ノーベル生理学・医学賞で日本人受賞!関連銘柄を探る

投資情報部 鈴木 英之

2025/10/07

2025年のノーベル生理学・医学賞を受賞したのは、日本の免疫学者・坂口志文さんです。彼が見つけたのは、私たちの体の中で免疫の暴走を止める「制御性T細胞(Treg)」という特別な細胞。これは、免疫がウイルスや細菌を攻撃するときに、必要以上に攻撃しないようにブレーキをかける役割を持っています。

たとえば、免疫が強すぎると、自分の体を間違って攻撃してしまう「自己免疫疾患」になったり、移植した臓器を拒絶してしまったりします。坂口さんの発見は、こうした病気を防ぐための「免疫のバランスをとる仕組み」を世界で初めて明らかにしたもので、医学の未来を変えるほどの大きな成果です。

この発見は、病気の治療法や新しい薬の開発にもつながるため、関連する企業にも注目が集まっています。坂口さんの研究と関係が深い、または応用が期待される日本の上場企業は以下の通り(コード番号順)です。

なお、以下のデータは客観的データを提供する目的で作成されており、個別銘柄の推奨を意図するものではありません。各種報道・会社資料等よりTreg細胞や免疫療法等に関連があるとみられる銘柄です。

◇協和キリン(4151

 →「がん免疫療法における可能性」を探る発表の中でTreg細胞への作用が確認された物質の紹介が掲載されています。

◇ 中外製薬(4519

 → 坂口さんが関わるベンチャー「レグセル」に出資している大手製薬会社です。坂口さんとTregを使った治療を一緒に進めています。

◇ 小野薬品工業(4528

 → 2023年にTreg細胞を誘導・増殖されるようデザインされたたんぱく質を米国企業から獲得しています。

◇ 免疫生物研究所(4570

 → 免疫に関する研究をしている会社です。炎症・自己免疫に関する研究を行っています。

◇ ブライトパス・バイオ(4594

 → 開発中の抗体医薬に関する記述の中でTreg細胞の記述があります。

坂口さんの発見は、「免疫の暴走を止めるブレーキ役」を見つけたことで、世界中の医療に新しい道を開きました。そして、その発見を活かそうとする企業が、これからの医療や投資の世界でも注目されていくでしょう。

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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