SBI証券

会ってみた!
10社ファンドマネージャーに
独占インタビュー!INTERVIEW

お客さまも運用者も
みんなが“ワクワクする”投資を

伊藤 琢氏
運用ファンド「げんせん投信」
ニッセイアセットマネジメント株式会社 株式運用部 チーフ・ポートフォリオ・マネジャー

Q. ご出身は?

群馬県の高崎市です。実家もありますし、友達もいるので今でもたまに帰ります。
日本の大学を出たあとは音楽の勉強をするため、ボストンにあるバークリー音楽院へ留学に行きました。社会人になってからは2011年の東日本大震災が起きた直後ぐらいから2012年ぐらいまで、ニューヨークに赴任していました。ボストンとニューヨークに住んでいたので東海岸に縁がありますね。

Q. 好きな食べ物はなんでしょうか?

好きな食べ物は豆腐・紫蘇・たらこの3つです。紫蘇は味と風味全てが好きです。好きな食べ物である紫蘇とたらこの入ったたらこスパゲッティは休日よく自分でも作ります。
9割方、自炊していますよ。ファンドマネージャー業界では料理の腕は良い方じゃないですかね。主婦(夫)力競争はたぶん負けないと思います。

Q. こどもの頃の夢はなんでしたか?

ギターとの出会いから、作曲家を目指す

子どもというより、やや大人に近い頃ですが、ミュージシャンになりたいと思い、作曲家として生きていくつもりでした。小さい頃は何も音楽をやっていなくて、高校2年生の時にゼロからはじめたので、音楽を始めたのはずいぶん遅かったです。

群馬といえば、BOOWYとか、BUCK-TICKとかが生まれたバンドの聖地で、高崎の男はモテるために中学ぐらいからバンドをやるんですよ。当時は興味がなかったのですが、高2の時にバンドをやめた友達の家に遊びに行って、部屋の隅に置いてあったギターをちょっと弾いた瞬間にビビっときたのが、音楽に目覚めたきっかけです。将来何かのプロにはなりたいと思っていたのですが、自分が生きていくものはこれだとその時思いました。そこからは死ぬほど修行をしました。大学の時には音楽のお仕事をけっこういただくまでになりました。本当に明けても暮れても音楽をやっていましたね。

Q. 座右の銘を教えてください

「打って出る!」

当社のHPなどでもご紹介している「打って出る」という言葉を意識しています。
血気盛んな若かりし頃に使った言葉で、前に突き進もうという意識を表していて、今でも意識しています。

Q.1週間休みがあったら何をしますか?

東京都から南の方に青ヶ島という島があるのですが、そこに行ってみたいです。秘境と呼ばれていて、人口160人ぐらいの漫画に出てくるような島です。島そのものがカルデラの様な形状をしていて、断崖絶壁に囲まれているため、島に上陸することも大変な島です。
島の最北端では、民家も街灯もないため、星が綺麗に見えるんです。僕は宇宙などにも興味があって、星も好きなんですよね。だから、青ヶ島で星がすごく綺麗に見えると評判を聞いて、星を観に行きたいなと思ったのがきっかけです。宇宙はすごく好きで、僕も行けるなら宇宙に行ってみたいですね。

Q. 運用しているファンドやその運用方針の紹介をお願いします。

『目に見えない3つの資産』を重視し、銘柄選定を行っています。
この『目に見えない3つの資産』とは、「組織資産」・「人的資産」・「顧客資産」を指します。
これらはどの会社や、バランスシートなどからも見えないものであって、『目に見えない3つの資産』があることを前提にリサーチをしていくことにより、伸び続ける企業を効率的に見つけていくことが、ファンドのベースとなる運用・戦略です。
また、「組織資産」・「人的資産」・「顧客資産」の中には、それぞれ小さなハートがあるんです。
これは何を指しているかというと、例えば「組織資産」はその会社の企業理念や企業の情熱など、定性的なもので、それはつまりハートなんです。真ん中にちゃんとハートがあって、それを「人的資産」や「顧客資産」もいかにハートを一緒に共有できるかどうかということを大切にしています。

個人的には、そういった会社ほど、安定的に伸び続けると考えています。ですので、この様な図形で表し、良い会社を見つけて、投資を続けることによってアルファが出ると考えています。
この図形は2014年に社内で行われたファンドの設立コンペに応募した時から用いています。ちなみにその当時があって今のファンドがあり、その時から考え方は全く変わらず、名前も「GENSEN」です。

本質的に考えて例えるならば、僕がメインで使っていたすごくいい・ポテンシャルを持った楽器です。自分の実力次第では、自分が伝えたいことを表現してくれる重要なツールであり、名器です。名器も実力のない人が持ってもなんの意味もありません。ちゃんと奏でて、いい音色を出すには本人の実力も必要であり、自分の実力次第では、それを表現できる素晴らしい楽器です。

Q. 他のファンドマネージャー(または運用会社)に「ここは負けない!」というアピールポイントを教えてください。

最も重要なのは「ハート」

大会社も含めて経営のトップに1対1でお会いできる点は当社の強みです。
もう1点は先ほどの『目に見えない3つの資産』でご説明したハートです。
ハートは人間そのものを意味していて、人間そのものをみるリサーチ力は負けないつもりです。
思うに、創業した人が1日めに会社を起こしたときにあったものはハート(情熱)しかなかったはずです。そこから、一緒に働いてくれる「人的資産」がついてきて、物やサービスを作る「物的資産」が買えたり、ようやく最初のお客さんがついて、「顧客資産」ができたり、循環していくんですよね。

大事なことは“今”話しても、会社を立ち上げた初日のような熱いハートを確実にもっているかということだと思います。このハートがなかったら絶対に投資は行いません。
理想は600社ある会社全てを自分で評価することですが、物理的に不可能なので、20名いるセクターアナリストに私と同じ評価ができるよう、見方を共有し、600社以上の会社の見えない資産を点数化しています。こういった対応ができる点も1つのアピールになります。最終的はこの手法をメジャーにしたいですね。

Q. 一目置いている経営者の方はいらっしゃいますか?

日本電産の永守さん。レジェンドですね。あとは信越化学工業の金川さんは別格だと思います。
創業5年目など、この人なら大企業に育てていけるんじゃないかという将来が楽しみな若い経営者の方も多く出てきています。

Q. 今後チャレンジしてみたいことはありますか?

たくさんあるんですが、ぶっ飛んだことを言うと、映画の脚本を書いてみたいです。あるいは漫画の原作者。ストーリーを考えるのが好きで、手持ちにネタ帳がたくさんあります。移動中の電車とか、休日とかに書き溜めています。やったことのないことにチャレンジしたいですね。
あとは宇宙に行きたい。できることならアカデミックな勉強をして、宇宙物理学とかの勉強とかもしてみたいですね。すごく壮大なことですが。

Q. 最後に一言お願いします。

『目に見えない3つの資産』のアプローチが、まだほとんどの人にお伝えしきれていないと思うので、まずは1人1人丁寧に説明しながら、こういう投資の見方や仕方があるということを、より多くの人にお届けしたいです。是非、『目に見えない3つの資産』のアプローチに注目して欲しいということ、ファンドのKPIとしても当然日本一にしていきたいと思い、皆と一緒に活動しているのでご期待くださいとお伝えしたいです。

インタビューを終えて

本格的な音楽のお話や映画の脚本、そして宇宙に行ってみたい!という話題など、伊藤さんの多才ぶりを存分に感じるインタビューでした。
人の本質的な部分「ハート」の評価を重んじての運用を行なわれていますが、これは本当に難しいことだと思います。
型にはまらず、広い視野で物事や人を見ることができる、伊藤さんならではのアプローチ。そしてそれをアナリストをはじめ他のメンバーとも共有されていて、「げんせん投信」を支えるチームの強さも感じました。
投資家の皆さまへの情報発信や、直接お話が聞ける運用報告会などにも積極的に取り組まれています。
ぜひ伊藤さんの奏でる運用の世界感を感じてみていただければと思います。

SBI証券 仲岡

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