2023年度上期のパフォーマンス
運用を開始した2023年7月19日から2023年9月末の期間における匠ラップのパフォーマンスは-1.67%(※1,3)となり、参考とする合成指数(※2,3)との比較では-0.81%(※3)となりました。 以下の折れ線グラフは「匠ラップ(※1)(赤色線)」「合成指数(※2)(青色線)」の比較グラフで、開始点は2023年7月19日です。※合成指数の値は運用にかかる費用等を考慮していません。
運用実績は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
匠ラップは、オールウェザー戦略の考えを取り入れ、株式60%、債券40%の資産配分を参考としながら、事前想定リスク年率10%程度でリターンの最大化を目指し、資産配分を決定します。本グラフでは、匠ラップの運用戦略に基づく資産配分の決定がどれだけパフォーマンスに寄与しているかを示すために、前述の資産配分の参考値に基づきFOLIOが作成した合成指数(※2)を用いて、パフォーマンスの比較を行っています。
リバランスと「匠の判断」を振り返る
匠ラップは、運用を開始した2023年7月19日から2023年9月末までの期間において、計2回のリバランスを行いましたが、将来の相場見通しを踏まえ各回とも大きな投資配分の変更は行いませんでした。同期間においては、以下のような「匠の判断」を統合した結果、短中期的なリスクオフ局面を視野に入れつつ極端な投資配分にはせず、匠ラップの運用戦略において参考とする株式60%、債券40%と同程度のリスク水準で運用を行いました。- 定量的な分析による長期目線での戦略
- 金融市場の景気期待について、7月には中立的な見方をしていましたが、8月以降は上昇に備えるべき局面と弱く示唆されました。
- 市場のインフレ期待について、7月には若干剥落するような局面としていましたが、8月以降は中立と判定されました。
- 定性的な分析による短中期目線での戦略
- 実体経済の動向について、市場ではソフトランディング(緩やかな景気減速から安定成長への移行)への期待が高まっていることは認識しつつ、欧米での金融引き締めや家計の過剰貯蓄などのコロナ禍以降の経済を支えたと見られるプラス効果の剥落などにより、悪化が進行すると想定していました。
- 金融環境の動向について、金融当局者がインフレの抑制に向けて一段の政策引き締めが必要との認識を示している一方で、インフレ率をさらに押し上げる材料は乏しく、今後加速する可能性は低いとの見方から、欧米各国の金融引き締めは様子見のフェーズに入り、今後徐々に債券市場のボラティリティ(市場変動性)が落ち着きを取り戻していくことを想定していました。
2023年8月の投資配分と月間パフォーマンス
2023年8月の匠ラップは、為替ヘッジを行う資産(「外国債券(国債型)」)や日本国内に投資を行う資産の下落がマイナスに影響しましたが、月間で最も下落した「日本株」の保有を低位にしていたため、その影響を比較的抑えることができました。また円安ドル高が進行したこと等を背景に相対的に上昇幅が大きかった「世界株(グロース)」を比較的多く保有していたことなどがプラスに寄与して、合成指数と比較して+0.19%となりました。(※3,4,5)全体としては、株式60%、債券40%と同程程度のリスク水準での運用を行った一方で、主に以下2点を背景に「合成指数」を超過するリターンを獲得できたものと考えています。- 「匠」の運用判断に基づき、投資環境の変化に合わせて投資配分の最適化を目指していること
- 「匠」の戦略が詰まったアクティブファンドを活用(≠インデックスファンド)し、市場平均を上回るリターンの獲得を目指していること
※1 匠ラップの運用実績について 2023年7月19日(サービスリリースした7月15日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの最初の買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、匠ラップに投資していた場合の運用実績です。 投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用が考慮されており、分配金は当該ファンドに再投資したものと仮定しています。)をもとに、「(計算期間終了日基準価額/計算期間開始日基準価額)-1」で計算したものを%表示しています。リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定し、運用手数料を年率0.77%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。(※3)
※2 合成指数の推移について 「合成指数」のシミュレーションにあたっては、匠ラップが参考とする資産配分である株式60%、債券40%の割合でMSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)とFTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジあり・円換算ベース)を合成して計算しています。投資対象ファンドの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、合成指数の計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。(※3)
※3 運用実績又は運用シミュレーションの計算方法について 本文およびグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。表示期間における、匠ラップの運用実績と合成指数のシミュレーションの比較においては、小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。
※4 匠の運用の好事例のみを示しており、市場動向等によっては上記のような運用ができない場合があります。毎月の運用実績は、匠ラップウェブサイトにてマンスリーレポートをご確認ください。
※5 2023年8月の運用実績等および投資対象ファンドの騰落率については、それぞれ前月末の値を0として当月末までを対象期間として計算しています。「(当月末の評価額(基準価額)/前月末の評価額(基準価額)-1」で計算を行い%表示をしています。計算根拠については、※1,2,3をご参照ください。
市場動向を振り返る
<7月>株式市場は米国を中心に各国でインフレの鈍化が観測された結果、米利上げの長期化懸念が後退したこと等を背景に株式市場に安心感が広がったことで、主要各国の相場は概ね堅調に推移しました。<8月>株式市場は、米財政悪化懸念による米国の長期金利の上昇や、中国の景気が先行き不透明であったこと等が嫌気され上旬から下落基調となりました。下旬にはパウエルFRB議長のジャクソンホール会議での講演から、今の利上げサイクルの終了期待が高まったこと等で反発しましたが、月間を通しては振るわない展開でした。<9月>株式市場は、米国による金融引き締めの長期化の見通しが意識され長期金利が上昇した結果、欧米を中心に下落基調となりました。為替は米国の長期金利上昇を受けて日米の金利差拡大が意識される中で円安・ドル高が加速しました。SBIラップで特色あるコースを「併せ持ち」
SBIラップでは、2023年7月15日より提供を開始した業界大手の資産運用会社である野村アセットマネジメントの投資助言による投資一任サービス「SBI ラップ 匠の運用コース」(「匠ラップ」)だけではなく、AI 運用ノウハウを活用した「SBIラップ AI投資コース」(以下「AIラップ」といいます)もご提供しています。SBIラップでは、「匠ラップ」と「AIラップ」の2つの特色ある運用コースから、ご興味や目的に合わせて選択いただけるだけでなく、両コースを同時に組み合わせて利用する「併せ持ち」ができるのも大きな特徴です。もっと便利に、わかりやすく SBIラップ
SBIラップでは皆様からのご要望にお応えし、2023年7月15日から、サービス・機能の改善がを行っております。具体的には次の3点の対応を行っており、以下のコラムで詳しくご説明しています。- 積立投資の最低金額を1,000円に引き下げ、さらに新規拠出完了前でも設定可能に
- ラップサマリー画面に「通算損益」の表示を追加
- 各種通知機能を強化
■本資料について
・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、匠ラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。
・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。
■株式会社SBI証券
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会
■株式会社FOLIO
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会