中小型底入れは間近?連続増益期待の14銘柄

中小型底入れは間近?連続増益期待の14銘柄

投資情報部 鈴木 英之 栗本奈緒実

2024/05/29

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中小型底入れは間近?連続増益期待の14銘柄

5月相場も終盤に近づいてきました。5/24(金)時点の日経平均株価は前月末比0.6%上昇とほぼ横ばいとなっています。同期間、東証スタンダード市場指数は同1.5%下落、東証グロース市場指数は同5.4%下落でしたから、中小型株が劣後する状況に大きな変化はありませんでした。

結局、年初来騰落率(5/24時点)は日経平均株価の15.5%上昇に対し、東証グロース市場指数は11.9%下落と、後者が前者を大きく劣後する展開になりました。半導体関連株の活躍や株主還元強化等は、どちらかというと大型株寄りの話題であり、中小型株は物色的に「蚊帳の外」になりやすい状態でした。

ちなみに、かつての東証マザーズ指数を継承する東証グロース市場250指数は5/24(金)終値が608ポイントと年初来安値を更新しました。いよいよ2020/3/13に付けた安値527ポイントが意識される水準まで下げてきたことになります。ただ、新型コロナウイルス感染症の急拡大を受け、狼狽売りも混じった時と近い水準というのは、さすがに値ごろ感が強まるかもしれません。

さて、今回の「新興株ウィークリー」では、業績拡大(改善)が続く一方、今期も大幅増益が見込め、一定の投資金額以下で買える銘柄を抽出すべく、以下のスクリーニングを行ってみました。

(1)東証グロース市場、または同スタンダード市場に上場

(2)3月決算銘柄

(3)株価(5/27終値)が3,000円未満

(4)時価総額(同)が100億円超~1,000億円未満

(5)24.3期まで3期連続で営業損益(前期比)が改善

(6)24.3期営業利益が1億円以上、かつ前年同期比で黒字転換、または20%超の増益

(7)25.3期会社計画営業利益が1億円以上、かつ前年同期比で10%超の増益

(8)取引所または日証金による信用規制・注意喚起銘柄を除く

図表の銘柄は、上記(1)~(8)の条件をすべて満たしています。掲載は25.3期会社計画営業増益率が大きい順です。単元株(100株)当たりの投資金額は30万円未満ですので、好業績(期待)銘柄に分散投資しつつ、中小型株市場の回復を待つというのも有効な投資戦略かもしれません。

【参考】 日経平均株価と東証グロース市場指数の推移

【参考】 5/21(火)~5/28(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄

■図表 中小型底入れは間近?連続増益期待の14銘柄

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄名  株価
(5/27終値)
24.3期
営業増益率

25.3期会社予想

営業増益率

2139 2139 2139 2139 中広 515 60.5% 97.3%
8207 8207 8207 8207 テンアライド 298 黒字転換 50.6%
9229 9229 9229 9229 サンウェルズ 2,555 143.3% 39.3%
7918 7918 7918 7918 ヴィア・ホールディングス 114 黒字転換 38.5%
1914 1914 1914 1914 日本基礎技術 577 29.9% 38.3%
5858 5858 5858 5858 STG 2,461 51.9% 26.8%
3598 3598 3598 3598 山喜 164 黒字転換 24.4%
4414 4414 4414 4414 フレクト 2,409 193.5% 21.3%
7047 7047 7047 7047 ポート 1,965 40.1% 20.7%
6837 6837 6837 6837 京写 409 61.0% 20.4%
4570 4570 4570 4570 免疫生物研究所 498 78.7% 15.1%
9221 9221 9221 9221 フルハシEPO 1,126 23.9% 13.5%
6819 6819 6819 6819 伊豆シャボテンリゾート 450 39.8% 12.2%
7191 7191 7191 7191 イントラスト 797 27.5% 11.9%
  • ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成
  • ※営業増益率は前期との比較
  • ※イントラストは23.3期まで非連結、24.3期以降は連結決算。24.3期(連結)の増益率は23.3期(非連結)の営業利益と単純比較

一部掲載銘柄を詳細に解説!

■フレクト(4414)~25.3期は過去最高売上・利益を予想も株価は調整中

★日足チャート(6ヵ月)

  • ※データは2024/5/29 (日足)10:00時点。
  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

★業績推移(百万円)

  • ※当社Webサイトの業績表示ツールをもとに、SBI証券が作成。

■大企業の「攻めのDX」を支援

「クラウドインテグレーションサービス」では、グローバルな顧客管理ツールであるセールスフォースや、アマゾンウェブサービスなど、様々なクラウドサービスを活用し、企業のDXを支援しています。新規&既存事業のデジタル変革をサービス企画からデザイン、マルチクラウド開発、運用までワンストップで提供することができます。

また「Cariot」では、車載デバイスやスマホアプリを用い、クルマのデータをリアルタイムで取得、可視化、活用できるクラウドサービスを提供しています。

「クラウドインテグレーションサービス」では、日本の大手企業に「攻めのDX」を提供しています。24.3期の売上高は69億円ですが、うち51.6億円が前年度、またはそれ以前に契約した大手企業の売上高成長によるものです。

27.3期に東証プライム上場を目指す

旺盛なDX需要を背景に業績は順調に拡大しています。24.3期は売上高が69億円(前期比30%増)となりました。売上高の95%は「クラウドインテグレーションサービス」で、残りは「Cariot」によるものです。

営業利益は7.5億円(同193%増)と過去最高でした。

「Cariot」は現状で先行投資期間となっており、それを除いた調整後営業利益は9.1億円(同109%増)となりました。

25.3期の会社計画は、売上高83.5億円(前期比20%増)、営業利益9.1億円(同21%)となっています。20.3期を起点に、25.3期(予想)まで売上高成長率は年30.5%の高い水準維持が見込まれます。

会社側は今後も年30%成長を計画しており、26.3期売上高「100億円以上」を確保し、27.3期に東証プライム市場上場を果たしたいとしています。

株価は3月高値3,525円からの下落率が38%近くとなり、テクニカル的には200日移動平均線を割り込むなど、かなり調整が進捗しつつあります。

■伊豆シャボテンリゾート (6819)~グループ年間来園者過去最高を記録!業績堅調で配当復活。さわれる動物園「アニタッチ」事業も拡大中

★週足チャート(5年)

  • ※データは2024/5/29 (週足)10:00時点。
  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

★業績推移(百万円)

  • ※当社Webサイトの業績表示ツールをもとに、SBI証券が作成。

■レジャー施設の運営を中心に、近年、さわれる動物園「アニタッチ」事業やホテル事業を開始

伊豆シャボテン動物公園を中核に、複数のレジャー施設を運営する企業です。レジャー事業が全売上高の7割を占めています(24.3期)。

伊豆シャボテン動物公園は1,500種類の世界各地のサボテンや多肉植物、140種類の動物がおり、放し飼いの動物が多数いるのが特徴です。距離感ゼロの体験が楽しめるアクティビティ動物園をうたっており、カピバラの露店風呂も元祖として有名です。

2021年から、天候にも影響を受けにくい室内型ふれあい動物施設アニタッチの全国展開を開始。横浜のみなとみらいを皮切りに、名古屋や群馬、静岡、お台場にオープンしています。

また、2023年にはグランピング施設などを運営する宿泊施設を運営する企業をグループ化し、ホテル事業にも進出しています。

昨年、創立初のグループ年間来園者数200万人を突破しました。

23年ぶりに配当復活!全事業が好調

24.3期は売上高46億円(前期比37%増)、営業利益9億円(同39%増)と増収増益。中核のレジャー事業での来園者数が増加した他、新規出店のあったアニタッチ事業、ホテル事業、全ての事業が業績に寄与した格好です。

好業績を背景に、23年ぶりとなる配当実施を発表しました。新たな配当方針では、株主資本配分率3.5%、1株あたり10円を下限の基準として掲げています。

■今年7月、東京に大型施設オープン予定

「アニタッチ」は今年7月下旬、東京ドームシティに出店予定です。従来と異なる大型店舗で、テイクアウトカフェが併設されます。

投資額が増える反面、広さや好立地さから他店以上の集客が見込まれる模様です。25.3期の業績にも貢献すると会社側は予想していますが、現在公表中の業績予想には織り込まれていません。影響額が判明次第、業績予想に反映させてゆくと述べています。

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