2023年12月の実績、投資配分、寄与度
「SBIラップ 匠の運用コース(愛称:匠ラップ)」(以下、「匠ラップ」といいます)は、プロフェッショナルの英知を結集し、あらゆる投資環境にアクティブに対応することを目指す資産運用サービスです。2023年7月15日より提供を開始し、2023年7月19日に運用を開始しています(※1)。2023年12月の世界の株式市場は、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退したことなどから、欧米を中心に上昇基調となりました。為替は、米国の長期金利が低下し、日米金利差の縮小が意識される中で、円高・ドル安傾向となりました。以下は、そのような環境下における2023年12月の約1ヵ月間の匠ラップのパフォーマンスと各投資対象ファンドの騰落率(円建て)、および匠ラップの投資配分です。(※1,5,7)2023年12月のパフォーマンスの振り返り
2023年12月の匠ラップは、以下のような投資環境を想定し、短中期的なリスクオフ局面への警戒感から株式、REIT、米国ハイ・イールド債券という比較的リスクが高い資産への投資比率を53.5%として、匠ラップの運用戦略において参考とする株式60%、債券40%よりもやや低めのリスク水準で運用を行いました。- 株式市場では、足もとでローン延滞率が上昇する中、借金に支えられた低・中所得者層の支出が抑制され、学生ローンの返済再開や自動車産業でのストライキ発生の影響が今後も経済の下押し圧力として残ると考えられることから、消費減速や雇用市場の悪化に伴う景気減速が重石となるものの、金融当局のタカ派姿勢に変化が生じることが下支えとなり、大幅な下落は免れると想定
- 債券市場では、欧米各国の金融政策運営が金利の”水準”ではなく、現状の高い金利水準を維持する”期間”の見極めに重心を移行しており、特に米国においては、結果的に2023年7月が最後の利上げとなった可能性が高いと考えられることから、パフォーマンスが徐々に安定した上昇基調となることを想定
リリース来の実績
以下の折れ線グラフは「匠ラップ(※1)(赤色線)」「合成指数(※2)(青色線)」の比較グラフで、開始点は2023年7月19日です。運用開始日の2023年7月19日から2023年12月29日の期間で、匠ラップの運用実績は+4.10%(※1,3)となり、参考とする合成指数(※2,3)との比較では-0.62%(※4)となりました。また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月および匠ラップのリリース来のパフォーマンスです。(※6)*合成指数の値は運用にかかる費用等を考慮していません。
・運用実績は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
・匠ラップは、オールウェザー戦略の考えを取り入れ、株式60%、債券40%の資産配分を参考としながら、事前想定リスク年率10%程度でリターンの最大化を目指し、資産配分を決定します。本グラフでは、匠ラップの運用戦略に基づく資産配分の決定がどれだけパフォーマンスに寄与しているかを示すために、前述の資産配分の参考値に基づきFOLIOが作成した合成指数(※2)を用いて、パフォーマンスの比較を行っています。
※1 匠ラップの運用実績について 2023年7月19日(サービスリリースした7月15日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの最初の買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、匠ラップに投資していた場合の運用実績です。 投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用が考慮されており、分配金は当該ファンドに再投資したものと仮定しています。)をもとに、「(計算期間終了日基準価額/計算期間開始日基準価額)-1」で計算したものを%表示しています。リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定し、運用手数料を年率0.77%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。(※3)
※2 合成指数の推移について 「合成指数」のシミュレーションにあたっては、匠ラップが参考とする資産配分である株式60%、債券40%の割合でMSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)とFTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジあり・円換算ベース)を合成して計算しています。投資対象ファンドの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、合成指数の計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。(※3)
※3 運用実績および合成指数のシミュレーションについて 本文およびグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。
※4 表示期間における、匠ラップの運用実績と合成指数のシミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。
※5 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。
※6 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前の資産の評価額と2023年12月29日における評価額を元に計算しています。匠ラップリリース来のパフォーマンスは、2023年7月19日の資産評価額と2023年12月29日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
※7 騰落率グラフは2023年11月30日の基準価額を基準として、2023年12月29日における各投資対象ファンドおよび、匠ラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(12月29日時点の基準価額/11月30日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、匠ラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、匠ラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。各投資対象ファンド毎に約定に要する日数が異なる点や計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。匠ラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
2023年12月のマーケットを振り返る
ここで2023年12月のマーケットを振り返ります。- 2023年12月の世界の株式市場は、米国のインフレ鈍化およびFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ終了観測などから、欧米を中心に上昇基調となりました。
- 為替は、FRBによる利上げ終了およびその先の早期利下げを織り込む形で米国債利回りが低下したことに加え、日銀による金融政策変更等が意識され、円高・ドル安傾向となりました。
【米国市場概況】
米国株式市場の指標であるS&P500は上旬、FRBによる利上げ局面が終了したとの市場観測を受けて上昇しましたが、利益確定売りもあり上値の重い展開でした。しかし中旬には、FRBが2024年に利下げに転じるとの見方が広がり、米国経済の先行き不安が和らいだことで大きく上昇する展開となりました。下旬に入っても上昇基調は続き、インフレ鈍化を示す経済指標の公表などから、早ければ2024年前半にもFRBが利下げに転じるとの観測も好感されたことでさらに高値を更新する場面もあり、最終的に前月比+4.42%となりました。【先進国市場概況】
日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬、日米の長期金利低下により上昇する局面や、米ハイテク株の下落が嫌気される局面があり一進一退の推移でした。中旬から下旬は、米国株式の上昇が好感される局面がありましたが、日米で金融政策の転換が近いとの観測が強まり急速に円高・ドル安が進み、輸出関連株等が売られたことなどが重石となり、最終的に前月比-0.35%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は上旬、米国市場等の下落を受け小幅に下落する局面がありましたが、欧米の長期金利の先高観が薄れたことなどが好感され上昇基調でした。中旬から下旬にかけても、欧米の利下げ観測の高まりが市場の支えとなりましたが、クリスマス休暇で市場参加者が少なく動意薄となり、最終的に前月比+3.76%となりました。【新興国市場概況】
中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬、国内の景気先行き懸念などが重石となり軟調に推移しました。中旬には小幅に上昇する局面もありましたが、翌年の経済運営方針を決定する中央経済工作会議を受けて、政策期待が後退したことなどから下落基調となりました。下旬も下落基調が続き、一時年初来安値を更新しましたが、その後は月末にかけて自律反発や政策期待の高まりから上昇して、最終的に前月比-1.80%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬、米国の利下げ期待や当局による景気対策への期待等から上昇しました。中旬から下旬にかけても欧米株式の上昇、経済成長予想の上方修正、アジア市場の堅調さなどが好感されて上昇基調で推移し、最終的に前月比+7.83%となりました。【為替・その他】
ドル・円為替相場は、FOMCで早期利下げ観測が強まったことなどから米国の長期金利が大きく低下、日銀による早期のマイナス金利解除観測なども相まって、日米金利差が縮小して、ドル売り・円買いが優勢となり、最終的に141円台と前月比で4.83%円高・ドル安が進みました。米国10年債利回りは、FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長がFOMCにおいて利下げ開始時期について議論した旨を言及したことから早期利下げの観測が強まりました。またその後もインフレ鈍化を示す指標等が公表されたことなどから、一時3.8%割れの水準を付けるなど、7月以来約5ヵ月ぶりとなる水準に低下しました。運用会社FOLIOからのメッセージ
匠ラップでは、「匠」の戦略が詰まったアクティブファンド(≠インデックスファンド)を活用し、市場平均を上回るリターンの獲得を目指しています。2023年12月におけるアクティブファンドの活用の例として、「外国債券(国債型)」とその参考指数である「FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジあり・円換算ベース)」を比較してみると、「外国債券(国債型)」は12月月間で+3.18%と参考指数を+0.43%上回りました。(※8)今後も「匠」ならではの運用によって、投資環境に左右されにくい安定した収益の獲得を目指します。 なお、以下のコラムでは、サービス開始以降の市場環境と投資判断の振り返り、および匠ラップの投資判断に関する助言を行う野村アセットマネジメントによる2024年市場環境の展望をご紹介していますので、是非ご参考にしてください。※8 グラフ等について ・将来の傾向や投資収益等を示唆又は保証するものではありません。
・「外国債券(国債型)」は野村アセットマネジメント社から提供された「ラップ専用・外国国債アクティブ(為替ヘッジあり)」の分配金再投資基準価額データ(信託報酬等の費用考慮後)およびBloombergが提供する「FTSE世界国債インデックス(除く日本、為替ヘッジ有)」のデータを基に、2023年11月30日を基準としてFOLIOにて計算し作成したものです。小数第3位以下を切り捨てて表示しています。
・「外国債券(国債型)」の基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、「FTSE世界国債インデックス(除く日本、為替ヘッジ有)」の計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。
・「外国債券(国債型)」と「ラップ専用・外国国債アクティブ(為替ヘッジあり)」の2023年12月の月間騰落率である+3.18%と+2.74%との比較が+0.43%です。小数点以下第3位を切り捨てて計算している箇所があるため、小数点以下第2位の数値が必ずしも一致しない場合があります。
・信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。
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SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでも匠ラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。■本資料について
・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、匠ラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。
・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。
・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。
■株式会社SBI証券
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会
■株式会社FOLIO
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会