【アメリカNOW!】先週の好決算銘柄:ゴールドマン、JPモルガン、ASML、ユナイテッドヘルス、GEエアロスペース

【アメリカNOW!】先週の好決算銘柄:ゴールドマン、JPモルガン、ASML、ユナイテッドヘルス、GEエアロスペース

投資情報部 榮 聡

2026/07/21

先週の米国株式市場は、週前半には6月物価指標が市場予想を下回ったことを受けて堅調でしたが、後半には半導体株が主導して下落に転じました。今週の株価材料として、4-6月期決算発表、中東情勢、テクノロジー株の物色動向が注目されます。

今回は先週の好決算銘柄から、ゴールドマン サックス(GS)JPモルガン チェース(JPM)ユナイテッドヘルス グループ(UNH)ASML ホールディング NYRS(ASML)GE エアロスペース(GE)を選んでご紹介いたします。

図表1 S&P500指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

一目均衡表の「雲」の上でのもみ合いとなっています。フィラデルフィア半導体株指数は最高値から20%の下落となっていますが、半導体株が下落する局面ではハイパースケーラーやソフトウェア株が上昇する傾向があり、全体としては、まだ軽微な調整となっています。

※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成

図表2 業種別指数騰落率・個別銘柄騰落率

S&P500業種指数騰落 5日 1ヵ月 3ヵ月
エネルギー 2.3% 8.7% 4.9%
不動産 1.3% 3.9% 1.5%
生活必需品 0.3% 1.2% 1.1%
金融 0.0% 4.9% 6.5%
コミュニケーションサービス -0.7% -1.0% -1.7%
一般消費財・サービス -0.9% -1.3% -3.4%
S&P500 -1.0% -0.8% 4.7%
資本財・サービス -1.3% -1.4% 2.4%
ヘルスケア -1.3% 6.9% 8.1%
素材 -1.5% -3.5% -5.2%
情報技術 -1.6% -4.9% 9.8%
公益事業 -1.7% 0.9% -1.8%
騰落率上位(5日) 騰落率
アボットラボラトリーズ 10.4%
フィリップ・モリス・インターナショナル 7.0%
アクセンチュア 4.5%
シェブロン 4.1%
サイモン・プロパティー・グループ 4.0%
騰落率下位(5日) 騰落率
IBM -26.6%
インテュイティブサージカル -13.3%
アプライド・マテリアルズ -8.6%
シティグループ -8.5%
ネットフリックス -8.4%

注:個別銘柄の騰落率上位、下位はS&P100指数が母集団です。銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

先週の米国株式市場

S&P500指数は週間で1.6%、ダウ平均は0.9%、ナスダック指数は2.9%の下落でした。

週前半には7/14(火)の消費者物価指数、7/15(水)の生産者物価指数とも市場予想を下回ったことを受けて相場は堅調に推移しました。一方、7/16(木)、7/17(金)にはアジア市場で半導体株の下落が続いたことが影響して、テクノロジー株中心に下落となりました。フィラデルフィア半導体株指数は週間で10.0%の大幅下落でした。また、週を通じて米国とイランの緊張が続いたことも相場下落に寄与した可能性があります。

決算発表では、大手銀行の株式トレーディングや投資銀行業務が好調で好決算でした。また、半導体製造装置のASML、半導体受託製造のTSMCともAI向けの需要が非常に強い状況が続いて、好決算でした。

業種指数では、原油価格の上昇でエネルギーが上昇したほか、不動産やディフェンシブの生活必需品などが上昇しました。一方、公益事業、情報技術などAI関連が下落しました。

騰落率トップのアボット ラボラトリーズ(ABT)は、4-6月期決算が全般的に好調で予想以上となったことから通期の利益見通しを引き上げました。下落が目立ったIBM(IBM)は、4-6月期業績が見通しを下回ったことが判明して7/14(火)に暫定決算を発表しました。顧客企業がAIインフラのハードウェア購入を優先させたことで、同社のソフトウェアやインフラ事業の売上が想定を下回って推移していると説明しました。

今週の米国株式市場

フィラデルフィア半導体株指数は、相場の弱気転換のサインとされる「三尊天井」を形成するネックラインまで調整が進んでいることから、要注目です。相場が落ち着くかどうか、アルファベットのAIデータセンター投資に関するコメントが重要となりそうです。

なお、7/20(月)の米国市場は、半導体株への押し目買いを受けて上昇して始まりましたが、徐々に上げ幅を縮小、主要3指数ともマイナスで引けました。一方、7/17(金)の休場明けとなった韓国市場は、KOSPI指数、SKハイニクス、サムスン電子とも4%以上の下落と不安定な状況が続きました。

今週の株価材料として、4-6月期決算発表、中東情勢、テクノロジー株の物色動向が注目されます。

4-6月期決算は、2週目に入ります。3M、ゼネラルモーターズ、アルファベット、IBM、AT&T、テスラ、インテル、ベライゾン、アメリカンエキスプレスなどが発表予定です。特にアルファベットのAIデータセンター投資に関するコメントはAI相場への影響が大きくなる可能性があるため、要注目です。

中東情勢では、米国とイランの緊張が継続しています。米国軍は先々週末からイランへの攻撃を続けています。イランも湾岸諸国の米軍施設へミサイル攻撃を行いました。戦闘停止に向けた仲介国の動きも報道されていますが、不安定な状態が続いています。

過去1ヵ月のテクノロジー株の物色では、半導体株が下落するとハイパースケーラー、ソフトウェア株が上昇して、半導体株下落の影響をある程度相殺するという傾向が見られました。この構図が継続するのか、あるいは、変わっていくのか注目です。

経済指標では、7/24(金)に米国の新築住宅販売件数(前月比+4.6%の予想)、などの発表が予定されています。

今週の5銘柄

今回は先週の好決算銘柄を図表3に抽出、ここからゴールドマン サックス(GS)JPモルガン チェース(JPM)、ユナイテッドヘルス グループ(UNH)ASML ホールディング NYRS(ASML)GE エアロスペース(GE)を選んでご紹介いたします。

なお、株式市場がテクノロジー株を中心に不安定化していますので、ASML ホールディング NYRS(ASML)については、相場状況を見極めてから検討されることをお勧めします。

また、大手銀行も足もとの業績好調は株式市場の好調に依存している面が強く、株式市場が荒れる局面では、「相場関連銘柄」として売られることが想定されることもご注意ください。

図表3 先週の好決算銘柄の決算概要(S&P500指数採用銘柄対象)

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表4 今週の5銘柄の投資指標

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

今週の注目銘柄

取引 チャート 銘柄 株価
(7/20)
予想PER
(倍)
ポイント
買付チャートゴールドマン サックス(GS)1,055.03ドル14.9

【株式トレーディング、投資銀行業務が好調】

・世界有数の投資銀行。4-6月期は株式トレーディングや投資銀行業務の利益が好調で、市場予想を大幅に上回る好決算でした。

・投資銀行業務に関しては、新規公開案件のパイプラインが積みあがっていることから下半期も好調持続が期待されています。ただし、株式市場動向の影響が大きい点には注意が必要でしょう。

買付チャートJPモルガン チェース(JPM)338.87ドル14.1

【株式トレーディング、投資銀行業務が好調】 

・米国最大の銀行。4-6月期決算は、株式トレーディングや投資銀行業務が好調で市場予想を大幅に上回る好決算でした。

・通期の業績ガイダンスは、コア純金利収入を950億ドルから965億ドルに引き上げる一方、費用見通しを1,060億ドルから1,075億ドルに引き上げて、好悪まちまちでした。

買付チャートユナイテッドヘルス グループ(UNH)421.55ドル21.6

【戦略転換の効果か?】

・医療保険の大手です。4-6月期決算はEPSが市場予想を32%上回って好調で、通期の利益ガイダンスを引き上げました。

・同社はかつて安定成長の優良銘柄と考えられていましたが、2024年、2025年と連続で大幅減益となったところから業績回復を目指しています。加入者数の拡大よりも利益率の回復とコスト管理を優先する戦略へ舵を切って、その効果が出ている可能性があるようです。

買付チャートASML ホールディング NYRS(ASML)1,739.02ドル49.5

【通期売上見通しを上方修正】

・半導体製造装置の大手。最先端の半導体の製造に必須のEUV露光装置を独占しています。4-6月期決算はAI関連半導体メーカーからの需要が旺盛で市場予想を上回る好決算でした。

・需要好調を受けて2026年12月期の売上見通しを従来の360~400億ユーロから430~450億ユーロへ大幅に引き上げました。非常に強い製品需要を受けて、生産能力の拡大と製品価格の引き上げも表明しました。

買付チャートGE エアロスペース(GE)341.30ドル43.7

【商用機サービス需要が強い】

・世界有数の航空機エンジンメーカー。商用機・軍用機向けに展開し、アフターサービスも提供します。4-6月期決算は商用機向けサービス需要がけん引して好決算でした。受注も前年同期比17%増と好調です。

・足もとの好調な業績を受けて通期ガイダンスは、売上の前年同期比伸び率が10%台前半から同後半へ、調整後EPSは7.10~7.40ドルから7.65~7.85ドルに引き上げました。

注:予想PERはBloomberg集計のコンセンサス予想EPSによります。使用した予想EPSの決算期は、いずれも2026年12月期です。
※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成

主要イベントの予定

  経済指標・イベント 企業決算・イベント
20(月) ・米景気先行指数(6月)  
21(火) ・米ADP週次雇用変化(7月4日までの1ヵ月) 3M、ゼネラルモーターズ
22(水) ・米20年国債入札 アルファベット、IBM、AT&T、テスラ、GEベルノバ
サービスナウ、テキサスインスツルメンツ
23(木) ・米新規失業保険申請件数(7月18日に終わる週)
・米シカゴ連銀全米活動指数(6月)
・S&Pグローバル日本製造業PMI(7月)
インテル、ロッキードマーチン、ダウ
ユニオンパシフィック
24(金) ・S&Pグローバルユーロ圏製造業PMI(7月)
・S&Pグローバル米国製造業PMI(7月)
・米新築住宅販売件数(6月)
ベライゾンコミュニケーションズ、アメリカンエキスプレス
ネクステラエナジー
27(月) ・米耐久財受注(6月)
・米2年債・5年債入札
 
28(火) ・S&PコタリティCS住宅価格(5月)
・米コンファレンスボード消費者信頼感(7月)
・米7年債入札
コカコーラ、ビザ、ボーイング、コーニング
KLA、NXPセミコンダクターズ
29(水) ・FOMC政策金利 マイクロソフト、アームホールディングス、P&G
ソーファイテクノロジーズ、アンフェノール
ラムリサーチ
30(木) ・日本鉱工業生産(6月)
・ユーロ圏実質GDP(4-6月期、速報値)
・米個人所得・個人支出(6月)
・米個人消費支出物価指数(6月)
・米実質GDP(4-6月期、速報値)
・米新規失業保険申請件数(7月25日に終わる週)
アップル、メタプラットフォームズ、アルトリア
ブリティッシュアメリカンタバコストラテジー
クアルコム、クアンタサービシーズ
31(金) ・米ミシガン大学消費者信頼感(7月、確報値) アマゾン、アッヴィ、エクソンモービル
シェブロン、コインベースグローバル、リンデ

注:日付は現地時間によります。(E)はBloombergによる予想を示します。企業決算の赤字でのハイライトは、当社顧客保有人数の1~30位、青字のハイライトは31~50位を示します。
※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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