米中間選挙開票速報受け日経平均株価が急落、今後は?

投資情報部 鈴木 英之

2026/11/04

米中間選挙開票速報受け日経平均株価が急落、今後は?

11/4(水)の東京株式市場で、日経平均株価は前引けで前営業日比2,246円50銭安の6万835円36銭となり、6万円の節目が意識されています。アドバンテスト(6857)と東京エレクトロン(8035)の2社で日経平均株価を約920円押し下げるなど、主力半導体株の下落が響いています。

背景には、米中間選挙の開票速報で共和党の苦戦、民主党の優勢が伝わり、政策運営の変化への警戒が強まったことがあります。とりわけ、AI・データセンター投資に制約がかかるとの懸念が、半導体関連株の売りにつながっています。先物取引を絡めた売りが下げを増幅した可能性もあります

売買が活発なキオクシアホールディングス(285A)も取引時間中に1万円を割り込み、投資家心理を冷やしています。同社には10~12月期の利益見通しが市場予想を下回った個別要因もあり、下落のすべてを選挙への反応とみなすことはできません。また、民主党の議席獲得が市場の想定を上回れば、追加の売りが生じる可能性があります。選挙後も、大統領権限による政策運営の不透明感や、予算を巡る対立には注意が必要です。

一方、こうした懸念を踏まえても、足元の株価下落には過剰反応の側面があると考えられます。中間選挙では、過去の例を見ると、大統領の所属政党が、特に下院で議席を減らすケースが多くなっています。 今回も民主党の下院奪還は事前に想定され、一定の織り込みが進んでいたと考えられます。開票が進む時間帯に取引が行われる東京市場では、米国の現物株市場に先行して結果を織り込もうとする動きが、短期的な反応を増幅している可能性もあります。

民主党が多数派を握ることには、政策面で前向きに評価できる側面もあります。議会の承認を要する急激な政策変更に歯止めがかかり、トランプ政権の政策を巡る予見しにくさが一部で和らぐ可能性があるためです。

企業業績にも目を向けたいところです。アドバンテストは10/28(水)、2027年3月期の純利益予想を7,415億円へ引き上げました。この水準は事前の市場予想6,849億円 (Bloombergコンセンサス)を上回っています。こうした銘柄まで売られていることは、短期的なリスク回避が企業の業績改善を評価する動きを上回っている可能性を示します。

キオクシアの12時44分の株価9,635円を、Bloombergの市場コンセンサスに基づく2027年3月期予想1株当たり利益(EPS)3,470.01円で割ると、予想PERは約2.78倍です。利益予想が維持されることを前提とすれば、割安に見える水準を意識する材料になります。業績改善が続く銘柄まで幅広く売られている現状は、企業の収益力に照らして、相場が悲観に傾き過ぎている可能性を示していると考えられます。なお、選挙結果や政策運営次第では、さらに下落する可能性もありますので注意が必要です。

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