2021年、株価パフォーマンス的には医薬品、バイオ株にとって厳しい年でした。新薬パイプラインイベントによるパフォーマンスの好調、不調はあったものの、時価総額を問わず、対TOPIXではアンダーパフォームした銘柄が大半でした。ファンダメンタルを見ると、各社が中分子やDTxなどの新たなモダリティにリソースを集中し始めたと言えましょう。引き続きこの潮流は続くと考えられます。COVID-19については、ワクチン、治療薬がいくつか登場し、一時の危機的状況は脱したと考えています。

医薬・バイオセクター2022年注目イベント~新たなモダリティへのすみ分けがより加速しよう
2021年の振り返り
2022年の展望
中分子、核酸医薬、遺伝子治療、ゲノム編集、DTxなど、新たなモダリティへの注力、そしてすみ分けがより進む年と考えます。注意しなければいけないのが、何かが何かを駆逐するではなく、それぞれが得意な領域で、すみ分けが可能という点です。まだ、各社アーリーな段階ですが、それぞれの戦略をより注意深く見る必要がある年となるでしょう。COVID-19については、変異株が定期的に発生し、ワクチンの効果は減弱するものの、重症化予防は引き続き効果を発揮し、影響は徐々に限定的になるとみています。
2022年の注目のテーマ、キーワードなど
「再生医療」、「DTx」、という二つのキーワードに注目したいと思います。再生医療に関しては、いくつかの開発品の承認申請や治験結果の発表が控えています。これらの結果が良好ならば、バイオ銘柄全体へのポジティブな影響があるとみています。DTxについては、12月に治療用アプリに注力する企業が上場しました。今までとは全く異なる、治療用アプリというモダリティが、薬価や臨床現場でどのように評価されていくのかに注目したいと考えています。

川村 龍太
SBI証券 企業調査部(医薬・バイオ担当 アナリスト)
2014年に大手日系証券会社に入社。新卒より一貫してアナリスト業務に従事。2015年、ジェネリック、バイオ企業の個別調査を開始。
その後、1年の海外留学を経て、バイオセクターを立ち上げる。2019年、参天製薬にIRとして入社。事業会社サイドから資本市場との対話に注力。
2020年9月よりSBI証券に入社しバイオセクターを担当。セルサイドアナリスト、事業会社の経験を活かした、包括的なリサーチを心掛ける。
経産省の「バイオベンチャーと投資家の対話促進研究会」にも参加。
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