NISA使いきり!20万円未満で買える「12月優待銘柄」

NISA使いきり!20万円未満で買える「12月優待銘柄」

投資情報部 鈴木英之/栗本奈緒実

2024/12/06

NISA使いきり!20万円未満で買える「12月優待銘柄」

東京株式市場では日経平均株価がおおむね38,000~40,000円のボックス圏で推移しています。米国では、トランプ氏の減税・規制緩和への期待が続く一方、経済の強さとインフレ圧力の後退が同居し、主要株価指数が軒並み過去最高値を更新しています。ただ、日本株については、企業業績が踊り場を迎えているうえ、トランプ氏の関税政策が消化難となり、やや方向感に欠ける展開が続いています。

そうした中、株式市場は12月相場入りとなりました。「年末ラリー」に期待したい所ですが、年明け1/20(月)のトランプ氏大統領就任に向け、神経質な展開になる可能性もありそうです。もっとも、12月は、3月ほどではないものの、決算期末を迎える銘柄が多く、下旬に配当や株主優待の権利が確定する銘柄が多々あります。配当や株主優待を享受しつつ、中長期的スタンスで臨みたい投資家であれば、配当や株主優待について、チェックした方が良い月と言えそうです。

そこで、今回の「日本株投資戦略」では、12月に権利確定が予定されている銘柄について、ご紹介します。

スクリーニング条件は以下の通りです。

(1)東証上場銘柄

(2)12月に株主優待の権利確定を予定している銘柄

(3)株主優待の権利を確定するのに必要な最低投資金額が20万円未満

(4)経常利益について

・前期が1億円以上の黒字

・今期会社予想が1億円以上の黒字。ただし、前期比20%超の減益(赤字転落を含む)は除く

(5)前期・今期会社予想純利益が黒字

(6)株主優待の内容がクオカード等の金券以外で実施

(7)取引所または日証金による信用規制・注意喚起銘柄を除く

(8)12/2(月)まで過去25営業日の1営業日当たり平均出来高が2万株以上

すべての条件を満たす銘柄をSBI証券株主優待検索ページで、閲覧回数の多い順に並べたものが下の図表です。

なお、「12月に権利が確定する株主優待銘柄」のほとんどが12/26(木)を権利付最終日としています。この場合、12/27(金)の権利落ち日以降に買い付けができても、配当および株主優待の権利を確保することはできませんので、ご注意ください。

また、権利付最終日に優待実施銘柄を買い、権利落ち日に売ることで、効率良く株主優待の権利獲得を考える投資家の方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここで注意すべき点は、買い付ける時の株価が予想外に高くなったり、売る時の株価が予想外に安くなったりなど、相当額の売却損がでてしまうケースです。配当取りも同様で、権利落ち日には配当実施分だけ株価が下がることが多くなっています。ノーコスト・ノーリスクで株主優待や配当を享受することは難しいでしょう。

それでも、コストやリスクを軽減して、株主優待の権利を確保する方法はあります。ひとつは、複数銘柄に投資をし、リスク分散を図る方法です。今回は、株主優待の権利確定に必要な最低金額を20万円(→スクリーニング条件に追加)としましたので、資金100万円でも、最低5銘柄以上投資可能ですから、ある程度の分散投資ができる計算です。

もうひとつは「つなぎ売り」を活用した取引です。「つなぎ売り」で株主優待をお得に活用する方法については、SBI証券のWebページでご紹介していますので、ご参考ください。ただ、「つなぎ売り」をした場合、信用取引の「売り」により、配当調整金を支払う必要が出て、実質的に配当を受け取れなくなるなど、重要な注意点*(下記脚注の詳細参照)もあります。メリットとデメリットを十分理解した上でのご利用をお願い申し上げます。

*重要な注意点 ~つなぎ売りを利用した場合の「配当金(現物と信用)受け払いの差額」~

※権利付き最終日の大引け時点でつなぎ売りをしている場合、現物については税金が差し引かれた配当金(配当金の約80%)を受取り、一般信用売り建玉については配当落ち調整(配当金の100%)金をお支払いいただきます。したがいまして、配当金の約20%の差額をお客さまにご負担いただくことになります。

※現物株式の配当金は、源泉税(20.315%)が差し引かれた金額で支払われます。

※一般信用売り取引の場合は、配当落ち調整金として配当金の100%をお支払いいただきます。

※権利付き最終売買日と権利落ち日をまたいで信用売建玉がある場合、権利落ち日に予想配当金相当額(予定配当調整金)をあらかじめ委託保証金現金から拘束させていただき、配当金が確定後に拘束金から支払いを行います。信用売建玉に対する支払予定配当金相当額合計(予定配当調整金合計)は、「口座管理」>「信用建余力」>「建余力・追加保証金」の「増担保・配当調整金」に表示させていただいております。

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■図表 NISA使いきり!20万円未満で買える「12月優待銘柄」

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄名 信用取引 終値(円)
【12/2】
優待獲得最低株数での優待内容の概要
3416 3416 3416 3416 ピクスタ - 1,351 自社運営出張撮影サービス5,000円割引クーポン1枚
9160 9160 9160 9160 ノバレーゼ - 367 2,000円相当の食品、飲食優待券(20%割引)2枚
6078 6078 6078 6078 バリューHR 制度 1,932 6,000円相当の自社カフェテリアプラン年会費無料、自社カフェテリアポイント付与 2,500ポイント
4820 4820 4820 4820 イーエムシステムズ 一般、制度 724 (最低200株)1,000円相当の商品
※100株以上を1年以上継続保有した株主のみに贈呈
8202 8202 8202 8202 ラオックスホールディングス 制度 189 日用品・食品等と交換可能な株主優待ポイントを1,000ポイント
3001 3001 3001 3001 片倉工業 一般、制度 1,992 自社グループ製品等、自社オンラインショップ「片倉の国産はちみつ専門店」10%割引クーポン券
2418 2418 2418 2418 ツカダ・グローバルホールディング 一般、制度 444 自社グループ運営施設飲食・宿泊・施術等割引券2枚
4927 4927 4927 4927 ポーラ・オルビスホールディングス 一般、制度 1,382 株主優待カタログ掲載商品(自社グループ関連商品)と交換可能な15ポイント
6498 6498 6498 6498 キッツ 一般、制度 1,111 グループ会社優待券1冊
4680 4680 4680 4680 ラウンドワン 一般、制度 1,079 500円の割引券、「健康ボウリング教室・レッスン」優待券1枚
  • ※会社公表データ、SBI証券株主優待検索ページを参考にSBI証券が作成。
  • ※「優待獲得最低株数での優待内容の概要」は、優待獲得最低株数を保有時の株主優待の内容についてその概要を示しており、すべてを示していないこともありますので、ご注意ください。また、保有株数により、株主優待の内容が異なることもありますので、ご注意ください。

一部掲載銘柄を解説!

■ピクスタ(3416

PIXTA(画像・音楽・動画の素材サイト)、PIXTAオンデマンド(プロカメラマンを簡単手配、fotowa(自然でオシャレな出張撮影)という3つのクリエイティブプラットフォームを運営しています。11/11(月)に24.12期3Q決算を発表。通期会社計画営業利益が1.6億円上方修正され5億円(前期比49%増)となりました。

12/26時点で100株以上保有の株主は、「fotowa(フォトワ)」という当社のプロカメラマンによる家族向け出張撮影サービスの5,000円割引クーポンが貰えます。保有する株式が1単元(100株)増えるごとに同クーポンが1枚増え、上限10枚です。1回の予約につき1枚のクーポンのみが使用可能となっています。同サービスの料金は税抜きで平日19,800円、土日祝が23,800円です。すべてデータ納品になりますが、75枚以上の写真を受け取ることができます。なお、fotowaギフト、ママ割3回パック、フォトブックはクーポンの対象外となりますのでご注意ください。

■バリューHR(6078

自社開発の健康管理プラットフォームである「バリューカフェテリア」の運営が主力事業。個人は年会費6,600円(入会特典あり)を支払い、健康管理メニューにとどまらず、旅行やエンタメやレジャーのチケット、スポーツクラブ利用券など150種類のサービスを受けることができます。24.12期は売上高81.6億円(前期比15%増)、営業利益14.3億円(同3%増)が会社計画です。前期に続き15%程度の売上成長が目標になっています。ただ、先行投資としてシステム開発、体制強化を行っており、24期1~3Q累計では前年同期比20%の減益となっています。

株主還元として配当(配当性向50%メド)と株主優待を実施しています。配当については上場以来12期連続で増配しており、24.12期は1株25円(前期は24円)の計画です。株主優待については100株以上の株式保有で年会費6,600円(税込)が無料となります。また、1ポイント1円換算のカフェテリアポイントが保有株数、保有期間に応じて贈呈(以下詳細)されます。

100株以上200株未満・・・1年未満2,500ポイント、1年以上3,500ポイント、3年以上5,000ポイント

200株以上300株未満・・・1年未満5,000ポイント、1年以上7,500ポイント、3年以上10,000ポイント

300株以上500株未満・・・1年未満7,500ポイント、1年以上10,000ポイント、3年以上12,500ポイント

500株以上1,000株未満・・・1年以上10,000ポイント、1年以上12,500ポイント、3年以上15,000ポイント

1,000株以上2,000株未満・・・1年以上15,000ポイント、1年以上17,000ポイント、3年以上20,000ポイント

2,000株以上・・1年以上30,000ポイント、1年以上32,000ポイント、3年以上35,000ポイント

■ラオックスホールディングス (8202

家電量販が祖業ですが、免税店や越境EC等で事業を拡大。コロナによるインバウンド需要減少を契機に、国内事業にも注力し始めました。2018年に「サラダ館」等のギフトショップやサイトを運営するシャンディ、2023年に高級セレクトショップ「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」を運営するバーニーズジャパンを子会社化するなど、積極的にM&Aを行う会社です。売上高構成比(23.12期)は、リアル店舗とECの展開するギフト販売が68%、インバウンドが6%、アパレル洋品雑貨が17%、その他が10%です。

株主優待は毎年12月末を基準に実施。以下の通り、保有株式数に応じて、商品と交換可能なポイントが付与されます。洗剤や菓子折りをはじめ、高ポイントのコースでは、高級ブランドの食器などが、過去の対象商品でした。

(※専用の株主優待商品ウェブサイトにて、申し込みが必要)

▹ 100株以上300株未満  1,000ポイント   ▹ 300株以上500株未満  2,000ポイント

▹ 500株以上1,000株未満  3,000ポイント  ▹ 1,000株以上      5,000ポイント

■片倉工業(3001) 

製糸が祖業で、富岡製糸場の運営していた企業です。生糸の製造から派生し、現在の進出分野は多岐に亘ります。製紙工場の管理や跡地利用から不動産事業(23.12期の売上高構成比27%)、養蚕関連研究から医薬品事業(同33%)、繰糸機製造から機械関連事業(同15%)、生糸製造から繊維事業(同19%)、といった流れを汲んでいます。

11/11(月)に株主還元方針の変更を発表。総還元性向を従来の30%から60%に上方修正しました。それに伴い、今期(24.12期)の期末配当は従来の20円(前期とも同額)→50円への増配が実施される見通しです。

保有株数に応じて、以下から商品が1点選べます。しかし、3年以上の長期ホルダーに対しては、優待品の中から保有株式数に応じて2点選択可能です(同一品も選択可)。

▹ 100株以上1,000株未満 

国産はちみつ180g 1個、肌着〈紳士 or 婦人〉、コクーンシティ優待券1,000円分、富岡製糸場への寄付1,000円分

▹ 1,000株以上3,000株未満 

国産はちみつ180g 2個、肌着〈紳士 or 婦人〉とソックス、コクーンシティ優待券2,000円分、富岡製糸場への寄付2,000円分

▹ 3,000株以上 

国産はちみつ180g 3個、肌着〈紳士 or 婦人〉×2点とソックス×2点、コクーンシティ優待券4,000円分、富岡製糸場への寄付4,000円分

国産はちみつは、『あかしあ はちみつ 180g 長野県産|無添加・非加熱・生はちみつ』が1,620円で販売されています(12/5時点、同社ECサイト。株主優待では、はちみつの味の選択は不可)。さらに、100株以上保有する株主全員にオンラインショップ「片倉の国産はちみつ専門店」で利用できる10%OFFクーポンが付与されます。

【ご参考】 QUOカード等の金券などを株主優待として実施予定の銘柄

ご参考までに、今回のスクリーニング条件(6)以外を満たした銘柄は、下記の通りです。株主優待の内容がクオカード等の金券などで実施される予定です。

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