2025年の米国株式市場は、S&P500指数などの主要株価3指数が3年連続高となる好調なパフォーマンスになりました(12月11日時点、以下同じ)。トランプ関税の影響で4月に大幅下落を余儀なくされたものの、貿易交渉による関税率引き下げや堅調な企業業績、利下げ観測などを背景に主要株価3指数のほか、半導体のSOX指数が史上最高値圏で推移しています。S&P500セクター別(11業種)の年初来パフォーマンスは、コミュニケーション・サービスや情報技術、資本財・サービスの上昇が目立ちました。個別株では、M7の一角を占めるアルファベット Aやエヌビディアのほか、AI関連のパランティア テクノロジーズ Aや金関連のニューモントなどが大幅高となりました。リゲッティ コンピューティングなどの量子関連株は変動の大きい1年となりました。
外国株式2026年はS&P500指数が7,500程度まで上昇へ
2025年の振り返り
2026年の展望
2026年の展望につき、企業業績堅調(市場予想で2桁増益見通し、S&P500指数)と利下げサイクルがシナリオ前提の中心になると考えます。メインシナリオとリスクシナリオの2つのケース(下記ご参照)に分けて米国株式市場の見通しを考えてみると、メインシナリオでは企業業績の牽引などでS&P500指数が7,500程度へ上昇すると予想します。一方、リスクシナリオでは6,000を下回る場面を想定しています。なお、パウエルFRB議長は26年5月に任期満了予定で、新しい議長が指名される見通しです。新議長選出で米金融当局者とマーケットの利下げ見通しに変化が生じるかどうか注視されます。米金融当局者は26年に1回の利下げを見込み、マーケットは2回程度の利下げを見込んでいますが、雇用軟化が長期化すると考えられることから、2-3回程度に利下げ回数が拡大すると予想します。
| メインシナリオ | リスクシナリオ |
|---|---|
| 米経済と企業業績は堅調推移へ | トランプ関税の影響が遅行してインフレに悪影響し、利下げ停止へ |
| 利下げサイクル継続へ。新FRB議長が利下げに前向きへ | 雇用軟化が止まらず、米景気後退懸念などから、企業業績悪化へ |
| AIバブル懸念がくすぶり、セクターローテーションの動きへ。その後は、AI投資が収益に結びついていることが確認され、AI関連再評価へ | AI投資が予想に比べて収益に結びつかず、過剰投資が顕在化へ |
| 中間選挙の米株アノマリーが意識される場面到来へ。また、民主党が下院で多数派奪還へ |
2026年の注目のテーマ、キーワード
◆金融関連:トレーディングや投資銀行業務が牽引して大手金融機関の業績は好調です。米国のM&AやIPOが回復傾向を示す中、ワーナー ブラザース ディスカバリーを巡る大型M&A計画が発表されたほか、宇宙開発企業のスペースXやAI企業アンソロピックなどが早ければ2026年にIPOを実施する可能性が報じられています。また、大手金融機関はS&P500指数に比べてバリュエーションに割安感があり、関連銘柄は注目されやすいと思われます。
◆金関連:NY金先物価格は年間ベースでは1979年以来の好パフォーマンスで推移しています(12月11日時点)。利下げ観測やETF需要、中央銀行需要などを背景に、金価格は26年も強含みで推移する可能性があり、マーケットの関心を集めそうです。
◆中間選挙アノマリー:2026年はトランプ大統領就任2年目で中間選挙の年にあたります。2年目の年は大統領任期4年間の他の年に比べて、株価がアンダーパフォームしやすい傾向があります。セクターローテーションも想定されることから、ヘルスケアや公益セクターなどが注目されやすいと思われます。
※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
齊木 良
SBI証券 投資情報部 シニア・マーケットアナリスト(外国株担当)(日本証券アナリスト協会 認定アナリスト)
名古屋大学経済学部卒業。東海東京証券において主に外国株プロモーション、外国株トレーディングに従事。機関投資家向けの日本株トレーディングにも携わる。米国の証券会社へのトレーニー、コロンビア大学ビジネススクール客員研究員等を経て2022年4月よりSBI証券投資情報部に所属。ファンダメンタルズとトレーディングの両面から米国株を分析する。初心者向けやETFなど幅広いコンテンツも作成している。各種メディアでマーケットや個別銘柄に関するコメントも行う。毎週3Km泳ぐことをルーティンとしているほか、プロ野球やバレーボール等のスポーツ観戦のため野球場やドーム、アリーナによく通っている。
ご注意事項
- ・SBI証券の取扱商品は、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります(信用取引、先物・オプション取引、商品先物取引、外国為替保証金取引、取引所CFD(くりっく株365)、店頭CFD取引(SBI CFD)では差し入れた保証金・証拠金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります)。
各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等およびリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI 証券WEB サイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示または契約締結前交付書面等をご確認ください。
金融商品取引法等に係る表示 - ・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。本資料は、信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成したものですが、正確性、完全性を保証するものではありません。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報提供者は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
重要な開示事項(利益相反関係等)について - ※掲載しているコンテンツ内でご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません
