日経平均が最高値!四半期大幅増益7銘柄

投資情報部 鈴木英之
2026/04/17

当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証プライム市場を中心に好業績が期待される銘柄・株主優待特集など、気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
日本株投資戦略
※YouTubeに遷移します。
日経平均が最高値!四半期大幅増益7銘柄
東京株式市場が上昇基調です。日経平均株価の4/16(木)終値は59,518円(前日比1,384円高)となり、2/27(金)に記録した過去最高値(終値ベース)58,850円を上回りました。中東情勢への不安が後退する中、米国株がハイテク株主導で上昇し、日本株も半導体や電線等の値がさ株中心に上昇しました。
日米ともに株価は「停戦」を前提にしたかのような力強い値動きになっています。ただ、日経平均株価は25日移動平均線からの乖離率が4/16終値時点で9.5%に達し「過熱ライン」とされる7~8%を超過しています。上昇相場のけん引役であったAI・半導体関連銘柄にも利益確定売りが目立ちつつあるように見受けられます。当面は、株式相場の乱高下に注意したいところです。
そうした中、2月・5月・8月・11月を決算期末とする銘柄の決算(四半期決算・本決算)発表は、4月15日(水)までにほぼ一巡しました。 一方、今後は5月中旬にかけて、3月・6月・9月・12月を決算期末とする銘柄(以下「3月決算等の銘柄」)の決算発表が続く予定です。このため、3月決算等の銘柄については、決算発表に加え、業績に関する観測報道なども増加し、株価変動リスクが高まる局面となることが見込まれます。したがって、投資判断にあたっては一層の注意が必要です。
これに対し、2月・5月・8月・11月を決算期末とする銘柄については、決算発表の終了により、会社側から業績予想が修正される機会は相対的に減少します。もっとも、好決算銘柄を中心にアナリスト等による取材が進むことで、レーティングや目標株価の変更が行われやすい時期に入る点には留意が必要です。
そこで、今回の「日本株投資戦略」では、決算発表が終わって間もない2月・5月・8月・11月を決算期末とする銘柄から好決算銘柄を抽出すべく、以下のスクリーニングを行ってみました。
(1)東証プライム市場に上場
(2)予想EPSを公表しているアナリストが2名以上
(3)直近四半期(2025年12月~2026年2月期)決算について下記の全条件を満たしている
・決算を発表済み
・純利益が事前の市場予想(Bloombergコンセンサス)を超過
・純利益が前年同期比10%超の増益
・営業利益が前年同期比で増益
(4)2月決算以外の銘柄の場合、今期会社予想純利益が下方修正されていない
(5)市場予想純利益(Bloombergコンセンサス)が今期・来期ともに前期比10%超の増益予想
(6)取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く
掲載銘柄は上記条件をすべて満たしています。掲載の順番は、直近四半期の純増益率の高い順とします。
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【銘柄一覧】日経平均が最高値!四半期大幅増益7銘柄
| 取引 | チャ┃ト | ポート フォリオ |
コード | 銘柄名 | 株価 (4/16・円) |
直近四半期 純増益率 |
今期予想 純増益率 |
来期予想 純増益率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 8267 | 8267 | 8267 | 8267 | イオン(2) | 1,762.5 | 88.1% | 18.0% | 21.2% |
| 4413 | 4413 | 4413 | 4413 | ボードルア(2) | 2,110 | 38.9% | 23.6% | 33.4% |
| 6532 | 6532 | 6532 | 6532 | ベイカレント(2) | 5,300 | 23.4% | 20.1% | 22.1% |
| 3093 | 3093 | 3093 | 3093 | トレジャー・ファクトリー(2) | 1,744 | 23.0% | 10.5% | 11.8% |
| 7453 | 7453 | 7453 | 7453 | 良品計画(8) | 4,016 | 22.3% | 21.9% | 10.6% |
| 7085 | 7085 | 7085 | 7085 | カーブスホールディングス(8) | 890 | 20.6% | 13.1% | 11.5% |
| 9983 | 9983 | 9983 | 9983 | ファーストリテイリング(8) | 74,840 | 16.4% | 10.2% | 10.6% |
- ※会社公表データ、Bloombergデータ等をもとにSBI証券が作成。
- ※銘柄名右横(2)と記載の銘柄は2月決算、(8)と記載の銘柄は8月決算。
- ※直近四半期は2025年12月~2026年2月期
- ※今期予想純増益率、来期予想純増益率ともにBloombergが集計した市場コンセンサス
一部掲載銘柄を解説!
■良品計画(7453)~グローバル「製造小売」企業として成長。2026年8月期会社計画を上方修正
◎「無印良品」でグローバル展開する「製造小売」企業
1980年に「西友ストアー」のプライベートブランド「無印良品」としてスタートした製造小売業です。素材の選択、企画・製造(※)、販売を自ら行い「無印良品」ブランドを、世界28の国・地域で展開しています。環境・社会に配慮した3つの視点、①素材の選択、②工程の点検、③包装の簡略化、が基本原則です。ロゴ等の印(マーク)がない、シンプルなデザインが特徴で、日本発ブランドとして人気を博しています。
※製造は製造パートナー企業に委託しています。
営業収益構成比(2025年8月期)は、生活雑貨46.9%、衣服・雑貨36.4%、食品13.3%といった身の回り品です。店舗数(2025年8月末)は国内683店舗、海外729店舗(東アジアが中心)で、海外営業収益比率(2025年8月期)は約40%です。海外のうち71%が中国を含む東アジアで、東南アジア・オセアニアが16.0%、その他は欧州・北米等です。
◎2026年8月期の業績見通しを上方修正
2025年8月期は営業収益7,846億円(前期比18.6%増)、営業利益738億円(同31.5%増)で3期連続の増収・営業増益となり、営業利益は過去最高を更新しました。国内では新規出店に加え、スキンケア用品等の商品力強化、SNSやアプリを活用したマーケティング、店舗運営・在庫管理が奏功しました。海外では、事業環境が厳しい中国大陸でも好調を維持し、全地域セグメントで増収となりました。
2026年8月期第2四半期累計(2025年9月~2026年2月)は営業収益4,385億円(前年同期比14.8%増)、営業利益450億円(同24.8%増)と増収増益でした。国内外で店舗数が増えたことに加え、既存店売上高も好調でした。生産の内製化による原価低減も効果を上げているようです。2026年8月期会社計画は営業収益8,600億円→8,870億円(前期比13.0%増)、営業利益790→890億円(同20.5%増)と上方修正されました。
◎2028年8月期に売上収益1兆800億円、営業利益1,080億円超を目指す
同社は今後3カ年の計画を常に開示し、年度単位で更新し、経営状況の変化をステークホルダーと共有しています。それによると、2027年8月期は営業収益9,500億円・営業利益890億円、2028年8月期は営業収益1兆800億円・営業利益1,080億円(売上収益営業利益率10%)の計画です。限定されたエリアでなく世界で営業収益を伸ばす方針で、既存店の売上収益を伸ばしつつ、新規出店も行っていく方針です。営業収益に対する営業利益率は2028年8月期10%のあとは12%を目標とします。
中国大陸では2019年以降進めている「商品開発の現地化」を継続する方針です。商品企画から設計、製造、マーケティングに至るまで現地で完結させる方針です。引き続き大都市を中心に出店し、小規模店舗を閉鎖する等スクラップ&ビルドを推進し収益性の改善に取り組みます。
■ボードルア(4413)~「ITインフラ」に特化したシステム会社。連続増収増益が継続中。2027年2月期も大幅増収増益を計画
◎ITインフラストラクチャに特化。主要顧客は大手通信キャリア
ITインフラストラクチャ(以下「ITインフラ」)に特化し、ITコンサルティング、マルチベンダー構築支援、運用・保守、クラウド基盤導入支援等を行っているシステム会社です。ITインフラは、パソコンやスマートフォンの他、さまざまなアプリケーション・システムを動かす基盤で、サーバー、ネットワークやセキュリティなどを含んでいます。主要顧客はソフトバンク、NTTコミュニケーションズ、東日本電信電話、KDDI、三菱総合研究所他で大手通信キャリアが上位となっています。
通信キャリア等を顧客とし、通信量の増加に対応する柔軟で効率的なネットワークを設計し、構築を支援しています。また、クラウドソリューションの導入支援、通信キャリアの大規模なネットワークを守るセキュリティ対策等を行います。
◎連続増収増益でかつ高い成長率・高い利益率
業績は、2017年2月期から2025年2月期まで連続増収増益となっており、年率成長率は売上収益が30%、営業利益が43%と高めです。売上収益営業利益率も同期間8%→19%と向上しています。売上収益営業利益率は、ITインフラやクラウドに関わるSCSK(非上場)の11.9%、IIJ(3774)の9.5%(いずれも2025年3月期)と比べても高くなっています。
※当社は2023年2月期に単独決算から連結決算に移行。また、2024年2月以降はIFRS(国際会計基準)を採用しています。上記の変化率はこれらの制度変更を考慮しない単純計算です。
連続増収増益や高い成長率・高い利益率を可能にしている要因は以下の通りと考えられます。
・複数大手通信キャリアとの取引継続が示唆する高い技術力
・設備投資額が大きい傾向にある「エンタープライズ顧客」の比率が70%(2026年2月期・単体)と高い
・保守・運用等のストック売上高比率が50%(2026年2月期)あり、収益に安定性をもたらしている。
・特に専門性の高いとみられる先端技術分野(ワイヤレス、クラウド、SDN、負荷分散、セキュリティ、サーバー仮想化等)の売上構成比が63%(同)と高い。
◎株価は昨年末から一時25%超も下落、決算発表を経て再評価の兆し
4/14(火)に本決算を発表。2026年2月期は売上収益174億円(前年同期比49%増)、営業利益33億円(同37%増)と増収増益でした。企業の業務効率化や競争力強化を目的としたIT・DX投資が引き続き堅調です。当社が強みとするクラウド環境の整備、ネットワークの高速化・安定化、セキュリティ対策の強化といった分野への需要が増大しています。M&Aの効果も現れています。
2027年2月通期の会社予想業績見通しは以下の通りです。
・売上収益:235億円(前期比34%増)
・営業利益:44億円(同30%増)
株価の年初来高値は2,455円(1/6)で、3月末終値1,835円まで同高値から25.2%下げました。同社が属す東証業種別株価指数「情報・通信」は同期間に11%下落し、TOPIX(2.6%上昇)をアンダーパフォームしています。やはり「SaaSの死」が影響したとみられます。しかし同社の業務は「データを作る」のではなく、データを入れる「器を作る」ことに相当するため、AIに代替されるリスクは「情報・通信」の中で相対的に小さそうです。保守・運用等は緊急時対応等「人手」へ依存する部分も多く、責任も伴うため、いきなり代替することは難しいかもしれません。昨年末から3月末にかけての株価下落は「行き過ぎ」であったと考えられます。
株価は決算発表翌日の4/15(水)に大幅高となり、再評価される兆しをみせています。中期経営計画が更新され、営業利益は2028年2月期57億円、2029年2月期74億円の予想になっています。計画通り専門人材を採用できるか否かが鍵を握りそうです。
■カーブスホールディングス(7085)~女性だけの30分フィットネス「カーブス」。「好業績+増配計画+株主優待拡充」で割安感
◎女性だけの30分フィットネス「カーブス」。地方行政とも連携
50歳以上の女性をターゲットとし、フランチャイズ方式をメインとしてフィットネス施設を展開しています。1回30分の短時間プログラムで、誰でも手軽に運動ができる点が特徴です。独自のエクササイズプログラムは、「筋力トレーニング」「有酸素運動」「ストレッチ」が組み合わされており、短時間で効率よく高い効果が得られるとしています。
「カーブス」は、1992年に米国で誕生した小さなフィットネスクラブが祖業です。創業者の母は生活習慣病に悩んでいました。母と同様の悩みを持つ女性たちに、正しい生活習慣を身につけてほしいとの思いから、同社は創業されました。2005年に日本での事業展開権を獲得し、同年に1号店を出店、2011年には1,000店舗を突破しました。2018年には、ロイヤルティを支払っていた米国の本家を買収し、子会社化するに至っています。2026年2月末時点で、2,081店舗(全業態合計)を運営し、会員数は「女性だけの30分健康フィットネス カーブス」のみで87.9万人に上ります。
「カーブス」はフランチャイズ本部であるため、入会金・会費収入は主な収益源ではありません。会員向け物販収入による売上高が61%と最も多くを占め、入会金・会費等の一部を徴収するロイヤルティ等収入は20%弱にとどまります(2026年8月期第2四半期累計の売上高構成比)。継続購入型のプロテインが主力製品であり、安定収益につながっているとみられます。物品の定期購入は、顧客がジムに足を運ばずとも料金が発生するため、コロナ禍において業績を下支えした側面もありました。
同社は「地域密着の健康インフラ」を標榜し、地方行政との連携を積極的に行っています。厚生労働省は1月に「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を発表し、成人および高齢者向けに筋力トレーニングの実施を初めて推奨しました。近年では、北海道から九州まで複数の地方自治体と、健康推進に関する連携協定を締結しています。メインターゲットが50歳以上であることから、日本の高齢化も追い風となっています。
◎2026年8月期会社計画を上方修正。株主優待も拡充
会社側は4月13日(月)に、2026年8月期第2四半期累計(2025年9月~2026年2月)決算を発表しました。物販売上の好調などが寄与し、売上高199億円(前年同期比9%増)、営業利益38億円(同13%増)と増収増益を達成しました。好調な第2四半期累計決算を受け、会社側は2026年8月期の通期会社計画を、売上高413億円から423億円(前期比12%増)、営業利益73億円から77億円(同21%増)へ上方修正しています。
配当政策としては、連結配当性向50%を目標としています。好業績を背景に、第2四半期累計決算発表時に、2026年8月期の年間予想1株配当金を当初計画の20円から30円(普通配当20円+記念配当10円)へと上方修正しました。さらに、会社側は株主優待制度の拡充も発表しています。従来は、8月末時点で100株を保有する株主に対し、「QUOカード500円相当」が贈呈されていました。
新しい株主優待制度では、8月末時点で100株を1年未満保有する株主に対し、「QUOカード1,000円相当」「電子マネー等1,000円相当」「カーブス定期便契約商品1,000円割引」の中から1品を選択できる仕組みとなります。保有期間が1年以上、3年以上の場合や、保有株式数が500株以上の場合には、さらに高額相当の優待内容が用意されます。加えて、2026年8月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、「創設20周年記念特別優待」が実施される予定で、選択した優待品に1,000円相当分が上乗せされる計画です。
株価は、4月13日(月)の好決算および株主還元拡大の発表を受け、4月14日(火)以降は上昇基調となっています。2023年2月以降はおおむね850円未満の水準で推移してきましたが、今回の株価上昇により上放れた格好です。2026年8月期の会社予想1株利益52円67銭に対し、4月16日(木)終値890円は、予想PER16.9倍の水準で、東証プライム市場の予想PER19.7倍(4月16日時点)を下回っています。
ROE(株主資本利益率)21%、予想配当利回り3.3%(4月16日時点)、さらには株主優待制度の拡充などを考慮すると、依然として割安感は強いと考えられます。次の権利付最終日である8月27日(木)に向けては、「権利取り」を意識した動きが強まる展開も期待されます。
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