株式市場
中東情勢と原油価格の動向、AI関連企業の成長性に対する期待と警戒、米国の金融政策の方向性が、株式市場の主な変動要因となりました。4月から5月にかけては、米国・イスラエルとイランの一時停戦合意やAI関連企業の好調な決算等を背景に3月の急落から急速に持ち直し、日米などで株価が最高値圏まで上昇しました。その後は、米・イランの戦闘再開に伴う原油高を背景とした米国の利上げ観測や長期金利の上昇等が重荷となり、最高値を更新する場面を挟みながらも上値の重い展開が続きました。9月には米国の3年超ぶりの利上げなどを受けて下落しましたが、期間を通してみると、主要先進国の株価は2026年3月末の水準を上回って期末を迎えました。為替市場
中東情勢を背景とした原油価格の動向と日米の金融政策の方向性が、ドル/円相場の主な変動要因となりました。4月末と7月末には為替介入が観測され、急激に円高・ドル安が進む場面がありましたが、原油高を背景とした米国の利上げ観測や米金利の上昇、日本政府の財政拡張姿勢等から、期間の多くで円安・ドル高圧力が続きました。9月には、米国の利上げ後に、日銀の追加利上げ観測や為替介入への警戒感等から円高・ドル安方向に振れ、最終的に2026年3月末比で0.82%の円高・ドル安となりました。2026年度上期のパフォーマンス
2026年3月末から2026年9月末の期間における「匠ラップ」のパフォーマンスは+11.26%(※1,3)となりました。「匠ラップ」は、同期間中に継続して株式資産(「世界株(グロース)」「世界株(バリュー)」「日本株」の合計)の保有比率を6割超(※4)と、「匠ラップ」の運用戦略において参考とする株式60%、債券40%の合成指数(※2)の株式比率よりも高めに維持しており、株式市場の回復局面で比較的多く保有していた「世界株(グロース)」が大きく上昇したことなどが奏功し、最終的に合成指数を3.19pt(※3)上回りました。以下の折れ線グラフは「匠ラップ(※1)(赤色線)」「合成指数(※2)(青色線)」の比較グラフで、開始点は2026年3月31日です。※合成指数のパフォーマンスは手数料および信託報酬として運用資産額の年1.46%(年率・税込)を控除した数値を表示しています。
・運用実績は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
・「匠ラップ」と「合成指数」の2026年3月末から2026年9月末までの騰落率である+11.26%と+8.07%との比較が+3.19ptです。小数第3位以下を切り捨てて計算している箇所があるため、小数第2位の数値が必ずしも一致しない場合があります。
・「匠ラップ」は、オールウェザー戦略の考えを取り入れ、株式60%、債券40%の資産配分を参考としながら、事前想定リスク年率10%程度でリターンの最大化を目指し、資産配分を決定します。本グラフでは、「匠ラップ」の運用戦略に基づく資産配分の決定がどれだけパフォーマンスに寄与しているかを示すために、前述の資産配分の参考値に基づきFOLIOが作成した合成指数(※2)を用いて、パフォーマンスの比較を行っています。
リバランスと「匠の判断」を振り返る
「匠ラップ」は、2026年4月初めから2026年9月末までに計6回のリバランスを行い、毎月各資産の比率を細かく調整しつつも、株式資産全体の配分については総じて高水準を維持し、積極的な運用を行いました。(※4)- 市場の景気期待について
- 【得られた情報】経済ファンダメンタルズの循環からは期間を通じて好景気との判定が得られ、市場モメンタム(市場の値動き)による判定も、4月の中立的な局面から、5月以降は好景気に向かう局面へと変化しました。
- 【匠の判断】これらを統合し、2026年度上期は一貫して「好景気」と判断しました。
- 市場のインフレ期待について
- 【得られた情報】経済ファンダメンタルズの循環からの判定は、4月から5月まではインフレ期待の「剝落」でしたが、6月には「上昇」へと転じました。市場モメンタムによる判定は、4月は上昇を示していたものの、5月に上昇の勢いが弱まり、6月から7月は上昇を示さない状態が続いた後、8月に再び上昇を示しました。
- 【匠の判断】これらを統合し、「上昇」(4月)→「中立」(5月〜7月)→「上昇」(8月〜9月)と判断しました。
- 実体経済の動向について
- 【得られた情報】4月から6月は、米国の労働市場や消費、AI関連を中心とした設備投資の堅調さが確認された一方、原油高の長期化や経済の二極化(K字型経済)には注意が必要な状況でした。7月には、堅調な消費の維持に加え、生産面でも米国産原油への需要シフトや製造業の回復基調が確認されました。
- 【匠の判断】4月から6月は「景気小幅強気」とし、7月に判断を「景気強気」へ引き上げ、AI関連需要が経済成長のけん引役になるとの見通しのもと、株式資産の比率を4月の61.5%から7月には65.5%まで段階的に引き上げました(※4)。
- 金融環境の動向について
- 【得られた情報】原油価格の上昇を受けて物価上昇率の上振れが懸念され、市場で金融緩和の拡大期待は高まりにくい状況が続きました。一方で、賃金上昇率は鈍化傾向にあり、インフレ率の上昇がサービス価格や賃金に波及する動きは確認されていませんでした。
- 【匠の判断】金融緩和の流れが急速に引き締めへ転換することは想定せず、金融緩和を背景とした、「グローバルな金融緩和サイクルの継続」を想定した戦略を維持しました。ただし、中東情勢の緊迫化を受けた4月には当戦略によるリスクの取得を縮小し、8月以降も債券投資の積極的な拡大には慎重な姿勢をとりました。
2026年4月の投資配分と月間パフォーマンス
2026年4月は、米国・イスラエルとイランが一時停戦に合意して地政学リスクに沈静化の兆しが見える中で、AI関連企業等への期待感が再び高まり、株式市場は3月の急落から急速に持ち直しました。4月の「匠の判断」では、景気を「小幅な強気」、インフレ期待を「上昇」とする判断を前月から維持し、リスク資産の比率を78.5%と高めの水準としていました。(※4)その結果、比較的多く保有していた「世界株(グロース)」や「世界株(バリュー)」などの株式資産が大きくプラスに寄与し、「匠ラップ」の月間パフォーマンスは+8.62%となり、合成指数と比較して+2.15ptとなりました。(※3,5)「世界株(グロース)」は、「匠の判断」により複数の成長テーマを想定し、業績や利益を伸ばしているグロース株に厳選投資するアクティブファンドです。そのような「匠」の戦略が詰まった「世界株(グロース)」とその参考指数である「MSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」を比較してみると、「世界株(グロース)」は4月月間で+17.01%となり参考指数を5.83pt上回りました。(※6)※1 「匠ラップ」の運用実績について
2026年3月末から2026年9月末まで、または表示している期間において、「匠ラップ」に投資していた場合の運用実績です。 投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用が考慮されており、分配金は当該ファンドに再投資したものと仮定しています。)をもとに、「(計算期間終了日基準価額/計算期間開始日基準価額)-1」で計算したものを%表示しています。リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定し、運用手数料を年率0.77%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。(※3)
※2 合成指数の推移について
「合成指数」のシミュレーションにあたっては、「匠ラップ」が参考とする資産配分である株式60%、債券40%の割合でMSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)とFTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジあり・円換算ベース)を合成して計算しています。手数料および信託報酬として運用資産額の年1.46%(年率・税込)を控除した数値を表示しています。投資対象ファンドの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、合成指数の計算期間開始日および終了日を前倒しして表示しています。(※3)
※3 運用実績または運用シミュレーションの計算方法について
本文およびグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。表示期間における、匠ラップの運用実績と合成指数のシミュレーションの比較においては、小数第3位以下を切り捨てて計算している箇所があるため、小数第2位の数値が必ずしも一致しない場合があります。
※4 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。
※5 匠の運用の好事例を中心に示しており、市場動向等によっては上記のような運用ができない場合があります。毎月の運用実績は、「匠ラップ」ウェブサイトにてマンスリーレポートをご確認ください。
※6 2026年4月から6月までの「世界株(グロース)」と「MSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」の推移比較について
・将来の傾向や投資収益等を示唆または保証するものではありません。
・「世界株(グロース)」は野村アセットマネジメント社から提供された「ラップ専用・世界株式アクティブ(グローバル・マルチテーマ)」の分配金再投資基準価額データ(信託報酬等の費用考慮後)を用い、またBloombergが提供する「MSCIワールド・インデックス(配当込み)」をFOLIOにて円換算したデータを参考指数として用いて、2026年3月31日(2026年4月の推移比較)、2026年4月30日(同5月の推移比較)、2026年5月29日(同6月の推移比較)を基準としてFOLIOにて計算し作成したものです。小数第3位以下を切り捨てて表示しています。
・「ラップ専用・世界株式アクティブ(グローバル・マルチテーマ)」の基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、「MSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」の計算期間開始日および終了日を前倒しして表示しています。
・本文中の比較は、「ラップ専用・世界株式アクティブ(グローバル・マルチテーマ)」と「MSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」の2026年4月、5月および6月の月間騰落率を比較したものです。小数第3位以下を切り捨てて計算している箇所があるため、数値が必ずしも一致しない場合があります。
・信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。
市場動向を振り返る
<4月>株式市場は、米国・イスラエルとイランが一時停戦に合意し、地政学リスクに沈静化の兆しが見える中で、上昇基調となりました。為替は、米ドル買いが下火となる中、政府・日銀の為替介入で急速に円高・ドル安が進みました。<5月>株式市場は、米・イラン和平交渉への期待感と原油価格の上昇ペースの鈍化等を好感し、先進国の多くで上昇しました。為替は、依然高止まりする原油価格による日本の貿易収支悪化の懸念等から、円安・ドル高となりました。<6月>株式市場は、米国で高まった利上げ観測や、AI関連企業の業績見通しへの一喜一憂等から荒い値動きが続きました。為替は、日米当局による為替介入が警戒されつつも米金利の先高観等を反映して、円安・ドル高が進みました。<7月>株式市場は、AI関連投資への懸念や中東情勢の緊迫化による原油高等から軟調に推移しましたが、月末にかけて持ち直しました。為替は、米金利上昇を背景に円安・ドル高が進んだ後、月末に円買い介入が伝えられると急激に円高・ドル安に転じました。<8月>株式市場は、前半は主要先進国の多くで最高値を更新しましたが、後半は原油高や主要国の長期金利の上昇等から上値が抑えられました。為替は、7月末の急速な円高が一巡した後、米長期金利の上昇等を背景に円安・ドル高が進みました。<9月>株式市場は、米国の3年超ぶりの利上げや世界的な長期金利の上昇等が重荷となり、下落しました。為替は、米国の利上げ後に円安が進む場面もありましたが、日銀の追加利上げ観測や為替介入への警戒感等から前月末比で円高・ドル安となりました。最新の投資配分の確認方法
「匠ラップ」では野村アセットマネジメント独自の投資戦略を活用して、同社の厳選したアクティブファンドへの投資配分を決定しています。最新の投資配分をお知りになりたい方は、「匠ラップ」契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでも「匠ラップ」を便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。■本資料について
・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、「匠ラップ」の投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。
・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。
・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。
■株式会社SBI証券
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人 資産運用業協会、一般社団法人 日本STO協会、日本商品先物取引協会、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会
■株式会社FOLIO
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 資産運用業協会