株価上昇のカギは決算!四半期で大幅増益の有望銘柄8選

投資情報部 鈴木 英之
2026/04/15

当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証グロース市場・スタンダード市場の中小型株を中心に、好業績が期待される銘柄や、投資家の皆様が気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
新興株ウィークリー
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株価上昇のカギは決算!四半期で大幅増益の有望銘柄8選
東京株式市場では、株価が戻り歩調です。4/15(水)も買いが先行し、日経平均株価は過去最高値となった2月末株価水準近辺まで上昇しています。中東情勢への不安が後退していることや米国株高などが背景です。
ただ、イスラエル・米国対イランの紛争に「解決」の目途が付いたわけではないようです。世界の目はホルムズ海峡に集まりがちですが、地中海東岸も重要です。イスラエルの北にレバノンが国境を接し、レバノンの南部をヒズボラ(イランの支援を受けたイスラム教シーア派武装組織)が実効支配しています。両者の間の紛争が「解決」することは難しく、あとはどこで当面の妥協を得るか否かにかかっています。地政学的リスクは、市場が「管理できた」と思ったときに波乱を呼び起こす可能性も残るので、引き続き一定の注意が必要です。
そうした中、東京株式市場では「決算発表シーズン」を迎えています。4月中旬までは、2月・5月・8月・11月を決算期末とする銘柄等の発表が続き、4/14(火)は180社が発表しました。4月下旬以降は3月決算企業を中心にさらに多くの決算発表が予定されていますが、まずは2月・5月・8月・11月決算企業等の業績をチェックしておきたいところです。今回の「新興株ウィークリー」では、4/13(月)までに決算発表を終えた銘柄から好決算銘柄を抽出すべくスクリーニングを行ってみました。
(1)東証スタンダード市場または同グロース市場に上場
(2)時価総額1,000億円未満
(3)4/13(月)時点の直近20営業日における1日当たり平均出来高が2万株以上
(4)2026/3/20~4/13に決算発表を終了
(5)直近四半期(3ヵ月)の営業利益が前年同期比で黒字転換、または10%以上の増益
(6)直近四半期累計の営業利益が前年同期比で黒字転換、または20%以上の増益
(7)信用規制・注意喚起銘柄を除外
図表に掲載した銘柄は、上記条件をすべて満たしています。掲載順は直近四半期累計営業利益の前年同期比増益率の高い順(ただし黒字転換優先)です。
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【銘柄一覧】株価上昇のカギは決算!四半期で大幅増益の有望銘柄8選
| 取引 | チャート | ポートフォリオ | コード | 銘柄名 | 株価 【4/14・円】 |
直近四半期 累計営業増益率 |
今期会社予想 営業増益率 |
| 5942 | 5942 | 5942 | 5942 | 日本フイルコン(11) | 614 | 黒字転換 | 34.7% |
| 4673 | 4673 | 4673 | 4673 | 川崎地質(11) | 5,890 | 1,186.5% | 50.4% |
| 6083 | 6083 | 6083 | 6083 | ERIホールディングス(5) | 4,080 | 276.5% | 120.0% |
| 2999 | 2999 | 2999 | 2999 | ホームポジション(8) | 577 | 128.8% | -11.2% |
| 3035 | 3035 | 3035 | 3035 | ケイティケイ(8/20) | 736 | 48.7% | 17.4% |
| 2408 | 2408 | 2408 | 2408 | KG情報(12/20) | 758 | 40.2% | 9.8% |
| 7068 | 7068 | 7068 | 7068 | フィードフォースグループ(5) | 521 | 26.6% | 28.9% |
| 4992 | 4992 | 4992 | 4992 | 北興化学工業(11) | 1,723 | 20.5% | 5.8% |
- ※Bloombergデータ、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
- ※銘柄横カッコ内の数字は決算月を示します。ケイティケイは8/20、KG情報は12/20が年度末です。
- ※「直近四半期累計」は以下の期間を指します。
5月決算:2026年5月期第3四半期累計(2025/6/1~2026/2/28)
8月決算:2026年8月期第2四半期累計(2025/9/1~2026/2/28、ただし8/20決算:2025/8/21~2026/2/20)
11月決算:2026年11月期第1四半期累計(2025/12/1~2026/2/28)
12/20決算:2026年12月期第1四半期(2025/12/21~2026/3/20)
一部掲載銘柄を詳細に解説!
■川崎地質(4673)~「アースドクター」として安全や防衛に貢献
◎地質調査を中心に展開する「アースドクター」
1943年に合弁会社「川崎試錐機(しすいき)製作所」として発足しました。1951年にボーリング工事・地質調査を目的として東京都中央区にて株式会社化されました。現在は建設工事に関連する地質調査、土質調査を中心に環境・防災・海洋調査業務等を行い、これらに関連する測量、建設計画、設計等の業務および工事を行っています。
調査等の対象としては「運輸施設、上下水道、情報通信」が売上高(2025年11月期)の51%を占めます。その他、発電所・海底資源他「エネルギー・資源」が21%、「治山・治水・農林・水産」が13%と続きます。販売先構成比(同)は国・官公庁・地方公共団体が62%で、民間その他が32%となります。2025年11月期は国土交通省向けが13.2%、防衛省向けが30.9%、「つがるオフショアエナジー」が13.1%でした。
このうち防衛省向けは、飛行場整備・施設建設に伴う地質・土質調査等であるとみられます。2025年11月期の全社売上高は127億円で前期比31.4億円増えましたが、防衛省向け売上高は25.9億円増えており、増収のけん引役となりました。また、「つがるオフショアエナジー」は東京電力や中部電力、東北電力も出資(間接出資含む)する風力発電企業です。
◎3月に業績見通しを大幅上方修正。株価も大幅高
同社は3/24付で2026年11月期の会社予想業績を上方修正しました。売上高については従来予想通り105億円(前期比17.4%減)の予想ですが、営業利益は4.5億円から10億円(前期比50.4%増)に大幅な修正となりました。2024年11月期に受注した案件につき「追加コストの発生リスク」が解消し、売上・利益を前倒しに計上できることになったことが要因です。これに合わせて年間予想1株配当金も80円から120円に上方修正されました。
株価は3/24取引時間中の上方修正を受け、同日から上昇基調となり、4/14に高値を更新しています。それでも予想PERは10倍以下、PBRは1倍未満にとどまっており、割安感が強い状態です。足元の高収益は一時的との懸念も強く、2027年11月期以降は反動減の懸念が残ります。
ただ、国土強靭化の国策に伴い、ビジネスチャンスは一定水準を維持しそうです。前期に防衛省向け売上高が30.9%に達したことで「防衛関連」の一面も意識されそうです。海洋調査で高い知見を有していることから、市場参加者の間には「レアアース関連」として扱う向きもあるようです。
■ERIホールディングス(6083)~建設物の評価・格付け・検査を担う中立機関
◎従業員の54%が一級建築士。建物・住宅・社会資本の安全を支える
ERIホールディングスは、建築物の評価・格付け・検査を担う中立機関です。社名はE(Evaluation:評価)、R(Rating:格付)、I(Inspection:検査)に由来しており、同社の事業内容を端的に表しています。
従業員の約54%が一級建築士(2025年5月末時点)で、全国に拠点を展開する民間企業としては業界唯一の存在です。長年にわたる実績に加え、専門人材の確保や法制度への対応が求められる点から、参入障壁が高いことが同社の強みといえます。
主力業務は「確認検査及び住宅性能評価関連事業」で、売上高の78.8%(2026年5月期第3四半期累計)を占めています。具体的には、建築基準法に基づく建築確認、中間検査、完了検査のほか、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく設計住宅性能評価、建設住宅性能評価などを実施しています。
このほか、「インフラストック及び環境関連事業」が売上高の19.8%(同)を占めています。建築物の法定点検や既存住宅状況調査に加え、社会資本分野における測量、地質調査、コンサルタント業務などを行っています。
◎ROEは21%と高水準。第3四半期発表後は下げ過ぎ?
2026年5月期第3四半期累計(2025年6月~2026年2月)の業績は、売上高176億円(前年同期比27.8%増)、営業利益34億円(同276.5%増)と大幅な増収・増益となりました。
「確認検査及び住宅性能評価関連事業」「インフラストック及び環境関連事業」ともに増収・増益を確保しています。
背景としては、法改正により構造審査や省エネ審査の件数が増加している点が挙げられます。また、インフラ維持管理分野では、多発する自然災害への対応を目的に「国土強靭化基本計画」に基づく公共事業予算が確保されており、同社にとって追い風となっています。
こうした環境を踏まえ、同社は同分野の事業領域拡大を目的に、2024年および2025年に2社を子会社化しました。その効果も寄与し、売上高の拡大が続いています。利益面でも、法改正を見据えた先行投資や体制整備の効果が顕在化しました。
2026年5月期の会社計画は、売上高240億円(前期比21.4%増)、営業利益45億円(同120%増)、経常利益45億円(同116.8%増)としています。期初計画では営業利益・経常利益ともに28億円でしたが、第2四半期決算発表時(2025年12月16日)に上方修正されました。また、予想1株配当も当初の70円から110円(前期は60円)へと引き上げられています。
株価は第2四半期決算発表時に上昇したものの、第3四半期決算発表後は好材料出尽くしとの見方から調整局面に入りました。ただし、ROEは21%と高水準であるにもかかわらず、予想PERは10.9倍(4月14日時点)まで低下しています。水準的には中間期の上方修正分がほぼ剥落した形で、足元の株価は下げ過ぎとの見方が強まる局面といえます。
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