SBI証券

会ってみた!
10社ファンドマネージャーに
独占インタビュー!INTERVIEW

投資で大事なことは
“ブレない精神力”をもつこと

木村 忠央氏
運用ファンド「三井住友・中小型株ファンド」
三井住友DSアセットマネジメント株式会社 株式運用第一部 バリューチーム シニアマネージャー

Q. ご出身は?

東京です。
学生時代も実家住まいでしたし、地方勤務の経験もありませんのでずっと東京に住んでますね。

Q. 好きな食べ物はなんでしょうか?

好きな食べ物は別にないです。ただ、私はとにかくお酒が大好きなんです。ワインも日本酒も好きですよ。だからお酒に合う食べものであれば、何でも好きです。自宅でも飲みますので、それに合うおつまみがいいですね。しいて言うならば、肉より魚。刺身とかですね!

Q. こどもの頃の夢はなんでしたか?

僕が小学校の時に書いた文集を見ると「将来の夢はラーメン屋」と書いてありました。別に特にラーメンが好きだったわけではなく、色んなものを作って提供して喜んでもらうことが好きだったようです。

ファンドマネージャーになろうと思ったのは就職がきっかけです。当時(1994年)はまだファンドマネージャーってそんなにメジャーな職業じゃなかったんですよ。とにかく毎日環境が変わる仕事をやりたいなと思ってるときに、ファンドマネージャーって何?って興味を持ったところからはじまりました。詳しい仕事内容は分からなかったけど、四大証券の投信会社は新卒採用をしていることを知り、全部受けてみようと思って、最初に内定をもらった山一証券投資信託委託に入ったことがきっかけです。

Q. 座右の銘を教えてください

「チャンスは普段、勤勉にその姿を変えている」です。

これはもうほぼ、運用の話と一緒です。

私はファンドマネージャーとしてずっと仕事をしていますが、自分が「相場が上手い」と思ったことはただの一度もないです。でも、だからこそ、僕は運用をずっと続けられてこられたと思っているんです。相場でちょっと上手くいくと、自分は相場が上手いのではないかと勘違いしてしまいがちです。そして勘違いしてしまうと、自分の“カン”だけに頼るようになってしまいます。でも相場が上手い人なんて、世の中にいないと僕は思っているんです。だから、私は自分の“カン”に頼らず、まじめに調査・分析して運用しなければならないと思いますね。

Q.1週間休みがあったら何をしますか?

1週間の休みは今一番欲しいものですね。

僕は長い間独身だったんですよ。独身だから好きなことをずっとやってきたわけなんですが、今は家に帰ると4才になる長男と遊んでいるので、僕がやりたいことがあまりできないんですよ。
長男とは戦いごっこをして遊ぶ感じですね。昼夜問わず、朝でも戦います。

ということで、休みがあったらやりたいことは1つなんです。
私はもともと岩壁登りが趣味なんですよ。私が好きなのは道がないところをどうやって攻略するか考えることなんです。それが、運用にすごい似てるなとも思っているんですよね。運用も色んな知識を学んで、情報を得たりするじゃないですか。で、岩壁登りも、色んな技術や知識が必要なんです。そして同じルートでも天候や環境、一緒に登るパートナーなどによって状況は毎回大きく異なります。その状況に応じて、例えば撤退するとか、このまま進むといったことを、色々判断したりするんです。技術や知識を学べばより可能性が広がっていくわけであって、あとはリスクと自分で出来るかってことを総合的に判断して進めていくのが、すごく楽しいんです。

20~30代の頃とかは金曜日に会社が終わると、クライミングのセットを準備して、車で夜中長野とか山梨に行って、岩場で過ごして帰ってきてまた月曜日から仕事をするっていうことをずっとやってました。
だから1週間休みがあったら、また岩壁登りをとことんしたいですね。

Q. 運用しているファンドやその運用方針の紹介をお願いします。

「三井住友・中小型株ファンド」はその名の通り、日本の取引所に上場している株式のうち、中小型株に投資を行います。

企業の調査分析をして「企業価値」に基づいた目標株価を銘柄ごとに設定し、株価が目標株価よりも安ければ買い、高くなったら売ることを特徴とします。
絶対的な目標株価水準を設定し、それに基づいて投資判断する点が、ポイントですね。

僕が運用者として最も大事にしていることがあるんです。

それは、「短期的な相場動向に左右されない」ってことです。
株式市場というのは、本当に“移り気”です。強気、弱気、物色動向など、本当に短期間にコロコロを変わります。そして、目先のリターンを得ようとするあまり、同じように相場に合わせて、コロコロと運用スタイルや方針を変える。そして自分の運用を見失う。これが運用における“失敗”の最も典型的なパターンだと考えています。
ですから、僕は明確な運用方針を持ち、どのような状況であっても決してブラさない。このような運用をずっと徹底してきています。

Q. 他のファンドマネージャー(または運用会社)に「ここは負けない!」というアピールポイントを教えてください。

それも前述でお話しした「ブレない運用」を行うという点です。

どんな相場環境でも同じ軸で同じものさしで見て、銘柄を判断することが大事だと思います。
僕は“過去のパフォーマンスで買ってもらう”というよりも“ブレない運用方針を買ってもらう”、そのことで信託報酬を頂いているというつもりで運用しています。

Q. 一目置いている経営者の方はいらっしゃいますか?

CFOやナンバー2みたいな立場の方に「おっ!」と思う方が多いですね。そのような方と、さらに企業価値を高めるにはどうすべきかなどの意見交換を行うことはすごく楽しいです。

Q. 今後チャレンジしてみたいことはありますか?

僕はとにかく株が好きなんですよ。

だからこそ、ずっとこの仕事をやってこられたっていうのもあると思います。趣味としても株がすごい好きなんですよね。

よく色々なところでお話ししているのですが、私、四季報を読むのが趣味なんです。四季報は銘柄を公平に且つ、平等に扱っているという点が好きで小説だと思って読んでいます。
小説は最初から最後まで読むのが当たり前ですよね。だから四季報も最初の1ページ目から最後まで読みます。

定年後は個人投資家になってみたいですね。そして同じ四季報が読むのが趣味な人たちと、四季報を読んだ感想を共有して、それぞれの投資アイディアとかを話し合ったりしてみたいです。

Q. 最後に一言お願いします。

ただひたすらブレずに運用するのみです。

既にお話しさせて頂いた通りですが、人は焦れば焦るほど、目先の相場動向に合わせて運用しようとします。結果、相場を後追いして、失敗するんですよね。いつも目指していることは、「最初からこれしかやりません」と、但し、「どんな時でも必ずこれをやります」っていうスタンスです。僕は自分で運用が上手いと思ったことがないけど、このスタンスがブレないことは確かです。

インタビューを終えて

今回のインタビューでは趣味である岸壁登りのお話をはじめ、この場では書ききれないほど沢山のお話をしていただきました。気付いたら60分を大幅に超えるあっという間のお時間の中で、一貫されていると感じたのが「強い精神力とひたむきな探求心」でした。道なき道を這い登る岸壁登りは普通の人が簡単にできるものではありませんし、四季報にしても隅から隅まで万遍なく読破される方はそういらっしゃらないと思います。
また、当ページでご紹介できなかったエピソードではありますが、幼い頃は気になることがあれば図書館に行って調べあげ、そこで得た知識を学校で披露することもあったという木村さんの姿は今の“ファンドマネージャー”という仕事に通ずるものがあると言えるのではないでしょうか。

SBI証券 長谷川

インタビュー一覧