石破首相辞任と株式市場

投資情報部 鈴木 英之

2025/09/08

9/8(月)の東京株式市場では日経平均株価が3営業日続伸(午前時点)となり、午前中の取引時間に、8/18(月)に付けた過去最高値43,714円(終値ベース)を上回りました。

9/7(日)に石破首相が内閣総理大臣・自民党総裁からの辞任を表明したことが要因とみられます。石破首相は市場では、財政規律派として認識されており、同氏の辞任や野党との協調進展観測から、積極財政路線が強まるとの思惑が強まっています。

市場の関心は当面「次の自民党総裁・内閣総理大臣」は誰になるのかという点に集まってくるとみられます。現時点では、20249月に実施された自民党総裁選挙に立候補した候補者の多くが再び、次期総裁選挙に臨んでくると予想されます。

ご参考までに前回総裁選挙の立候補者(石破首相を除く)は、高市早苗、小林鷹之、林芳正、小泉進次郎、上川陽子、加藤勝信、河野太郎、茂木敏充の各氏となっています。

市場では、高市氏、小泉氏を有力視しているようです。うち、高市氏については金融緩和、積極財政、防衛強化等が政策の特徴で、小泉氏は構造改革、規制緩和重視とみられます。東京株式市場では、防衛関連株や日経平均への寄与度が大きい値がさ株の上昇が目立ち、金融緩和への回帰を警戒して銀行株が軟調に推移しており、ゆるやかな「高市トレード」が垣間見られる現状です。

今後はどうなるでしょうか。日経平均株価が過去最高値を更新して上昇する場合、予想PER18倍を超えてくる計算です。過去10年の日経平均株価の推移(コロナ禍の特殊な時期とみられる2020年~21年を除く)をみると、PER18倍台以上で推移した例はありません。当面は強弱感が対立し、株価が乱高下する展開に注意したいところです。

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