いろいろある教育費を抑えるワザ

2020年度から小学校で「プログラミング教育」が必修化されることになり、新たな習い事として人気が高まっています。こういった習い事の費用も含め、幼稚園から大学までの子ども1人にかかる教育費は、全て公立の学校に行った場合でも約800万円、全て私立に通うとすると2,200万円以上かかるとの調査結果があります(文部科学省 平成24年度「子供の学習費調査」の結果などを基に試算)。

子育て世代は、教育費のほかにも住宅ローンや自分たちの老後資金の準備も気になるところです。そこで今回は、なるべく教育の水準を落とさずに教育費を抑えるワザについてお伝えします。

小学生の習い事はどんなものが人気?

小学生の習い事といえば、男女共通して人気なのが、スイミングや英語(英会話)でしょう。男子ならばサッカーや野球などの球技、女子ならばピアノやバレエなども人気です。

このような習い事に加え、2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されることで、プログラミングを習う子どもも増えてきています。一般的なプログラミング教室では、子ども用のプログラム言語を使ってゲームを作ったり、ロボットを動かしたりすることが多いようです。

また、同じく2020年度からは小学校5年生と6年生で英語が教科として導入されることも決まっており、英語関連の習い事もますます人気が高まりそうです。高学年になると中学受験対策などで学習塾に通う子どもも増えてきますので、習い事に忙しい小学生の姿が浮かび上がってきます。

教育費はどれくらいかかる?

子どもの習い事が増えると、親の経済的負担も重くなります。公立か私立かで教育にかかるお金は大きく異なり、文部科学省の「平成28年度子供の学習費調査」によると、幼稚園から高等学校まで、全て公立に進んだ場合の習い事の費用を含めた学習費の合計は約540万円、全て私立の場合は約1,773万円にもなります。

その後大学に進学すると、国立大学で約244万円、私立大学の文系学部で約418万円かかります(文部科学省「平成26年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査」より)。

理系学部ではさらに費用は高くなりますし、自宅外通学となると毎月の仕送りも発生します。このように、将来かかる教育費を考えると、子どものころの習い事から、計画的なお金の使い方を考えていく必要があります。

教育費を抑えるワザ

実際、大学進学資金が不足すると、教育ローンの利用や、子どもに奨学金を利用させることになるかもしれません。教育ローンを借りた場合は、子どもが卒業した後の老後資金を貯めなくてはいけない時期に教育ローンの返済に追われることになりますし、奨学金は、子どもにとって返済が負担になることがあります。そう考えるとなるべく子どものころの教育費は抑え、将来のための進学資金を貯めておきたいものです。

子どもの習い事の費用を抑えるには、自治体が格安で行っている教室を利用する方法があります。ダンスや体操、料理教室など、充実した内容で行っている自治体も数多くあり、最近のプログラミング人気の高まりを受けて、プログラム教室を開催する自治体も見受けられます。また、神奈川県川崎市のように夏休みに自治体が地域のスイミングスクールと連携してスイミングを集中的に教えてくれるところもあるようです。地元の広報誌やホームページなどにアンテナを張って、情報収集しておくと良いでしょう。

また、英会話では子ども向けオンライン英会話も人気です。講師はフィリピン人、アメリカ人など英語を公用語とする外国人が多く、教室に通うより格安で時間も自由に選べるのが魅力です。

教育費を抑えたお金は老後資金に

教育費を抑える方法は工夫すれば見つけることができます。子どもの将来の選択肢を増やすために習い事は有効ですが、習い事にかける予算を決める、子どもがやりたいと希望したものに絞るなど、お金をかけ過ぎないことが大切です。教育費をかけ過ぎて老後資金に影響が出ないよう、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」で先に老後資金の予算を確保しておくのも良いでしょう。

>>イデコについてもっと詳しく知りたい方はこちら

【オススメ記事】
iDeCo加入年齢の勘違い!?50代からでもお得です
朗報!iDeCo(イデコ)の拠出をボーナス払いできるようになる!
iDeCoについて 会社を辞める前にしておくこと、辞めたらすべきこと
意外と知られていない個人型確定拠出年金「iDeCo」の落とし穴
iDeCoは途中解約できるのか?