては「大勝」と言える結果でした。
一般的に、株式市場は政治の安定を望む傾向があります。事前の世論調査から自由民主党および与党の勝利はある程度予想されていましたが、ここまで自由民主党が勝利するとの見方は少なかったかもしれません。この選挙結果により、高市政権が打ち出す政策がスピーディーに実行される可能性が大きくなったことは確かでしょう。
総選挙直後の取引日となった2月9日(月)午前の東京株式市場では、日経平均株価が一時57,337円(前週末比3,083円高)まで上昇し、午前終値も56,663円(前週末比2,410円高)と大幅高を維持しました。日経平均株価への寄与度が高い値嵩株や半導体関連株、高市政権の主要政策テーマである「防衛」に絡んだ銘柄を中心に買いが先行しました。
今後はどうなるでしょうか。前週末2月6日(金)時点の日経平均株価は25日移動平均線に絡んだ動きで「三角保ち合い」の範囲内にありました。2月9日の大幅高によりそこから「上放れ」となった形であり、過熱感よりも先高観を意識させるチャート形状のように見受けられます。日経平均株価は、安定した高市政権を前提とした一段上のレンジに移行した可能性があります。半面、日経平均株価の予想PERが20倍を超えてきたことで利益確定売りも増えそうです。日経平均株価が6万円まで上昇するには、多少時間が必要かもしれません。
なお、日経平均株価が高値圏で推移する中、多くの投資家が「AI(人工知能)をテーマとする株高は行き過ぎではないか」という警戒感を抱くかもしれません。確かに一部に割高感を強める銘柄も出ています。ただ、より気を付けるべきは「AIが既存市場から奪う市場規模が過小評価されている可能性」です。
米国市場では一部で「SaaSの死」が警戒されていますが、これまでソフトウェア企業が提供してきた機能の一部がAIに代替されるケースは出てくるかもしれません。逆に、市場の懸念が杞憂となっているケースもあるかもしれません。
東京株式市場は、自民党が総選挙に「大勝」し、全面高商状ですが、その水面下で相場の変質が進んでいる可能性には注意が必要です。折しも、2月第2週(2月9日〜2月13日)は2025年10〜12月期の決算発表がピークとなります。企業から発信される「変化の兆し」には十分注意したいと思います。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
新着記事(2026/02/09)
外国株式
1分でチェック!今週の米国株式「ビットコインや金・銀価格がポイントか」
先週の米国株は当初はAI脅威論によるソフトウェア関連株の下落が目立ったほか、ビットコイン価格が大統領選以降の上昇を一時帳消ししたことから投資家センチメントが悪化して、軟調な動きが目立ちました。その後、エヌビディア(NVDA)のCEOがAI需...
投資情報部 齊木 良
2026/02/09
投資信託
ミラノ・コルティナ冬季五輪開幕! オルカンに加えたい 好成績 欧州株式ファンドは?
2月6日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックが開幕しました。イタリアでの開催は2006年のトリノ冬季オリンピック以来、20年ぶりとなります。直近30年間の冬季オリンピック開催地を振り返ると、1998年の長野(日本)、2002年のソルトレイク...
投資情報部 川上雅人
2026/02/09
国内株式
【特別編】金価格急変でどうする?
金価格は2024年初めは1万円台でしたが、2026年1月28日には店頭小売価格(消費税込)が一時的に3万円を超える場面もあったようです。しかし、1月29日夜間に急落し、2月2日につけた安値までの下落率は19%に達しました。その後に急速に値を...
投資情報部 土居 雅紹
2026/02/06
免責事項・注意事項
・レポートおよびコラムの配信は、状況により遅延や中止、または中断させていただくことがございます。あらかじめご了承ください。
・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなさるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
【手数料及びリスク情報等】
SBI証券で取り扱っている商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります(信用取引、先物・オプション取引、商品先物取引、外国為替保証金取引、取引所CFD(くりっく株365)、 店頭CFD取引(SBI CFD)では差し入れた保証金・証拠金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります)。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。

