最大の懸念材料であった米中貿易摩擦は、対立が緩和される方向となったことで、日本株を取り巻く環境が一気に好転しました。根本的な解決には至っておらず、一時的な休戦というイメージもありますが、これ以上の悪化はないとの見方が安心感を誘っています。米中間に再び緊張感が走らなければ、金融政策が注目点になるでしょう。
タイムテーブルでは11月の米国大統領選挙に最も関心が集まりそうです。選挙前には経済対策も期待されるため、米中対立緩和もあって前半は上昇が期待できます。国内の景気対策も期待されるため、日経平均株価が3万円に挑戦する可能性もあります。
もっとも、買い一巡後は大きな調整があるかもしれません。かつてのブラックマンデーのように、金融相場の下での調整は大きいからです。年を通してはボラタイルな相場となり、日柄や値幅などが調整した後は、再び年末にかけて上昇するとみています。

国内株式マザーズの安いところを上手に拾って、軽快な値運びを待つ
※2020年1月時点の情報です。
2020年 日本マーケットの展望
2020年 日本市場の投資テーマ
2019年は5Gが注目テーマとなっていましたが、その流れは2020年も続くでしょう。今後の日本は国内の需要増大が期待できないため、成長の原動力になるのは、輸出と技術革新。米中対立緩和により、米中両国の景気が上向けば、ビジネスチャンスが広がり、為替相場が極端な円高に振れない限り、引き続き輸出関連は主力になり得るとみられます。さらに、景気対策を背景に建設など内需株も注目できるでしょう。
一方、技術革新については、AI、自動運転をはじめ数多くの技術が花開きましたが、これらは息の長いテーマになるとみられます。
そうした中、新たにテーマとして注目されそうなのが、事業再構築。最近では日立の進展が注目されましたが、経営資源の選択と集中を進める銘柄が注目されるでしょう。
また、5GなどIT関連では、既存ビジネスとITの融合がさらに進みそうです。かつてのITバブル時の状況に似てきました。今回はGAFAを中心に、ITバブル再来とも言える状況が期待できそうです。
2020年 投資戦略
技術革新に目が向けられるとすれば、新技術、製品を持っている成長性の高い企業や、ニッチな分野で活躍する企業に目が向けられそうです。さらに、企業の事業再構築が進む中でビジネス改革を支援する銘柄もマークできそうです。
そうした意味で、これらの銘柄の宝庫であるマザーズ市場は狙い目が大きいでしょう。
マザーズ市場は出遅れも顕著となっています。安いところを上手に拾って、軽快な値運びを待つ──そうした戦略をおススメします。

雨宮 京子
SBI証券 投資情報部 シニア・マーケットアドバイザー
元カリスマ証券レディ。日興證券時代は全国トップの営業実績を持つ。32年間株式市場をウォッチ。「株のお姉さん」として簡単・分かりやすく解説!ラジオ短波(現ラジオNIKKEI)、長野FM放送アナウンサー、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者、日経CNBCキャスター、テレビ東京マーケットレポーター、ストックボイスTVキャスターなどを経て現在に至る。主な著者本『株の教則本』『はじめての人の株入門塾』『税金ゼロ!ローリスクで儲けるNISA株入門』※新刊本『世界一わかりやすい株の売り方』。2014年Yahoo!株価予想最高11連勝,勝率94%達成。
『夕刊フジ』「株-1グランドチャンピオン大会」2018年間王者。
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