【アメリカNOW!】サッカーワールドカップ関連銘柄:FOX、エアビー&ビー、ナイキ、ビザ、コンステレーションブランズ

【アメリカNOW!】サッカーワールドカップ関連銘柄:FOX、エアビー&ビー、ナイキ、ビザ、コンステレーションブランズ

投資情報部 榮 聡

2026/06/08

先週の米国株式市場は、週央にブロードコムの売上見通しが嫌気されて相場の流れが変わり、週末の強い雇用統計による金利上昇を受けてテクノロジー株を中心に下落となりました。今週の株価材料として、北米でのサッカーワールドカップ開催、米国とイランの停戦交渉、5月物価指標が注目されます。

今回はサッカーワールドカップの開催から恩恵が期待される銘柄として、フォックス A(FOXA)エアビー アンド ビー(ABNB)ナイキ B(NKE)ビザ A(V)コンステレーション ブランズ A(STZ)を選んでご紹介いたします。

図表1 S&P500指数のローソク足(日足、6ヵ月)

9週連続で上昇したあとだけに、利益確定売りが出やすい状況にあると見られます。いまのところ「基準線」(過去26日間の高値、安値の仲値)までの下げとなっていますが、材料の出方次第では、もう少し相場調整が続く可能性が高そうです。

※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成

図表2 業種別指数騰落率・個別銘柄騰落率

S&P500業種指数騰落 5日 1ヵ月 3ヵ月
エネルギー 2.5% 3.1% 1.5%
ヘルスケア 2.3% 6.4% 0.1%
不動産 1.5% 0.5% 4.2%
金融 1.3% 1.9% 3.5%
生活必需品 0.9% -2.1% -2.5%
資本財・サービス 0.6% 0.4% 2.5%
公益事業 -0.3% -1.2% -5.1%
素材 -1.2% -2.3% 0.6%
S&P500 -2.6% -0.2% 9.6%
コミュニケーションサービス -3.9% -6.5% 6.7%
情報技術 -5.4% 1.0% 24.2%
一般消費財・サービス -6.2% -5.9% 2.8%
騰落率上位(5日) 騰落率
メドトロニック 10.6%
ディア 7.6%
アボットラボラトリーズ 6.4%
ウェルズ・ファーゴ 5.7%
CVSヘルス 5.4%
騰落率下位(5日) 騰落率
クアルコム -14.0%
ブロードコム -13.7%
インテル -13.5%
パランティア・テクノロジーズ -13.4%
マイクロン・テクノロジー -11.0%

注:個別銘柄の騰落率上位、下位はS&P100指数が母集団です。銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

先週の米国株式市場

S&P500指数は週間で2.6%、ダウ平均は0.3%、ナスダック指数は4.7%の下落でした。S&P500指数は10週ぶりの下落です。

週の前半はコンピュテックス(台北開催のIT見本市)でのエヌビディア・フアンCEOの発言などが好感されてテクノロジー株が買われて堅調に推移しました。

しかし、週後半には米国とイランの停戦が不安定になったことに加え、ブロードコムの売上見通しが嫌気されるなどして流れが変わりました。さらに、6/5(金)には強い雇用統計で金利が上昇してAI関連銘柄への利益確定売りが嵩み、フィラデルフィア半導体株指数は10.3%の下落となって、相場を押し下げました。

ブロードコムの決算では、2-4月期実績の売上・EPS、5-7月期の売上ガイダンスとも市場予想を上回りましたが、5-7月期のAI半導体売上を160億ドルとして、172億ドルの市場予想を下回ったことが嫌気されました。同社はAI半導体の中心銘柄の一つであるため、AI関連銘柄への波及が大きくなりました。

経済指標では、4月求人数が762万件、5月非農業部門雇用者数が17.2万人と、いずれも市場予想を大きく上回り、労働市場の堅調を示しました。

業種指数では、原油価格の上昇を受けたエネルギーや年初来のパフォーマンスが劣後しているヘルスケア、不動産、金融などが上昇しました。一方、テクノロジー株の比重が大きい一般消費財・サービス、情報技術、コミュニケーションサービスなどが下落しました。

個別で上昇トップのメドトロニック(MDT)は、2027年4月の予想EPSが市場予想を下回りましたが、関税引き上げの影響を織り込んでいるということで、決算発表後に株価は上昇しました。ディアー(DE)は、トランプ政権が農業機械の関税を25%から15%に引き下げるとしたことが好感されました。

今週の米国株式市場

相場上昇をけん引してきた半導体株が不安定となっていることから、テクノロジー株を中心に調整が続く可能性が高そうです。相場調整の背景として、相場を押し上げてきた四半期決算発表が一巡していること、株式の需給面で懸念材料があること、S&P500指数は年初来からの下落幅の「倍返し」を実現してテクニカル的に達成感が出やすいこと、などが考えられます。

今週の株価材料として、北米でのサッカーワールドカップ開催、米国とイランの停戦交渉、5月物価指標が注目されます。

今回のサッカーワールドカップは、規模が拡大していますので、社会的な影響は従来よりも大きくなる可能性があります。ワールドカップ開催中の株式市場は、世界的に取引高が減少して流動性が低下する傾向があり、材料によっては株価変動が大きくなる可能性に注意が必要です。

米国とイランの停戦交渉では、イランの核開発問題が障害となって停滞しています。双方から散発的な軍事行動も起こっており、予断を許しません。引き続き注視する必要がありそうです。

6/10(水)の5月消費者物価指数は、総合指数が前年比+4.2%の予想(前月は同+3.8%)、コア指数が同+3.0%の予想(前月は同+2.8%)、6/11(木)の5月生産者物価指数は、総合指数が前年比+6.8%の予想(前月は同+6.0%)、コア指数が同+5.3%の予想(前月は同+5.2%)で、いずれも前月から伸びが高まる見込みです。

経済指標では上記のほか、6/9(火)に5月中古住宅販売件数(前月比+0.9%の予想)、6/12(金)に6月ミシガン大学消費者信頼感速報値(前月の44.8から46.0に改善の予想)などの発表が予定されています。

企業イベントでは、オラクル、アドビ、レナーなどの決算発表が予定されています。

今週の5銘柄

サッカーの大会「FIFAワールドカップ2026」は、6/11(木)~7/19(金)に米国、カナダ、メキシコの3ヵ国共催で開催されます。

全世界のテレビ延べ視聴者数は310億人を超えるとされる、「五輪」に並ぶ最大級のスポーツイベントです。さらに、今回は史上最多の48ヵ国(従来は32ヵ国)が参加して、全104試合(従来64試合)が行われ、従来よりもイベントの規模が大きくなっています。

同イベントから恩恵が期待される銘柄として、テレビ放送のフォックス A(FOXA)宿泊施設仲介のエアビー アンド ビー(ABNB)スポーツグッズのナイキ B(NKE)クレジットカード決済のビザ A(V)酒類メーカーのコンステレーション ブランズ A(STZ)を選んでご紹介いたします。

図表3 今週の5銘柄の投資指標

注:予想PERは今期予想EPSに基づいて計算しています。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

今週の注目銘柄

取引 チャート 銘柄 株価
(6/5)
予想PER
(倍)
ポイント
買付チャートフォックス A(FOXA)66.89ドル11.8

【英語放送の独占生中継権を保有】

・「FOXニュース」「FOXスポーツ」などを展開するメディア企業。「21世紀FOX」など映画事業は売却しています。ニュースとスポーツに特化して、巨額の投資が必要なストリーミングでは競争を避け、保守的な経営を行っていると言えるでしょう。

・今回のワールドカップでは、英語放送における全104試合の独占生中継権を保有しています。ワールドカップの広告収入は約650百万ドルと見込まれ、権利獲得費用は485百万ドルのため、即座に利益にポジティブに効く見込みです。

買付チャートエアビー アンド ビー(ABNB)133.54ドル26.2

【民泊仲介でオフィシャルパートナー】

・民泊仲介アプリの世界的パイオニアであり、FIFAのオフィシャルパートナーです。今大会は米国、カナダ、メキシコの16都市で開催されるため、同プラットフォームを介した予約の急拡大が見込まれます。

・2024年のパリ五輪が良い前例になるとすれば、ワールドカップによる需要拡大も大きいと期待されます。1-3月期決算では、中東情勢にもかかわらず旅行需要は好調で、通期の売上見通しを引き上げました。

買付チャートナイキ B(NKE)42.98ドル23.2

【有力国に公式ユニフォームを提供】

・スポーツ用品の世界最大手。米国やカナダ、ブラジルなど出場有力国のナショナルチームへ公式ユニフォームを提供しており、大会期間中の関連アパレルやシューズの売上増加が期待されます。

・米国内では過剰在庫の整理が進行中で、新製品と新たなパートナーシップによってシェアを回復する余地を作りつつあります。一方、中国では販売減少を止めるために、より明確な戦略遂行が必要となっているようです。

買付チャートビザ A(V)323.57ドル24.6

【FIFAのオフィシャルパートナー】

・クレジットカード決済の世界最大手で、FIFAのオフィシャルパートナーです。現地での試合観戦チケットの決済やスタジアム内での独占的なキャッシュレス決済パートナーとなっています。

・1-3月期決算は、売上が前年同期比17%増、EPSが同20%増、それぞれ市場予想を5%、6%上回って好調でした。決済額が前年同期比9%増と堅調だったうえ、その他収入が同41%増と全体を押し上げています。

買付チャートコンステレーション ブランズ A(STZ)140.91ドル11.9

【米ビール販売で首位級】

・酒類大手。起源はワインですが、2013年にメキシコ産ビール「コロナ」の北米販売権を取得して、ビールが売上の90%以上を占めます。「モデロ エスペシャル」は米ビール販売でトップ級です。

・ワールドカップ期間中はビールの消費が拡大することが期待されます。ただし、米国のアルコール市場は、消費者の節約志向や合法大麻や肥満治療薬の利用の広がりから下押し圧力を受けていると見られます。

注:予想PERはBloomberg集計のコンセンサス予想EPSによります。使用した予想EPSの決算期はフォックスが2027年6月期、エアビーアンドビーが2026年12月期、ナイキが2027年5月期、ビザが2026年9月期、コンステレーションブランズが2027年2月期です。
※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成

主要イベントの予定

  経済指標・イベント 企業決算・イベント
8(月) ・NY連銀1年インフレ期待(5月)  
9(火) ・NFIB中小企業楽観指数(5月)
・米中古住宅販売件数(5月)
・米3年国債入札
 
10(水) ・米消費者物価指数(5月)
・米10年国債入札
オラクル
11(木) ・FIFAワールドカップ(カナダ、メキシコと共催、7月19日まで)
・ECB主要政策金利
・米新規失業保険申請件数(6月6日に終わる週)
・米生産者物価指数(5月)
・米30年国債入札
アドビ、レナー
12(金) ・ミシガン大学消費者信頼感(6月、速報値)  
14(日) ・G7サミット(フランス、エヴィアン 16日まで)  
15(月) ・中国鉱工業生産・小売売上高(5月)
・NY連銀製造業景気指数(6月)
・米鉱工業生産(5月)
・NAHB住宅市場指数(6月)
 
16(火) ・米輸入物価指数(5月)
・米住宅着工・建設許可件数(5月)
 
17(水) ・米小売売上高(5月)
・米中古住宅販売成約(5月)
・FOMC政策金利
 
18(木) ・米新規失業保険申請件数(6月13日に終わる週)
・フィラデルフィア連銀製造業景気指数(6月)
アクセンチュア
19(金) 米国市場休場(ジューンティーンス)  

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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