担当セクターの株価パフォーマンス(25年年初来、対TOPIX)をみると、鉄鋼「やや厳しい」、非鉄金属「良し」、電線「絶好調」、総合商社「良し」という印象。第一に鉄鋼では、海外において意欲的な成長戦略がみられたが、厳しい鋼材市況などで株価は盛り上がらず。第二に非鉄金属では、ニッチトップかつ高収益の電子材料をもつ銘柄が先んじて上昇し、年終盤から金属市況上昇のなかで他社も大きく株価上昇。第三に電線では、データセンター向けの光接続、電力網整備などの成長テーマのなかで、各社ともに「絶好調」ともいえる株価リターンを記録。最後に総合商社では、いずれも堅調推移。いわゆる「バフェット効果」が投資家心理を支えたと思われる。
鉄鋼・非鉄・商社26年は大幅上昇した位置からスタート。成長確度などが要精査
2025年は総じて好調な株価パフォーマンスを記録
2026年は大きく上昇した位置からスタート。注意が必要
担当セクターを考えたとき、26年は事実上、25年に株価が大幅上昇した位置からスタートすることに(鉄鋼を除く)。株価は「ファンダメンタルズ×バリュエーション」で構成されるが、セクター全体のバリュエーション(個社ではまた別の議論)が26年に大幅に切り上がるかは現時点で不明。担当セクターは、突発的な需要・供給ショック、地政学リスクなどに特に大きく影響されるためである。25年の担当セクターは「大勝ち」という様相であった。しかしながら26年は、各社の成長確度、銘柄間のバリュエーション差(他社と比べて高すぎないか)、業界内で攻勢をかけられているか(シェアを奪う側か、守る側か)、等により注意する必要があろう。
セクターごとに、注目キーワードは多い
26年のキーワードは、セクターによって異なる。筆者は主に、以下のキーワードに注目している。第一に鉄鋼では、生産体制のスリム化、海外投資のリターンの可視化、在庫循環の好転持続。第二に非鉄金属では、電子材料の好調継続、電子材料の増強投資、厳しい銅製錬手数料、銅市況の上昇。第三に電線では、データセンター投資の伸び率、不足する光ファイバ、CPO等の新技術導入、電力網の強靭化、最後に総合商社では、難しい投資環境、下がり気味の財務レバレッジ、低下圧力がかかるROE、株主還元の持続性、などである。25年、26年で注目キーワードは特に変わらない。ただし、同じキーワードに対して、各社がどのように立ち回れるかで評価が変わるであろう。
柴田 竜之介
SBI証券 経済企業調査部(鉄鋼・非鉄、商社担当 シニアアナリスト)
2018年4月に東海東京証券に新卒入社し、リテール営業に従事。 2019年4月に東海東京調査センターに出向し、各種研修を経て、2020年10月より株式アナリストとして鉄鋼・非鉄セクターを担当開始。 2023年8月より現職。 2025年の日経ヴェリタスアナリストランキングでは、鉄鋼・非鉄セクターで4位。 景気循環などのマクロ的な視点を、分析に取り入れることに注力。
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