国内株式スポーツ、AI、素材―2026年の注目テーマは?

2025年に活躍した銘柄の特徴は?

2025年の株式市場では、日経平均株価採用銘柄の中で特に高いパフォーマンスを示した企業群にいくつかの共通点が見られました。値上がり率(12/11時点の年初来上昇率)上位には、住友ファーマ(4506)、三井金属(5706)、フジクラ(5803)、イビデン(4062)、住友電工(5802)、アドバンテスト(6857)、IHI(7013)、大成建設(1801)、清水建設(1803)、レーザーテック(6920)、日本電気(6701)といった企業が並びます。

1. 半導体・電子部品関連の強さ
アドバンテスト、レーザーテック、イビデン、フジクラ、住友電工、日本電気などは、AIやデータセンター需要の急拡大を背景に業績が好調でした。半導体製造装置や検査装置、パッケージ基板、光ファイバーなどの分野で高付加価値製品へのシフトが進み、次世代通信やEV関連の需要も追い風となりました。

2. 資源・素材関連の回復
三井金属や住友電工は、銅やレアメタルなどの資源価格上昇と、構造的なEV化・再生可能エネルギーシフトによる素材需要増加が業績を押し上げました。

3. 建設・インフラ関連の底堅さ
大成建設や清水建設は、国内インフラ更新や都市再開発、海外プロジェクトの拡大により堅調な動きを見せました。公共投資の増加や円安による海外事業の利益押し上げも寄与しました。

2026年の日経平均株価は?

2026年の日経平均株価は、企業業績の回復を織り込み、上昇基調になると見られます。
12月11日時点で日経平均株価は 50,148円、予想PERは 18.74倍、予想EPSは 2,676円です。トランプ関税による混乱を乗り越え、過去最高水準に達しています。

現状の会社予想ベースでは、日経平均株価採用銘柄の予想純利益は前期比 1%減益ですが、市場コンセンサスでは 5%増益見通しです。さらに、来期は 11%増益が予想されています。
この前提で、予想EPSが1年後に 10%増加し、予想PERが現状に近い 19倍で評価されると仮定すると、日経平均株価は 約55,928円となります。

したがって、**「1年後の日経平均株価は56,000円程度」**をメインシナリオと考えます。ただし、実際のEPSやPERは変動するため、複数シナリオをマトリックスで示しました。

チャート「2026年の日経平均株価は?」

日経QuickのデータをもとにSBI証券が作成。
(表の見方)今期予想ESPは12/11時点で2,676円です。仮に1年後に予想ESPが10%増えると、1年後予想EPSは、2,944円と想定されます。1年後の日経平均株価の予想PERが18倍であれば日経平均株価は52,985円、同20倍であれば58,872円と計算されます。

2026年の注目テーマは?

2026年の注目テーマを探るために、重要なタイムスケジュール(中銀会合や定期的な経済指標の発表は除きます)をチェックしてみます。

・1/19~1/23 世界経済フォーラム年次大会(ダボス会議)
・2/6~2/22 ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック
・3/5~3/17 WBC(ワールドベースボールクラシック)2026
・3/16~3/19 エヌビディアGTC(AIカンファレンス)
・3月下旬  春闘集中回答
・5月 パウエルFRB議長任期
・6/11~7/19 FIFAワールドカップ26(米国・カナダ・メキシコ共同開催)
・6/14~6/16 G7会合(フランス・エヴィアン)
・8月下旬  ジャクソンホール会合
・9/19~10/4 アジア競技大会(名古屋)
・10/31~11/13 ダカール夏季ユースオリンピック(セネガル)
・11/3 米中間選挙投開票
・12/14~12/15 G20会合(フロリダ)

◎2026年に注目すべきテーマと背景

米国金融政策への注目度の高まり
パウエルFRB議長の任期が2026年5月までであることから、米国の金融政策はこれまで以上に注目を集めると見られます。仮にトランプ米大統領の意向が反映された人事となった場合、米金利低下圧力や円高圧力が強まる可能性があります。

スポーツイベント関連銘柄の台頭
2026年はスポーツイベントが目白押しであり、スポーツ関連銘柄が意外な注目テーマになる可能性があります。

AI・半導体は引き続き注目テーマ
「AI」や「半導体」は引き続き重要な投資テーマですが、2025年と同様の銘柄が活躍するかどうかは慎重な見極めが必要です。

生成AIと半導体の進化
2025年末に話題となったのが、グーグル(親会社アルファベット)の生成AI「Gemini」の最新版と、それを動かす半導体「TPU」の台頭です。「Gemini」は高い推論能力と優れた省電力性能を備え、ChatGPTやGPU(エヌビディア)を脅かす存在になる可能性があります。
この進化により、半導体テストの高度化、パッケージングの難化、サーバーの高熱化対応といった課題が顕在化すると予想されます。これに伴い、日本企業の真価が問われる局面が訪れるでしょう。

新たな注目分野
こうした技術課題への対応には、空調、素材、化学などの分野で新しい銘柄が台頭する可能性があります。生成AIの進化は、半導体関連だけでなく、周辺産業にも大きな影響を与えると見られます。

鈴木 英之

鈴木 英之
SBI証券 投資情報部長 (日本証券アナリスト協会認定アナリスト)

早稲田大学卒。旧日栄証券(現SBI証券)入社、リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資情報部長に。ウエルスアドバイザー株式会社(調査分析部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て2009年5月より現職。ラジオNIKKEI(月曜日)、ストックボイス(木曜日)等でコメントを発信中。ダイヤモンドZAIなど、定期的寄稿も多数。 東京(下町)生まれ埼玉育ち。趣味は、ハロプロ(牧野真莉愛推し)の応援と、旅行(乗り鉄)。どこでもいつでも寝ることが特技。サイゼリヤのごはんが好き。京都によく行きます。

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