一般的に株式リターンを追求する為には、リスクテイクが鍵になるものの、多くの投資家はリスク環境の把握やそれを意識した投資戦略に対して積極的ではない。留意されたいのが、株式相場が大きく変化する過程で、物色転換が高いボラティリティに繋がる局面だ。この際に、リスクヘッジを検討している・していない場合では、最終的な運用損益が大きく異なるであろう。代表的なリスクヘッジ方法には、ポートフォリオの高・低ベータのコントロールがあるが、それ以外にも、バリュー・グロース、モーメンタム・リバーサル等の対極的な特徴を組み合わせることで変動リスクを抑制する方法がある。足元の投資環境では、時価総額帯別の値動きが顕著であることから、大型、中型、小型株をバランスよく保有する戦略をお勧めしたい。
25年1月からは、トランプ政権が発足され、新たに投資テーマがでてくる。マーケットの流れに追随するのも良いが、異なる時価総額帯への分散投資は是非取り入れたい。この意味で、株式市場全体から出遅れた東証グロース市場は分散効果をもたらす良き対象かもしれない。