急騰で始まった2026年「丙午」相場、格言通り波乱になるのか?

急騰で始まった2026年「丙午」相場、格言通り波乱になるのか?

投資情報部 鈴木英之 植田雄也

2026/01/13

2026年の日経平均株価は大幅上昇でスタート

1月第1週(1/5-1/9の株式市場動向

日経平均株価の1/9(金)終値は51,939円89銭で、前年末比1,600円41銭高(+3.17%)と週足ベースで続伸。


騰落率の傾向(12/30-1/9)(表4・5)

・上昇率上位:重工・防衛・産業機械関連企業がランクイン。地政学リスクの高まりと、防衛費拡大期待が年初のラリーを後押し。政府が閣議決定した2026年度予算案にて、防衛関係費は過去最大の約9兆円となり、テーマ性が強化されました。

・下落率上位:イオン(8267)は1/8(木)に第3四半期決算を発表通期予想修正や子会社化案件(ツルハ)進展で中長期はポジティブながら、直後にPER100倍を超える高バリュエーションの修正売りが顕在化しました。


1月第2週のスタート(1/13

1/9(金)夜、高市早苗首相(自民党総裁)が、1/23(金)に召集が予定される通常国会の冒頭で衆院を解散する検討に入ったと報じられ、シカゴ日経平均先物は、5万3,000円半ばまで上昇しました。ドル/円は157円台から強含み、158円台に乗せています。

「高市ラリー」再開となるのか注目が集まります。

図表1 日経平均株価の値動きとその背景

図表2 日経平均株価

図表3 日米欧中央銀行会議の結果発表予定

図表4 日経平均株価採用銘柄の騰落率上位(2025/12/30-2026/1/9)

図表5  日経平均株価採用銘柄の騰落率下位(2025/12/30-2026/1/9)

急騰で始まった2026年「丙午」相場、格言通り波乱になるのか?

■相場格言では「辰巳天井、午尻下がり」

2026年の日本株市場は、年初から大きな動きを見せています。昨年から続く米国株の強さやAI関連のテーマは依然として市場の中心にあり、そこに国内の政治イベントが重なる形で、今年の相場は例年以上にダイナミックな立ち上がりとなりました。

「十干十二支」の考えに基づくと2026年の「十干」は「丙(ひのえ)」になります。また「十二支」でみると本年は「午(うま)年」ということになります。まず、なじみ深い「十二支」で考えてみたいと思います。

気になるのは、古くから伝わる相場格言ではないでしょうか。「辰巳天井、午尻下がり」という格言があります。相場は巳年や辰年に天井を付け、午年は下げやすいということを警告しています。確かに辰年の2024年は19%、巳年の2025年は26%も上昇し、日経平均株価は過去最高値(年足ベース)を更新しました。格言通りであれば本年は要注意です。

相場格言に根拠がないわけではなさそうです。図表6は「十二支」別平均年騰落率(過去4回)をグラフにしたものです。過去4回の「午年」は2014年、2002年、1990年、1978年であり、それらの年間騰落率を示したのが図表6のオレンジ色の棒グラフということになります。

これによると、「午年」の平均騰落率は▲6.7%であり、十二支の中では最悪という結果です。「午尻下がり」という表現に着目し、半年足のパフォーマンスを見た場合、「午年」の年後半は過去4日の平均で▲5.3%とやはり、冴えない結果となっています。

時計の針で正「午」は最上位になります。「午」後しばらくは、時計の短針は下がっていくわけで、ピークアウト後の株価下落を示唆しているかのようです。

図表6  「十二支」別平均年騰落率(過去4回)~「午年」は十二支の中でパフォーマンスが最悪

■循環よりも潮流?

「辰巳天井、午尻下がり」という格言通り、2026年は下落する可能性が大きいのでしょうか。あらためて、日経平均の年間騰落率(1977年以降)を示したものが図表7です。

実は過去4回の「午年」(2014年、2002年、1990年、1978年)を騰落回数でみると上昇2回、下落2回でした。騰落回数でみると「午年」が特に悪い訳ではないようです。

ただし、「失われた20年」の間に2回「午年」があったこと、下落した年のうち1990年は平成バブル崩壊の開始年で特に下落率が38.7%と大きかったことが影響しています。循環的な見方も重要ですが、重要なのはその年が上昇過程にあるのか、下落過程にあるのかだと思われます。

「午年」は十二支の中でも陽の勢いが最も強まるとされ、物事が一気に動き出す象徴とされています。「丙」は火の陽であり、曖昧だったものが形を持ち、明るみに出る年とされます。相場の世界でも、午年・丙年は“テーマが顕在化しやすい年”として語られることが多く、今年はすでにその象徴性を感じさせる展開となっています。

ただし、「正午」がピークとなり、隠れていた負の側面が現れることもある点に注意したいところです。

図表7  日経平均株価の年間騰落率(1977年~2025年)

年初の日本株市場は、まさに「丙午」の幕開け”を思わせる大きな動きとなりました。米国株はAI関連を中心に堅調で、金利環境も落ち着きを見せています。1/13(火)はさらに、国内では解散総選挙の可能性が意識され始め、政策運営の明確化や経済対策への期待が先物市場に先行して織り込まれる展開です。海外・国内のプラス要因が重なったことで、CME日経先物(現地時間1/9・1/12)は急騰し、日本市場は大幅なギャップアップ(窓を開けた上昇)で取引を開始しています。


当面の焦点は、先物が先取りした「期待」を、現物フローがどこまで追認するかという点にあります。特に、日経平均株価とTOPIXの動きの違いは、市場の温度感を測るうえで極めて重要です。日経平均株価は先物主導で動きやすく、政治イベントや海外勢の短期フローが入ると跳ねやすい一方、TOPIXは現物フローを反映し、実需の強さを測る指標となります。したがって、両者の乖離が広がる場合は“期待先行”、乖離が縮まる場合は“実需が追随している”と判断できます。

さらに、1/13(火)以降の相場にはもう一つ重要な視点があります。それは、予想EPS 2,659円(1/9時点) × PER20倍=53,180円という象徴的なバリュエーションの節目です。日経平均株価がPER20倍相当の水準を今後の下値支持ラインにできるか否かは、当面の評価レンジを占ううえで極めて重要な意味を持ちます。先物主導でこの水準に達することは可能ですが、これを“定着”させるには現物フローの追認が不可欠と考えられます。したがって、日経平均株価が予想PER20倍以上の水準に定着するか、あるいは押し返されるかは、当面の相場を読み解くうえで、最も注目すべきポイントのひとつとなります。

新着記事(2026/01/13)

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