MSCI中国指数は2023年に失望売りに押され、3年連続の下落となりました。不動産問題や景気懸念に加え、地政学リスクを警戒した中国株離れが背景です。歴史上、MSCI中国指数が4年連続で下落したことはなく、3年連続の下落は今回と2000年-2002年の2回です。前回は翌2003年に急反発しました。世界および中国株式市場の地合い好転に加え、底値圏まで低下した株価水準も大幅反発の素地となりました。
2023/12/15時点のMSCI中国指数の株価水準を確認してみると、株価収益率(PER)は約11倍で、過去の最も低い水準(約9倍)を上回っているものの、前回の2002年末の12倍を下回っています。株価純資産倍率(PBR)は2000年以降で最も低い水準の1.1倍となっています。バリュエーション面でみた場合、さらに大幅に下落する余地は限定的で、2024年は反発を試す可能性がありそうです。