中小型株ニッチだが新たなビジネスチャンスを活かして収益力をあげる企業を狙う

2021年を振り返って: 業績動向を反映した二極化が鮮明に

2021年中小型株市場を振り返ると、年後半からは新型コロナウィルスに対する懸念はあるものの、業績拡大・回復期待がある銘柄群に物色意欲が強く、株価が大きく上昇する銘柄も多く出た。製造業・非製造業を問わず「業績」に改めてスポットライトをあてて、業績が伸びる銘柄、業績が伸びない、低迷する銘柄の株価パフォーマンスに大きな差がでた2021年であった。22/3期決算企業の中間決算が発表になった10月以降は、デルタ株やオミクロン株のコロナ影響を織り込みづらいことや22/3期下期および新年度である23/3期の業績がどうなるのか不透明感が台頭。マザーズ指数は年末にかけて下げ足を速める動きとなった。

2022年のセクター展望: 好業績企業を中心に株価堅調が続くと予想

2022年はオミクロン株の影響をどう織り込むのか、難しい。加えて、原油価格上昇、半導体不足、材料調達難、物価高など不透明要因は多く存在する。しかし、物価高は、売価改定という形で、売上高を押し上げる要因になる。コストアップは売価改定により、影響は限定的になろう。その中で、効率性を上げた企業は収益=利益をあげることが可能になる。そのような企業は中小型株市場に多数存在する。これらの好業績企業の株価動向に支えられて、中小型株式市場は総じて堅調に推移すると考える。

2022年のキーワードなど

2022年のキーワードは、「SDGs」「健康・介護」「半導体微細化」「5G」「電気自動車」「自動運転」「非接触」「水素」「脱炭素」などが考えられる。いろいろな不透明要因が存在する2022年であるが、ウィズコロナ時代のなかで、新たなビジネスチャンスを活かし収益化していく企業に新たなスポットライトがあたる2022年と考える。

森本 展正
SBI証券 企業調査部(中・小型株担当 シニアアナリスト)

1985年に和光証券(現みずほ証券)入社、86年和光経済研究所に出向、日本興業銀行、和光証券アメリカ出向。
96年より情報サービス、ゲーム等の企業調査を開始し、東京三菱証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、クレディ・スイス証券で情報サービス・セクターのアナリスト業務に従事し、みずほ証券ではIPO・中小型株を担当。
日経アナリストランキングで上位の評価を得る(2006年情報サービス・ゲーム部門1位)。
2020年にSBI証券入社。

氏原 義裕
SBI証券 企業調査部(中・小型株担当 シニアアナリスト)

1982年に新日本証券(現みずほ証券)入社。1985年から1991年まで香港、その後1994年まで日本興業銀行(現みずほ銀行)シンガポール証券現法に出向し機関投資家営業。2000年から2003年まで新規公開企業(IPO)を中心にアナリスト業務を開始。2003年から現在まで幅広く中小型銘柄の調査・発掘を行っている。日経ヴェリタスアナリストランキングは、2007年、2010年と1位、直近2020年は8位。Institutional Investors誌アナリストランキングはOTC&Small Cap部門で2016年2位。Starmine Household Durablesの企業分析部門で2015年1位。2020年4月より現職。

2022年セクター別予想

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